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『三省堂国語辞典』第7版では、従来「誤用」とされていることばを再検証した。「◆的を得る」は「的を射る」の誤り、と従来書いていたけれど、撤回し、おわび申し上げます。「当を得る・要領を得る・時宜を得る」と同様、「得る」は「うまく捉える」の意だと結論しました。詳細は「得る」の項を。
2013-12-15 17:39:37また歴史が動いた@IIMA_Hiroaki: 『三省堂国語辞典』第7版では、従来「誤用」とされていることばを再検証。「◆的を得る」は「的を射る」の誤り、と従来書いていたけれど、撤回「当を得る・要領を得る・時宜を得る」と同様「得る」は「うまく捉える」の意だと結論しました。
2014-10-17 00:41:01津田大介さんが『三省堂国語辞典』の「的を得る」の説明について〈衝撃でありつつも納得の展開〉と述べてくださった bit.ly/1B4MCgc 。元になる『三国』第7版の語釈を貼っておきますね。 pic.twitter.com/jkSMt5hdpB
2015-03-03 13:03:01『三省堂国語辞典』の「的を得る」が急に注目されていますが、『三国』では「的を得る」「的を射る」について正誤の観点からの記述をやめ、前者も合理的に解釈できることを示しました bit.ly/1BNew2j 。そもそもことばの正誤とは何かについては今後も述べていきます。
2015-03-06 14:57:17まあ私は脱帽・着帽評論家になるつもりはないので、最初はことばの使い方の比喩として例を出したのでした。「的を射る」か「的を得る」か、「見られる」か「見れる」かはファッションの違いだ。でも「受付でお伺いしてください」みたいなのは礼儀に反するから注意しよう、という基準を述べたのです。
2017-10-13 09:04:41出ました!朝カル新宿での飯間浩明先生@IIMA_Hiroaki「プロフェッショナル 仕事の流儀」的を射るor的を得る問題っ!(五)
2018-06-11 23:01:13飯間先生( @IIMA_Hiroaki )の「プロフェッショナル仕事の流儀」の録画を見る。こういう仕事に憧れるが大変だろな。「的を射る」と「的を得る」はずっと後者が正解で、前者が誤用だと思ってた。前者は直截的で幼稚過ぎる感がある。
2018-06-12 23:40:52@IIMA_Hiroaki はじめまして。『プロフェッショナル』を拝見させて頂きました。 的を射る・的を得るの「得る」で思うことは、的を射るのは矢であるということです。 しかし、武道などの世界には会得という言葉が存分し、弓道も武道の一つと示すならば「的を得る」でも良いと思いました。
2018-06-24 22:55:21岡崎体育さんの曲「Fight on the Web」で、「的を得る・射る」問題がネタになっていて草 pic.twitter.com/7NUnLUbv3U
2021-11-05 00:31:47ちなみに、「的を得る・射る」についての『三省堂国語辞典』現行版の説明は以下のとおりです。12月刊行の第8版では多少変わるかもしれません。twitter.com/iima_hiroaki/s…
2021-11-05 00:48:56発言が急所を突く意味で「的を得る」と言うのは「的を射る」の誤りと言われることがありますが、「的を得る」も由緒正しいのは確か。国会図書館「次世代デジタルライブラリー」で古書の本文検索ができるようになったので利用すると、大正時代の例が出てきました。ちなみに江戸時代から例はあります。 pic.twitter.com/sscKj6L65V
2022-01-29 13:36:13@enge96 @IIMA_Hiroaki あくまで自分の記憶ですが、90年代くらいまでは口頭ではほとんどの人が的を得るって言ってましたよ。自分は的を射るという表現があることを昔は知りませんでした。みんながこぞって的を射るって言い出したのはここ20年程度のような気がしています。
2023-01-16 18:14:09国会図書館の資料では、「的を〈得た/射た〉」でなく「的を〈得る/射る〉」を検索すると「射る」の例が増えます。これは文字どおり矢で的を射る例が多くなるためと考えられます。検索する形によってグラフが変わることは注意すべきですが、ここに掲げたグラフは変化の特徴を捉えていると思います。
2023-07-09 19:37:23「『的を得る』は本来は『的を射る』だった、でも最近は『的を得る』も認められた」というのは誤解で、「本来」を言うならば「正鵠を得る」でした。戦後、「的を射る」がやや先行して増え、「的を得る」が追う形ですが、どちらか一方が正しい、間違いとは言えません。このことは強調しておきます。
2023-07-09 19:37:41@cocoonP 「結婚物語」の一場面ですね。当時ちょうど「的を得る」は不適切だという説が広まり始めました。でも、上記のような歴史的変遷を見ると、「的を得る」「的を射る」「当を得る」のどれもお好みに応じて、といったところです。 pic.twitter.com/OqjxzAuhws
2023-07-10 10:29:35@IzzyAction @IIMA_Hiroaki 10年くらい前まで「的を得るは的を射るの誤用」というのが定説扱いされていましたが、現在は研究が進んで「的を得る/的を射る」はどちらも元は「正鵠を得る」からの派生表現で間違いなどではないという説が有力ですよ。tinyurl.com/25fuwm4u
2023-10-20 07:48:40@IzzyAction @IIMA_Hiroaki 「的を射る」が初めて辞書に載ったときも、しっかりと「正鵠を得るの意味」と解説がついていました。 戦前まで「物事の要点を捉える」という意味で普及していた慣用表現は「正鵠を得る」のみでした。tinyurl.com/2omaoppk 写真:『俚諺辞典』1906年 pic.twitter.com/1HJSq1PC5d
2023-10-20 07:51:35ことばの研究者同士が、あることばを「誤りだ」「正しい」と議論することはありません。「ことばは恣意的に決まる」のが学問的常識だからです。もちろん「は私だ学生」などは意味が通じず「非文」とされますが、広く使用され、誤解なく意味が通じているものについては正誤の議論は起こらないわけです。
2015-03-07 14:48:28