三国志こばなし集2023年10月号(下)現パロ編

三国志こばなし集 @omikanboy3594

曹操「人を罵倒する言葉といえば？」 郭嘉「馬鹿とか？」 荀彧「阿呆ですか？」 曹「私を見ながら言うな！」 郭「他意はないですよ」 荀「私も」 曹「…馬鹿の語源は秦の胡亥が鹿を指して馬となす故事からきたという」 郭「…」 曹「ではそれより前の人々は相手を罵倒する時なんと言っていたと思う？」

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郭嘉「罵り合いや罵倒そのものは昔からあるのは間違いないですよね」 荀彧「根も葉もない噂や悪口なんて昔から世間のお楽しみだったでしょうから」 曹「だが馬鹿や阿呆を意味する言葉が定義されていなかったとしたらどうだろう」 郭「ふむ…」 荀「つまり馬鹿の言葉の意味を馬鹿を使わずに表現すると」

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曹「難しいな」 郭「馬鹿が罵倒語としての完成度が高すぎますからね」 荀「馬鹿という言葉ができる前に人を馬鹿にしていた言葉…」 曹「腐れ者！」 郭「あんたがそれ言うのか…」 荀「…すごくコメントしづらいんですけど」 曹「確かに」 荀「曹騰殿のお孫さんなんですよね？」 曹「実はそうなのだ！」

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曹操「杞憂を心配した者とかどうだろう？」 荀彧「切り株で兎を待ちぼうけしてた木こりもなかなかでは？」 郭嘉「孟賁と鼎で力比べしてぺしゃんこになって死んだ秦の武王もいますよ」 曹「では彼らを例にとった罵倒語を編み出して人々が罵り合っていたとしようか…」 荀「杞憂は取り越し苦労ですかね」

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郭「待ちぼうけは怠け者」 曹「秦の武王は身の程知らずか粗忽者」 荀「韓信は股夫と罵られてましたね！」 郭「ギリギリ馬鹿間際の出来事でしょうな！」 曹「股夫は臆病者とか弱虫とかそんな意味で流行ってそうだな！」 郭「故郷の運動会で股潜り競争とか定着してそう！」 荀「匍匐前進速そうだなあ…」

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曹「罵倒語とは自分より頭の悪い者や格の劣る者に力の差を誇示し、相手を傷つけるための言葉なのだな」 荀「そういう事ですかね」 郭「自分より劣ると見做した相手でない限り、罵倒したり喧嘩売ったりしませんから」 曹「…だからお前たちも私を罵倒するなよ」 荀「え？」 郭「なぜ？」 曹「表に出ろ」

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曹操…近くの公園でひとしきり相撲をとって雌雄を決していたが、ギャラリーの子どもたちに馬鹿にされていた。 荀彧…体格では一番有利だったが曹操や郭嘉の卑怯な技に翻弄されていた。 郭嘉…体格では不利でもダーティーな反則技を駆使して立ち回っていたが、曹操と荀彧が結託し始めてから大変だった。

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曹操(今日はなんだかお腹が冷えるな) 夏侯惇「孟徳！ボヤボヤするな！」 夏侯淵「子廉がもうちょっとで帰って来れそうなんだからよ！」 曹「張り切ってるな！」 惇「おう！やはり嬉しいからな」 淵「刑期も野郎がしゃんとしてたからグッと短くなったって話だってんだからさ！」 曹「それは良かった！」

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荀彧「孟徳殿！こちらの買い物はおよそ済みました！」 郭嘉「いい酒買い放題の飲み放題だそうで」 典韋「てめえからはしっかり徴収するぜ！」 許緒「うむ」 曹「…」 于禁「どうされた？」 曹「どうもお腹が冷えるのだ」 惇「何を馬鹿な」 曹「ややや！おへそが出ていた！」 荀「はあ!?」 郭「うわっ」

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曹「こんなセクシーな服で外出していたとは思わず」 淵「セクシーじゃねえ！」 于「絶妙な丈ですな」 典「なんで表に出るまで気づかねえの？」 曹「セクシーな女子がおへそを出して外出するリスクを身をもって体感してしまった」 荀「毛がキモい！」 郭「たるみもムカつきますね」 曹「嬉しそうだな」

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曹操…おへそを出したセクシーな衣服を着こなせるようになってみようか。 夏侯惇…短躯の短足が着るもんじゃない！ 夏侯淵…カイロ貼っとかないとお腹を冷やしますぜ。 荀彧…口では罵ってるけど客観的に見ても嬉しそうなのは否めない。 郭嘉…曹操のお腹を叩いて拳骨を喰らった。

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于禁…仲のいいお身内と友に囲まれて何よりです。 典韋…腕によりをかけてやろうかね。 許緒…地域の防災や治安を担うパトロールで頼りになっているとか。

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典韋「大忙しだぜ！」 夏侯惇「お前たちも手伝わんか！」 曹操「おお！典韋さんの高速卵割り！」 荀彧「すごい…」 典「猫の手も借りてえんだ！」 郭嘉「典韋殿に腕が四本あればいいのに…」 曹「つまり、肩甲骨も四つあるという事だな！」 荀「…確かに」 郭「それは歪な骨のつき方になりませんか？」

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典「その議論、今始めなくちゃ駄目なのか？」 曹「典韋さんの腕が左右に二本ずつあったと仮定してみよう…」 荀「肩も脇も四つになりますね」 郭「下段の肩甲骨はどんな生え方をするのが背骨にとっていいでしょう…」 惇「駄目だ。夢中になってしまった」 典「賢さの無駄遣いにも程があるぜこいつら」

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曹「利き手の概念も変わってくるぞ」 郭「右利きでも上か下かというような…」 荀「右上利きとか左下利きになるのか」 曹「上にしろ下にしろ、腕の位置が面倒だな」 郭「上下の腕がぶつかりますもんね」 荀「寝る時も体勢が難しそうです」 曹「難儀な身体になるぞ典韋さん」 典「いらねえよ四本も！」

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典韋…猫の手も借りたかったが、料理で戦力になるのは夏侯惇のみ。 夏侯惇…荀彧が意外と役に立たなくてびっくりした。 曹操…下段の肩甲骨の模式図を描き始めた。 荀彧…下段の肩凝りを解消するためのストレッチを模索し始めた。 郭嘉…腕が四本ある利点を探している。

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曹操「ケンタウロスっているだろ？」 荀彧「半分人で半分馬の」 曹「あいつらの羞恥心ってどこからだと思う？」 郭嘉「それは？」 曹「性器と肛門は馬の部分だろ？」 荀「…せっかく于禁殿が美味しい馬刺しをお土産にしてくれたのに」 于禁「しかもランプというお尻の部位を食べながら言われるとは…」

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曹「…実際どうだろう」 荀「彼らが森で暮らしていたのもそういう点で棲み分けていたからでは？」 于「ケンタウロス同士ならば羞恥を感じないのか…」 曹「男湯女湯みたいなものだな」 郭「ケンタウロスの銭湯も雌雄で分けられるんですかね」 曹「やつらの致命的な弱点を発見したぞ！」 荀「それは？」

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曹「あいつらどう頑張っても自分でパンツ履けないだろ！」 郭「確かに！」 荀「つまり彼らが自分で履くことのできるパンツがあれば！」 于「人類と共存することができる　のですな！」 曹「誰も思いつかなかったのか？」 郭「あと自分の後脚の蹄も手入れできなさそうでは？」 曹「手から遠いもんな！」

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曹操「では私と于禁ペア。文若と奉孝ペアでケンタウロスになり、どちらが先にパンツを履く事ができるか競争だ！」 荀彧「いいでしょう」 夏侯淵(何してんだこいつら) 夏侯惇(今のうちに馳走を食べてしまうぞ) 曹「始め！」 郭嘉「なんで私が尻なんですか！」 荀「やかましい！」 于禁「参られよ！」

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曹「腕の長さが足りぬ！」 于「人体部分はどれほどの可動域があったのでしょうな」 荀「尻を寄せろ奉孝！」 郭「覚えといてくださいよ！」 淵「わ〜馬鹿揃い」 惇「録画するのも馬鹿らしい」 曹「人間とケンタウロスの融和施策の第一歩なのだぞ！」 荀「ケンタウロスができたら次は人魚ですかね！」

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曹「…パンツは無理だったがケンタウロス同士で後脚の蹄の手入れは出来たはずだ」 荀「于禁殿片脚を借ります」 于「承知」 郭(完全にバラエティの人になっちゃったなぁ) 惇(まさか于禁殿が我らを通じて芸の幅をこうも広げることになるとは) 淵(曹丕がどう思うやら) 荀「難しい」 于「足を上げます」

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曹操…ケンタウロスの骨の作りから見直さねばならんかもしれん… 荀彧…内臓だってどうなってたのやら。 郭嘉…人間と共に暮らすならトイレだって別々にしないと。 于禁…彼らは階段を使えるのでしょうか。 夏侯惇…于禁お土産の馬刺しをたらふく食べてしまった。 夏侯淵…甘辛い醤油と合うね！

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曹操「すまん！待たせた！」 郭嘉「あんたが行きたいって言うからわざわざ外出先から来たのに」 曹「網タイツのマス目を数えていたら遅れてしまった！」 郭「履くんですか？」 曹「やぶさかではない」 郭「でも私と行ったところで無職のおっさんが相手にされる訳ないと思いますけどね！」 曹「黙れ！」

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郭「ここのバーでしたっけ？」 曹「ああ！」 郭「…なんか嫌な匂いがするな」 曹「いざ我らの桃源郷へ！」 郭「迂闊に入ると…」 賈詡「いらっしゃいませ」 曹「げえっ！」 郭「…お知り合いですか？」 賈「奥へどうぞ」 曹「…」 郭(ねえ！今のリアクションなんなんですか？) 曹(えらい事になった…)