倭人と弓と言えば、大林太良先生の『邪馬台国』(中公新書)で、倭人伝に見る南方的要素の筆頭に弓を取り上げていました(38~40ページ)。 読み返してみると、大林先生の見解ではなく、ほかの人からの引用でしたが、金関丈夫氏の説を引いて、下が長く上が長い弓を漁撈に用いたと推定していましたね。 x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 22:48:22「日本の弓はなぜ長いのか?」 その答えを探し始めて直ぐに、人の背丈を越すような長大な弓が、インド太平洋の沿岸、島嶼部に広がっていることにすぐ気づいた。そしてさらに、太平洋の島々に、そうした長弓を広めることができた人々は、オーストロネシア語族以外にありえないことにも。
2024-04-16 07:05:00湿度
インド太平洋や島嶼地域で長弓が流行したのは遊牧民が使うような複合弓が湿度に弱く、高温多湿な気候にフィットしないからだと思っていた。 x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 11:10:56材料がねぇ イングランドも同じ理由 弓自体を強くできないので伸ばせば良いじゃん??? 腕鍛えればいいじゃん??? という脳筋思考 太平洋側は更に湿気でボロボロなので日本は漆加工してる 高段位のおじいちゃんが使いがちの竹弓竹矢は滅茶苦茶水に弱い 濡らすと処されるw x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 12:26:06あと日本の取懸(矢を番えて右手で握ってるところ)は大陸型 中韓と同じ 馬に乗るので親指で弦を抑えて手首で捻って固定する 騎馬民族のモンゴルやハンガリーもそう 欧州はアーチェリーみたいに指で挟んだり引っ掛けて引く 確か南洋の人もこっちの指摘みスタイルだった気がする
2024-04-16 12:32:13素材
長弓は練度が必要なのと、日本には矢竹という葉っぱ取ったらすぐ矢にできるチート植物があったことは確実に関係してそう。 普通は枝削って矢にするから高コストなんだよね。 x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 16:57:13騎馬
@wae2eub はい、日本の長弓で下持ちなのは馬上での扱いを考慮して生まれてものなのでしょう。 twitter.com/kamaeatte/stat…
2024-04-16 11:40:51和弓。木弓という制約の中で引き幅を確保するために長大化した経緯とか面白いし、握りが上長下短、馬上で使われた長弓等、世界的に見てもユニークな弓だと思う。特に平安〜鎌倉頃の武士の弓の場合、長くて重い矢を至近距離から強弓でぶち込む大口径主義というか力こそパワーなところが好きです(脳筋) pic.twitter.com/7y7poWSnzR
2024-04-08 19:55:44アイヌ含めて南方起源の民族は長弓が多いっぽいなぁただギリヤーク(ニヴフ)だけ北方系でも長弓か。 テュルク、モンゴル、ウゴル、アーリヤそしてそれらの騎馬遊牧民と隣接する定住農牧民トゥングースが短弓や複合弓タイプなのは頷ける。 面白いのはアメリンドも長弓多いんだなぁ。 x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 14:03:23つまり 馬に跨り弓を射る →北アジア〜西アジアの遊牧民 長い弓 →マダガスカル〜南太平洋の オーストロネシア語族 長弓で戦う武士は遊牧民とオーストロネシア語族の文化が同時に流れ込みつつもどちらにも征服サレない日本列島でしか生まれなかったってことだね(•‿•) x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 10:21:32言語に着目する人も
アイヌ語の「弓」ku はギリヤークからの借用語とされている一方で中国語にも似ているので伝来ルートが気になっていたが形態的にはこんな感じなんだ、なるほど x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 14:43:35弓といえば「放つ」っていう言葉がちょうどこの図の通りに分布してる 日本語hanat-u 古日本語panat-u ブヌン語 panah(放つ) プユマ語 pana(放つ) アミ語 pana’(矢) マレー語 panah(矢、放つ) ハワイ語 pana(弓、放つ) マオリ語 whana(弓) やはり日本語は南島語族。 x.com/mysterious_bow…
2024-04-16 15:14:45@mysterious_bow あと、日本語とオーストロネシア語族との関係についてはこの本に指摘がされていました。 弓の長さと言語の関係はとても興味深いです。 崎山理著『日本語形成論』 pic.twitter.com/uxDGtc2jFd
2024-04-16 21:06:09丸木弓について
世界には様々な丸木弓(単一素材木質弓)があるが、その分布を大まかにプロットすると図の赤丸のようになる(円の大きさが概略弓の長さを表す)。人の背丈以上の長さの弓を長弓と呼ぶと、インド太平洋にその分布が顕著だ。大局的に捉えれば日本の弓もこれに含めて良いだろう。(岡安2015) pic.twitter.com/NIC5Exws6q
2024-04-06 15:32:33木や竹など単一の植物素材を主材(bow-stave)として製作される弓、すなわち単弓(single-stave-bow)のうち、弓幹の断面が板状のいわゆるフラットボウを除くものを、丸木弓系単一素材弓(略して丸木弓)と呼ぶことにしよう。 丸木弓は、縄文弓やアイヌ弓のように短いものから、原始和弓のように極端に長大ものまで、その長さはさまざまであるが、一般に弓幹(ゆがら:limbs)は円形ないし扁円形の横断面を呈することが多い。 和弓のプロトタイプ(原始和弓)やネグリート弓、トンガ弓のように、弓腹に樋を施すことが多い。弓を引く際に、弓幹の捩れを防ぐ工夫ではないかと推定される。 例えばイギリスの沈没船メアリー・ローズ号から引き上げられた中世後期のイングランド長弓のように、割材を削って作る場合が多いが(その際、芯材側が内側に配されるのが一般的)、パプア・ニューギニアの先住民の弓のように、竹の割材を用いる場合もある。 弦を外すと弓幹が直線状に復す直弓が大半だが、原始和弓のように弓幹を外反させた「裏反り(reflex)」のあるもの、古代エジプトのヌビア弓のように弓幹の両端を内弯(decurve)させたものなど、さまざまな側面形がある。また、それら弓幹の外反や内弯が弓の威力を増す場合(working)、形だけ(static)の場合など様々である(Grayson2007)。 日本列島北部出土の短い古代弓のように、ほとんど丸木のままの粗雑な作りのもの、逆に原始和弓のように、細部まで丹念に削り磨きをかけたものなど、その仕上げの度合いは、民族や地域、所有者の身分、時代などによってさまざまである。同様に、漆弓、塗装のない裸弓、樹皮やツル、皮革などを巻いた巻弓など、装飾を兼ねた補強の種類や度合いも千差万別である。 要するに、丸木弓(丸木弓系単一素材弓)は、極めて多様性に富んでいる。
2024-04-14 16:16:38