三国志こばなし集2023年9月号(上)三国時代編

三国志のなんでもありな会話劇こばなしのまとめです! 上旬はなんでもありな三国時代編。
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三国志こばなし集 @omikanboy3594

孫権…次に虎の集団をモチーフにした唄を熱唱した。 魯粛…曹操の詩はありとあらゆる人材を募る想いが本質なんですけどね。 周瑜…所々の要のサビの音を外しまくる張昭をぶん殴りたかった。 張昭…なんだかんだ目立ちたがり屋でこっそり練習してたらしい。 虞翻…相手をやり込める意地悪ラップの名手。

2023-09-04 20:20:43
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曹丕「葡萄はないか」 司馬懿「それが…」 曹「それが?」 司「保管していた者が腐らせてしまったそうで」 曹「けしからん」 司「ですが、陛下が大好きな果物を輸送する民も腐らせぬよう保管するのが困難と」 曹「一理ある」 司「また天日で干した葡萄も美味であると申しており」 曹「待て、仲達」

2023-09-05 10:03:51
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司「なにか?」 曹「朕より先に干し葡萄を食べた者が?」 司「呉質です」 曹「陳羣。呉質を天日干しにせよ」 曹「ふむ。これが干し葡萄か」 呉質「」 司(えげつない直射日光だな) 曹「なんと美味な…」 司「私も一粒」 曹「ならん。断じてならん」 司「こんなに粒があるのに…」 曹「全部朕の葡萄だ」

2023-09-05 10:03:52
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司「まあ陛下はそういう性格ですもんね」 曹「知ってるならねだるな」 司「他の果物も干してみては?」 曹「たまには良い献策をするではないか、仲達」 司「干すのお上手ですものね、陛下は」 曹「…」 司「…」 呉「曹植殿たちを干すのと掛けたんだよな!」 曹「火をつけろ仲達」 司「御意」 呉「!?」

2023-09-05 10:03:53
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曹丕…お互い本気で怒るスレスレのラインでの掛け合いになっている。 司馬懿…何を慌てているのですか、陳羣殿。 呉質…天日干しにされた上に火をつけられたが、奇跡的な大雨で助かった。天もこいつを助けるくらいなら劉虞の時に降れば良かったのに。

2023-09-05 10:03:56
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孫権「王様の耳は驢馬の耳?」 厳畯「子どもたちの間で流行っているお話だと」 孫「…」 諸葛瑾「…」 孫「…」 諸「…なにか」 孫「他意はない。決して他意はないのだが」 諸「…」 孫「王様の家臣は驢馬の顔…」 諸「絶対言うと思いました」 孫「だってなあ、厳畯」 厳「意地悪ばかり言っていたら」

2023-09-05 17:41:38
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孫「なんだ」 厳「殿の耳が驢馬になってしまいますよ」 諸「嘘をついたら鼻も伸びるかも分かりませんね」 孫「何を馬鹿な」 孫「…」 諸「本当に驢馬の耳になるとは思わず…」 厳「本物ですね…」 孫「どうしたものか…」 厳「やはり我らに意地悪をしたせいでしょう」 孫「してない!」 諸「鼻が!」

2023-09-05 17:41:39
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孫「なぜ伸びる!」 厳「もしや殿の前世は木彫りの人形では?」 諸「ああ…」 孫「納得するな!」 厳「…私の記憶にあるお話では」 孫「なんだ!」 厳「改心して優しいお爺さんを助けたら人間になったような…」 孫「碌でもない爺しかいないぞ?」 諸「鼻が戻った!」 厳「…本当の事を言ったから?」

2023-09-05 17:41:39
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孫権…嫌々ながらも品行を改めたら直った。 諸葛瑾…息子が殿から貰った驢馬を乗り回してますよ。 厳畯…西の方のお伽話だったかな…

2023-09-05 17:41:42
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司馬師「身体はどうだ、媛容?」 夏侯徽「…昨日よりは元気になりました」 司「あれこれと薬を仕入れているのだがな…」 夏「私の元気が娘たち皆に託されたのならば、良いではありませんか」 司「何を言っている、媛容!」 夏「もう義父上と共に出陣しなくてはならない刻では?」 司「…そうなのだが」

2023-09-06 07:08:09
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夏「ねえ、子元様」 司「ああ」 夏「…身体が苦しくて、仕方ないんです」 司「お前を置いて戦に行きたくないというのに」 夏「きっと、義父上との戦が終わってあなたが帰ってくる頃には」 司「そんな事を言わないでくれ!」 夏「だから、あなたとお別れしたまま一人で死んでしまうのは、絶対に嫌なの」

2023-09-06 07:08:10
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司「…え?」 夏「あなたの後顧の憂いになるのも、嫌」 司「…媛容?」 夏「…私の命が終わる所、見届けていただけませんか」 司「まさか毒を!?」 夏「子元様」 司「嫌だ!逝かないでくれ、媛容!」 夏「あなたともっと沢山笑ってお話ししたかったけど…」 司「」 夏「私はとても幸せでした、子元様」

2023-09-06 07:08:11
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司馬師…五丈原の戦の前に妻の自裁に立会ってしまい呆然としている。 夏侯徽…司馬師の妻。とても教養深く司馬師も頼りにするほどの仕事や日常の相談相手だった。齢二十四にして娘を五人産むほど司馬師と愛しあっていたが、身体の負担も大きく衰弱していた。彼との今生の別れを覚悟し毒を飲んで自裁。

2023-09-06 07:08:13
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司馬師「媛容!媛容!」 夏侯徽 司「そんなに…そこまで身体が悪かったというのか?」 夏 司「…この毒」 司「毒なんかではないではないか…」 司「全て私の用意した薬ではないか!」 司「…私が、媛容を、殺したんだ」 夏 司「…」 司馬懿「子元。何をしている」 師「…妻を、殺してしまいました」

2023-09-06 09:00:23
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懿「なにを言っている!?」 師「私が…妻を…毒で…」 懿「どういう事だ!」 師「…私を処断していただけませぬか、父上」 懿「諸葛亮との戦の前に厄介な…」 師「…」 懿「私は戦に行かねばならん。細かい事は叔達に話しておくように」 師「…」 懿「誠にお前が殺したわけではあるまい子元」 師「…」

2023-09-06 09:00:24
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司馬孚「兄上に呼ばれて驚きましたが…」 師「叔父上…」 孚「お悔やみ申し上げますぞ、子元殿」 師「…はい」 孚「毒を飲ませたなどと言われましたが」 師「…」 孚「毒などどこにもありませぬね」 師「…」 孚「子元殿が夏侯徽様をご心配されてあちらこちらで薬を探されていたのは良く知っています」

2023-09-06 09:00:24
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司馬師「…そうでしたか」 司馬孚「だとすると、夏侯徽様が突如お亡くなりになられた理由も推測できます」 師「…娘たちに、なんと言えば」 孚「病でお亡くなりになられたのです、子元殿」 師「…」 孚「そう思いなさい。あなたの至誠は天に通じなかったかもしれませぬが、正しい事をなされたのです」

2023-09-06 11:10:47
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師「太初にも、伝えなければ…」 孚「…夏侯玄殿の妹君でしたよな」 師「私が伝えます、叔父上」 孚「そうですな」 師「伝え終わった暁には、私も戦に参りますので」 孚「なんと!」 師「妻は私の後顧の憂いとなる事を嫌って、亡くなったのですから」 孚「…立派な奥方様だったのですね」 師「…はい」

2023-09-06 11:10:47
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夏侯玄「それは本当か、子元!?」 師「今朝、病で」 夏「身体を悪くしていると聞いて心配していたが…」 師「…容態が急に悪くなったんだ」 夏「…遺体と面会させてくれ」 師「分かった」 夏侯徽 玄「」 師「…」 玄「…こんなに安らかな顔で、急死することなんてあるのかな」 師「…」 玄「媛容…」

2023-09-06 11:10:48
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司馬師「弔いを頼んでもいいかな、太初」 夏侯玄「子元?」 司「私はこれから父上と戦に行かねばならない」 夏「そんな…」 司「媛容と、そう約束したんだ」 夏「…」 司「…」 夏「引き受けた、子元」 司「…迷惑をかけるな、太初」 夏「そんな事を言うな。さっさと媛容との約束を守りに行ってこい」

2023-09-06 12:00:34
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娘「父上…」 師「…」 娘「母上、死んじゃったの?」 師「…ああ。病気が重くなって、死んじゃったんだ」 娘「そんな…」 娘「私、母上と最後にお話ししたこと、覚えてない…」 師「」 司馬孚「ご息女様。あなたたちの父上は、今から大切な仕事に行かなくてはなりませぬ」 娘「え?」 娘「母上は?」

2023-09-06 12:00:34
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師「母上は、私に戦に行ってきなさいと言って、亡くなったんだ」 娘「…そんな」 師「母上との約束を守るため、私と母上の子どもたちを守るために、私は今から戦に行くんだ」 娘「…」 師「ごめんな」 娘「…うん」 娘「絶対に、帰ってきて」 師「約束だ」 孚「それでは、子元殿。あとは私にお任せを」

2023-09-06 12:00:35
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司馬師「父上!遅参しました!」 司馬懿「ほう、来たか子元」 師「妻と約束したので」 懿「仲が良かったものな、お前たちは」 師「…」 懿「あの鬼嫁が死んだ時はさぞかし清々するだろうて」 師「父上…」 懿「確か夏侯玄の妹だったか」 師「はい。弔いも彼に頼んできました」 懿「陛下が嫌ってたな」

2023-09-06 13:03:12
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師「今はそうかもしれませぬが…」 懿「画餅とは言い得て妙かもしれぬぞ?」 師「なぜです?」 懿「なに。言うは易く行うは難しが分からぬ口先男たちの集まりということだ」 師「…」 懿「よいか、子元」 師「…はい」 懿「私は実しか認めない」 師「…」 懿「絵に描いた餅で兵の飢えを満たせるか?」

2023-09-06 13:03:12
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師「…」 懿「絵に描いた餅を実の餅にするため、どれほどの者どもの仕事を要するか分かっているな?」 師「…そうですね」 懿「だから私が心底畏れを抱く男こそ、諸葛亮なのだ」 師「益州の僻地から我らに戦を仕掛けるほどですものな…」 懿「奴らが我らと戦をなすための実務を想像できるか、子元!」

2023-09-06 13:03:13
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