編集部イチオシ

ヨーロッパ史と中国史から実在が確認できる「騎馬弩兵」とは何か?―騎乗してクロスボウ(弩)を発射する兵士たち―

調べると、次々に出てくる「馬上用の弩」の詳細や、その戦術を紹介した史料。兵馬俑の騎兵俑も弩を所持していた。疾走する馬の上から弩を発射する瞬間を描いた漢代の画像石など。ヨーロッパ史と中国史の例。
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古墳時代の騎射武人図は、「弩」を使用?

巫俊(ふしゅん) @fushunia

去年も話題にしましたが、日本の古墳時代の壁画には「弩」を発射する瞬間を描いたものが知られていて、「騎射武人図」と名付けられた壁画の武器も「弩」ではないか? と、こちらのブログ「ひもろぎ逍遥」を拝見して知ったのが、きっかけでした。 lunabura.exblog.jp/i167/

2017-05-14 23:22:30
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 古代日本の弩は、律令軍隊が使用する「高度な兵器」だと思っていたら、弥生時代や古墳時代の集落でも実は使用されていたようで(威力は不明)、気になっていました。

2016-11-06 13:00:50
巫俊(ふしゅん) @fushunia

去年は、 「弥生」(祭祀用の弩出土) 「古墳」(弩の壁画、狩猟用、騎乗?) 「律令時代」(豪族の弩所持を禁止、律令軍隊の弩出土、文献も有り、携行式の弩から海賊船対策用の大きな弩まであった) 「江戸時代」(異国船打ち払い用に、弩を試作したが、要求水準を満たさなかった)

2017-05-14 23:29:49
巫俊(ふしゅん) @fushunia

作成した「弥生・古墳時代の倭国の集落でも使用された「弩」は、何故似た環境の「中世の武士」には引き継がれなかったのか? 」の記事の閲覧数が1万1千viewを越えました。ありがとうございます。 togetter.com/li/1045318

2016-11-08 00:21:52
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia この記事は、中国古代史クラスタの私が、天武天皇の反乱を暗示する歌謡に出てくる万葉仮名「弩」について調べたときの副産物が元になっています。律令正兵(正規部隊)の「弩」が源平の頃に廃れていることは、よく知られている訳ですが、弥生・古墳の弩は正兵の弩では無い訳でして

2016-11-08 00:27:47

中世ヨーロッパには、兵科「騎馬弩兵」が存在する

巫俊(ふしゅん) @fushunia

『続・中世ヨーロッパの武術』P211に、15世紀後半のドイツ「騎馬弩兵」の図版があり、騎馬弩兵は剣を腰に差していたようです。当時の戦闘教本には、左手に持つ弩で相手の槍を受け流すとあるそうで、右手で剣を抜いて相手に対処するのでしょうか。馬の手綱は左の腕にかけておくようです

2017-05-14 23:00:55
巫俊(ふしゅん) @fushunia

馬上でクロスボウを手から外すときは、腰から下げた「雨よけケース」にクロスボウを入れるとありました。

2017-05-14 23:01:13

ヨーロッパ史の中の弩騎兵

@a3dayo

弓騎兵と弩騎兵の共存ってスペインでもあったな。 どっちが優れていたというわけでもなくお互いに補完しあう関係だったんだろうか。 pic.twitter.com/sWwKNYCWdI

2017-04-30 23:49:52
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@a3dayo

弩騎兵はイタリアだとかなり大規模に運用されてたらしく、『Fornovo 1495』によればフォルノーヴォの戦いのイタリア軍騎乗歩兵8000名中大多数は弩騎兵だったとか。

2017-04-30 06:04:43
@a3dayo

『Mercenaries and There Musters』によるとイタリアでは1430年代頃には弩騎兵中隊がすでにあったそう。重騎兵を中心にしたlanceとは別に編成されていた模様。あとアルバニア軽騎兵ストラディオッティも時として弩を持つことがあったと。

2017-05-14 23:25:48
@a3dayo

イタリアの弩騎兵は重装槍騎兵中心のlanceとは明確に区別されており、この点でlanceに含まれていたフランスの騎乗弓兵とは決定的に異なるのかなと。

2017-05-14 23:41:48
バケツヘッド@12月12日模擬甲冑戦闘会主催 @Baketu_head

<RT 騎兵が弩をもつ強さは、あれ甲冑付けたままの格好やガントレットでも唯一簡単に操作出来る(握り込むだけ)飛び道具であり、一度だけ使える20mの長槍だと思うと滅茶苦茶有効なんだよね。相手の馬だって撃たれたら乱れるし、使い終わったら投げ捨ててもロープでぶら下がってるし

2017-05-01 00:12:20
バケツヘッド@12月12日模擬甲冑戦闘会主催 @Baketu_head

勿論、実際の射程はもっと長いけど、揺れる馬上からだと肉薄して撃つ方が良いし、突撃前の一斉射からの武器替え位が有効な使い方だけど、例えば騎馬同士でやり合っている時に近接武器しか持ってないと逃げ回って距離を取って弩をブチ込んで来る相手って非常に厄介なのよ。イニシアイチブをまず取られる

2017-05-01 00:18:29
KK@ヘッポコ @Kz_K

@Baketu_head その上でランスとか鞍にかけてあるし、腰から剣は吊ってあるし……

2017-05-01 00:41:50
バケツヘッド@12月12日模擬甲冑戦闘会主催 @Baketu_head

@Kz_K そして弩はやがて銃となり騎兵はドラグゥーン兵へと…

2017-05-01 00:44:24
巫俊(ふしゅん) @fushunia

火縄銃よりも連発が効かないというのは、固定式の大型の弩のことでしょうか?手持ちの弩であれば、それほど時間はかからないようです。ただ西欧の例だと、手持ちの弩も、より強く弦を引っ張る威力の強いものが好まれたのか、ちょっとした機械じかけの巻き上げ方式で弦を引っ張るように変わっていくとか

2017-05-14 23:03:05

漢文の「騎弩」は、「騎兵と弩兵」を意味することもある

巫俊(ふしゅん) @fushunia

『文選』の「幽并(ゆうへい)の騎弩」は、それらの州で名高い騎兵と弩兵を指しているらしく、「騎弩」という兵科を示す訳では無いようです。ただ、このように「騎弩」と書いてこんな意味になってしまうのですから、仮にある場所で「騎馬弩兵」がいてもそれを漢文でどうやって記録するんだ?と思います

2016-11-08 01:03:08
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 北宋・南宋の正史『宋史』の「兵志」に、「騎軍」の条がありました。「雍熙四年,改殿前司步鬥弩手為驍騎弩手。」とあるのですが、これはどう読めばいいのでしょうか?「驍騎弩手」をそのまま読むと、騎兵集団の弩の使い手という意味ですが。

2016-11-08 01:15:05
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@fushunia 続きの文には、「至道二年,選驍騎馬直及善射者充,」という字句が出てきました。騎馬の中の「射撃が素晴らしい人」などを選んでこの部隊に配属したという意味です。

2016-11-08 01:19:19

正史『漢書』の匈奴対策の「馬弩関」とは?

巫俊(ふしゅん) @fushunia

『漢書』昭帝紀 夏,罷天下亭母馬及馬弩関。 注釈:応劭曰:「武帝数伐匈奴,再擊大宛,馬死略尽,乃令天下諸亭養母馬,欲令其繁孳,又作馬上弩機関,今悉罷之。」孟康曰:「旧馬高五尺六寸歯未平,弩十石以上,皆不得出関,今不禁也。」師古曰:「亭母馬,応說也;馬弩関,孟說是也。」

2017-04-30 01:50:20
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