自転車競技をする人は骨粗鬆症になりやすい、というデータがあるらしいけど、なかなか興味深い論文があったのでご紹介する。興味ある方は全部無料で読めますんでリンクはっておきます。bmjopensem.bmj.com/content/4/1/e0…
2021-02-08 20:51:38ノルウェーのトップクラスの自転車競技者19人と、長距離陸上専門21人の骨粗鬆症の度合いを測定して比較してみたよ、という論文。
2021-02-08 20:55:02骨粗鬆症は腰椎と大腿骨頸部(股関節のあたり)で測定するのがポピュラーなんだけど、両方でサイクリストの方が骨密度が低かった。下肢に高荷重のトレーニングしているのに。
2021-02-08 20:56:42対象の背景としては年齢や性別、体脂肪率なんかは特にサイクリストとランナーで有意差ない。トレーニング時間と急性の骨折がサイクリストの方が多いぐらい。骨折が多いのは落車のせいだろう。
2021-02-08 20:59:27カルシウム摂取量も特に有意差なし。逆にランナーは疲労骨折が多い。だが骨密度はランナーよりもサイクリストの方が低いという結果に。
2021-02-08 21:09:52ただしこの論文は18-35歳が対象なので、中年以後となった場合の骨粗鬆症のなりやすさについてはわからない。そういった論文もあるみたいなのでまた読んでみます。
2021-02-08 21:14:51結論:トップレベルのノルウェーのサイクリストは、高負荷の練習を行っても、ランナーと比較し骨密度が低くなっていた。
2021-02-08 21:16:32前の論文の参考文献から、見つけた論文。リンクはこちら。journals.lww.com/nsca-jscr/Full… 結論は、重度のサイクリストは骨粗鬆症になりやすいので、荷重する運動をとりいれた方がよい。カルシウム摂取を意識的に。
2021-02-11 07:40:47対象。19人のサイクリスト、18人の非サイクリスト。両群とも平均50歳、サイクリストの経歴は週10時間以上練習し、週150マイル(240キロ)以上乗る人である。私から見るとかなりヘビーな(笑)サイクリストということになる。非サイクリストはサイクリストほどではないけど活動的な人。
2021-02-11 07:41:26方法。7年間この人たちを追跡調査し、比較した。Table1が対象者の背景。ヘビーな(笑)サイクリストだけあって体脂肪率が非サイクリストよりも低い。体重はヘビーじゃないwでも極端にサイクリストの体重が低いわけではなく、非サイクリストも同じくらいのBMIの人を選んでいる。
2021-02-11 07:41:48結果①。Table2がカルシウム摂取量とか。サイクリストは非サイクリストよりもカルシウムを摂取している(1156mg/day vs 697mg/day)。でもTable3を見るとかなり骨密度が低い。というか非サイクリストも低い。
2021-02-11 07:42:26結果②。Figure1が骨減少症or骨粗鬆症であるかどうかの棒グラフだけど、7年後ではサイクリストは8割以上、非サイクリストでも6割が骨減少症or骨粗鬆症という結果になった。
2021-02-11 07:42:41結果③。Table4は7年間で運動習慣やカルシウム摂取をどれぐらい変えたか?変えた理由は?ということを表している。こんな研究に参加している人でもあまり運動習慣や食生活は変えていない(7割変えていない)という結果になった。
2021-02-11 07:43:26結果④。Figure2がimpact exerciseかウエイトトレーニングを導入した人としなかった人を比較したグラフだが、腰椎と大腿骨頸部の骨密度は、導入した人の方が上がったよ、という結果になった。
2021-02-11 07:43:43考察。体重は骨密度と相関する。つまり体重が重ければ骨密度は高くなるし、体重が軽ければ骨密度は下がる。低体重の人が自転車で良い成績を残せるので、運動として自転車を選んでいるのかもしれない。運動習慣や食生活の変化は、7割が変化していないので、教育と行動変容が必要。結論は先に書いた。
2021-02-11 07:44:47私見①。症例数が少ないが結果は出ている。カルシウム摂取量については、サイクリストは十分にも関わらず骨密度が低かった。よって自転車で長時間トレーニングする場合はweight trainingやimpact exerciseを取り入れた方がよい。
2021-02-11 07:45:35私見②。でもまあハイアマチュアのサイクリストの論文なので、一概には言えないが、ブルベみたいに長ーく乗っちゃうよ、という人はカルシウム摂取やimpact exerciseを意識した方が良いかも。
2021-02-11 07:47:11私見③。骨密度が低い割合がサイクリストで8割、非サイクリストが6割という結果は驚きだった。BMI20-24程度でそう低体重とは思えないが、低体重だと骨密度は低くなるのでそういう結果になったのだろう。
2021-02-11 07:47:57私見④。どれぐらいカルシウムをサイクリングをすると失うのか?どれぐらい、どうやってウエイトトレーニングを導入するのか?はまだわからない。また調べてみます。(おわり)
2021-02-11 07:49:02sciencedirect.com/science/articl… ロングライド後の手のしびれを防ぐには、フォームパッド付の手袋が有効。下ハンドルを握るとしびれやすい。 …それ当たり前やろーみたいな論文ですが、論文にすることが大切。
2021-05-31 21:37:0936人(地域クラブ所属)が被験者。男性平均年齢40歳、女性37歳。男性の体格は平均180㎝82㎏、女性170㎝80㎏だった。 でかいなアメリカ人。
2021-05-31 21:37:26圧力マットを手に巻いて測定した。手袋なし、ゲルパッド手袋(厚さ3mmと5mm)、フォームパッド手袋(厚さ3mmと5mm)を使用した。また上ハンドル、下ハンドル、ブラケットの3種類握り方を変えて測定した。
2021-05-31 21:37:45結果はTable1、Fig2、Fig3にある。下ハンドルを握ると圧力が増す。またフォームパッド付の手袋が10-29%程度圧力を下げた。でも厚さはあまり関係しなかった。手袋の効果についてはFig4。
2021-05-31 21:38:00考察。やはり下ハンドルは手のしびれによくない。前傾姿勢になるから、体重が手にかかりやすい。 薬指や小指がしびれるのが一般的だが、時折他の指がしびれることがある。これは薬指の神経が他の指と連絡していることがあるためと考えられている。
2021-05-31 21:38:19