お玉さんの読書マラソン企画「本格力を高めよう サンシャイン」(5部)

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

東西戦本編で『時の娘』を扱ったとき「趣向着想部分は神がかっているが、作内でのデータ収集法、解析による新事実の発見、論理展開など推理の部分においては児童の遊戯レベル」とdisったが、比較対象として念頭に『写楽殺人事件』（と『成吉思汗の秘密』）の存在があったことを報告しておきます。

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『時の娘』を支持する人たちのアタマの中で、『写楽殺人事件』（と『成吉思汗の秘密』）をどういう評価位置に置いているのか？ は、割とガチで知りたかったりするんよなぁ。 隙あらば『羊たちの沈黙』と『ジャッカルの日』と『時の娘』に疑問を呈していくアカウントです。

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今回のおまけ東西戦の海外編。 最初に読んだのがハイスミスの『ふくろうの叫び』でアホほどテンションが上がり、次の「ティンカー」で自分のセンスの低さに絶望した。で、ハズレを引きまくり、安心定番のジェイムズを無理矢理捩じ込んだりした。 そして、最後に読んだのが『偽のデュー警部』

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最後の最後にセレクトした作品が大当たり中の大当たり！ 本格力、高まりました〜の超傑作。ベスト100に入ってる幾つかの本格ミステリより全然上の仕上がり。このおまけでは私、歯に絹着せぬ燃える男なので言うけど、……コレと比べて『ホッグ連続殺人』に票入れるのって、……X X Xが X Xじゃねぇの？

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船ミステリは最高だ！ 奥さん殺害計画を検討する倒叙ミステリは大好きだ。 奥さんが良い感じのクソさ加減なので、ホクホク笑顔が止まらない。 共犯者の厄介さも100点だ。 発見されてしまった死体が、なんと（ネタバレ回避）……えっ、えっ、このシチュエーション、ごはん何杯も食えるわ。不思議〜。

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『偽のデュー警部』←このタイトル回収もオシャレなんだよなあ。ガツガツしていない余裕のある本格って感じだ。 過去の船沈没 Σ（ﾟдﾟlll） と本編の絡め方が絶妙すぎるよ。あ〜、それが伏線だったのねえ。 で、アレだアレ！ えっ、驚愕オプ驚愕、……そ、そこも伏線だったのぉ Σ（ﾟдﾟlll）

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ミステリ読みとしては捻くれマンなので、ここ最近は本格ミステリを読んで驚くことが少なくなった、and、作者が意図的に読者を驚かせようと演出かましてやがる作品に対し心凍る事が多くなっていましたが、 『偽のデュー警部』のアレには、アソコには、ちょっとビビりましたわよ、と。はい完敗

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というわけで、『写楽殺人事件』と『偽のデュー警部』でした。 『写楽殺人事件』って歴史解明ミステリとしては超傑作だけど、その凄味が見えにくい構造になっているところが損なため、この順位の勝者は、心をオトナなミステリに憧れる本格ミステリ子供にしてくれた『偽のデュー警部』ということで

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というわけで、「東西ミステリーベスト100」東西戦のおまけ、100以下も戦わせてみましょう ( ´ ▽ ` )ﾉ でした。 引きの悪さでオレに勝るモノはなしッ！ そして、次回、東西戦の最終節でございます。『悪魔の手毬唄』vs『少年時代』でお会いしましょう〜 ではでは