三国志こばなし集2023年9月号(上)三国時代編
- omikanboy3594
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劉備「第二回百日宴を開催するぜ!」 張飛「さすがだぜ!」 簡雍「百日無礼講だよな!」 孔明「しかし、百日も執務を蔑ろにするわけには」 劉「だから全員にスタンプカードを配布することにした」 法正「つまり?」 劉「スタンプを一番集めた野郎には豪華賞品だ!」 糜竺「所々に催しがあるんですね」
2023-09-01 09:12:40劉備「初日は全員だな!」 趙雲「せっかくですので」 陳到「楽しめる時には楽しもうと」 劉「よっしゃ!目指せ皆勤賞!」 簡「任せろ!」 劉巴「あんたしか出来そうな輩はいないでしょうが」 伊籍「まあまあ」 劉「孔明酔ってるな!」 孔「なんの…これしき…」 簡「よっしゃ俺とかけっこしようぜ!」
2023-09-01 09:12:40孔「…」 簡「千鳥足にも程があるじゃねえの!」 劉「駆け足!」 孔「くっ」 簡「だらしねえな、孔明!」 孫乾「孔明殿がこんなはしゃぐとは」 孔「わっ!」 魏延「大丈夫か孔明殿」 孔「反骨の相などでは、ありませんよね」 魏「…ただの瘤でこざるが」 黄忠「何を言っておるのだ孔明」 備「すげえ」
2023-09-01 09:12:41劉備「百日宴十日目!」 簡雍「十日に一度はポイント十倍だってな!」 張飛「やっぱりてめえは皆勤賞かよ、簡雍」 簡「一日の締めのログアウトボーナスみたいになっちまった」 劉巴「…」 備「よう、劉巴!」 巴「失礼します」 張「てめえまた俺たちに露骨な当て擦りしやがって!」 備「いいって事よ」
2023-09-01 13:02:56備「百日宴三十日目!」 簡「だいぶ皆のネタ切れが苦しくなってきたな」 法正「劉璋のはもっと退屈でしたから」 備「今は楽しいってか孝直?」 法「さて?」 孔明「今日のポイントは三十倍ですか?」 備「…律儀に集めたな、孔明」 孔「宴終了ギリギリにスタンプを押してますから」 簡「楽しいのか?」
2023-09-01 13:02:56劉「…百日宴五十日目」 簡「さすがに酒は一口でいいぜ…」 孔「今日はポイント五十倍なのでなんとしても…」 法「必死だな諸葛亮」 孔「良いじゃないですか、良いじゃないですか」 劉「水鏡先生の真似かい?」 法「わしもスタンプのためなら主君を捨てて逃げ出しまするぞ〜」 簡「許靖爺のネタか!」
2023-09-01 13:02:57劉備「…百日宴…七十五日目」 簡雍「あと四分の一か…」 趙雲「途中で止めるわけにはいかぬのですか?」 劉「今思えば百日分の開催予算を一日で使いきっちまった方が良かったぜ…」 糜竺「ですな…」 孫乾「仕事になりませんよ…」 劉「もうやれる芸は全部やっちまったし…」 孔明「解散しましょう」
2023-09-01 16:48:40劉「九十日目…か?」 簡「水飲んでスタンプ押したら帰るぜ俺は…」 馬超「…」 劉「あれ?孟起じゃねえの」 馬「拙者は初日の後初めて来たのですが…」 劉「悪い…さすがにみんなべコンベコンのボロボロでよ…」 馬「ならば拙者が残り十日間を全力で盛り上げまする!」 馬岱(いいですって…) 劉「…」
2023-09-01 16:48:40劉「百日宴…百日目…」 張「全員の顔が死んでるぜ」 簡「…皆勤賞だぜ…大将」 孔「なんの…私だって…」 法正「律儀な男よ」 劉「…豪華賞品は…かけっこで決めてくれ」 簡「勝負だ…孔明…」 孔「望む…ところ…」 馬「ヨーイドン!!」 簡「ぐあっ!」 孔「…頭痛が」 馬「…」 劉「二度としねえ」
2023-09-01 16:48:41劉備…来世の一生分まで酒飲んだ気分だぜ… 簡雍…馬超の雄叫びがうるせえのなんの… 張飛…序盤は飛ばしたが、徐々にフェードアウトしてた。 孔明…宴終了直前まで仕事してスタンプを全部集めてた。 法正…適当に楽しめば良いものを… 趙雲…意地でも百日連続でやる野郎どもが興味深かった。
2023-09-01 17:00:20陳到…護衛だからいつも一杯しか飲まない。 糜竺…百日分の予算を一日で使い切るアイデアを開催前に提案できず無念。 孫乾…日に日にテンションがダダ下がりしてましたもんね。 劉巴…私の施策を無駄にしないでいただきたいのですが。 伊籍…みんな元気だなぁ。 魏延…後頭部の瘤がコンプレックス。
2023-09-01 17:00:21黄忠…厳顔とたまに飲みにくる程度。 馬超…全員のテンションが死に絶えた中、盛り上げようと孤軍奮闘するも悉く空回り。 馬岱…最初の方から行ってればよかったのに、ずっとモジモジして行かなかったのなんでなんだろうな…
2023-09-01 17:00:22魯粛「面白い奴に会ったぞ、子揚」 劉曄「そいつは?」 魯「孫策って跳ねっ返りさ」 劉「あいつか…」 魯「嫌そうだな」 劉「どうも私とは虫が合わない気がしてならんのだ」 魯「やんごとなきお坊ちゃんからすりゃそうかもしれねえが」 劉「お前が入れ込んだ周瑜の親友だろ?」 魯「よく知ってるな…」
2023-09-01 17:45:01劉「私の血筋がもっと汚い血ならば分からんが」 魯「おいおい…」 劉「お前は私が帝に相応しい男だと思うか、子敬?」 魯「ない」 劉「一軍の将に相応しい男だと思うか?」 魯「お前は将じゃない。えげつない策を主君に明かす懐刀が一番だ」 劉「それは誰より私が自認しているさ」 魯「…なるほどね」
2023-09-01 17:45:01劉「私の適所が身体を流れている血のせいで不釣り合いにも程がある居場所になってしまうのだよ、子敬」 魯「…」 劉「私に帝だの主君だのになりたい野心なんざさらさらなくても、他の者からの疑心から常に身を守らなくてはならない血なのだな」 魯「お前はそうだよな…」 劉「私が劉じゃなければな〜」
2023-09-01 17:45:02魯粛…俺とお前が補佐できる皇帝になりたい男でもいりゃ話は違うんだろうな。 劉曄…そんなイカれ野郎がいるなら喜んで劉の血筋をそいつにでっち上げてやるさ。
2023-09-01 17:45:07孫堅「海賊退治をした俺がよもや涼州の反乱討伐に行くことになろうとはな!」 程普「寒いでしょう」 孫「全くだ」 韓当「ここからまだまだ寒くなりますぜ!」 孫「暑いのはまるで構わんのだが…」 程「我らはその真逆です」 韓「冬の過ごし方ならまだしも、暑さの凌ぎ方なんてまるで分からねえよな!」
2023-09-02 11:41:33孫「いつの間にか馬も当たり前になっていたが」 程「あっという間に乗れるようになったではありませんか」 孫「それでもお前たちほど上手くはない」 韓「それは当然でさ!」 程「もの心ついた頃には乗っていましたからな!」 孫「俺は物心ついた頃には舟だった」 程「我らは乗ったことが殆どないです」
2023-09-02 11:41:34孫「これからも俺についてくるなら嫌でも舟に乗ってもらう事になるぞ!」 韓「そりゃ面白そうだ!」 程「馬も舟も乗れる男など滅多におるまいでしょうな!」 孫「俺たちがその魁となるのさ!」 程「それはいい!」 韓「馬と舟で中華を駆け巡ってやりましょうぜ、孫堅様!」 孫「行くぞ!徳謀、義公!」
2023-09-02 11:41:35孫堅…まだまだ走り始めたばかりの駆け出し時代。 程普…南から来た男という触れ込みに興味を持ち接触したら、あっという間に意気投合。 韓当…北で孫堅の兵隊に応募した所みるみる頭角を表し側近となった。
2023-09-02 11:41:37蔡琰「♪〜」 曹操「さすがの腕前だな、蔡文姫」 蔡「…恐れ入りますわ」 曹「そなたは蔡邕の蔵書をよくぞこれほど記憶していられたものだ」 蔡「父上が命よりも大切にしていた事を忘れるとでも?」 曹「…しかし、忘れてしまった蔵書もあったのではないかな?」 蔡「私とて完璧ではございませんので」
2023-09-02 21:11:13曹「だが、そなたの記憶していた蔵書の内容は完璧だったではないか」 蔡「まるで私に傷がついていないかの言われよう、大変光栄でございます」 曹「…私を恨んでいるのか?」 蔡「丞相は、まるで知らぬ者によって永遠に別れを告げる事となった人はいらっしゃいますか?」 曹「数えきれないほどいるぞ」
2023-09-02 21:11:13蔡「…」 曹「父上がそうであったし、鮑信という友もそうだった」 蔡「…それが男の別れなのでしょうね」 曹「では女の別れとは?」 蔡「自身が産んだ我が子と、お互い死んでもいないのに、今生の別れを突きつけられる別れです、丞相」 曹「…男では想像できぬな」 蔡「女も男の辛さは想像できません」
2023-09-02 21:11:13曹操…蔡邕の娘の才を惜しんで匈奴から強引に連れて帰らせたが、当の彼女は辛すぎる葛藤があったようで… 蔡琰…董卓の大混乱の渦中、異民族に攫われて異国の地で十二年暮らす間に二人の子を産んだ。しかし、曹操の命令で突然の帰国を強いられ子供たちと離れ離れとならざるを得なくなむ波乱の人生。
2023-09-02 21:11:22曹操(橋玄殿に許劭に評価をしてもらいに行けと言われて来たものの…) 士大夫A「月旦!」 B「揺れる!」 C「回る!」 D「触れる!」 E「切ない気持ち!」 F「二人で一緒に眠る冬の国!」 曹(なんだこの激しすぎる踊りをする者たちは…) 許劭「お前だけ見つめて!」 曹(いきなり振られた!) 許「…」
2023-09-03 09:19:16