写真展の感想リスト[2012年版]

ぼくが観た写真展の感想ツイートのまとめです。 《芸術新潮編集部ブログにリンクしていただきました》 http://geishin.weblogs.jp/blog/
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emotonoritaka @emotonoritaka

高円寺。書肆サイコロ。奥原しんこ「旅する女」。雑誌FRaUで連載されていた小説の原画展。見覚えのある街がしんこさんのタッチと色使いによって現実からふわふわ離れていく感じが好き。どの絵にもいる、写真のコラージュで作られた女の人たちがみんな強そうな気が…。小説読んだら印象変わるかな。

2012-10-21 14:13:54
emotonoritaka @emotonoritaka

元田敬三展続き。元田さんの写真を観ると、いつも “出会った” を撮ってるのだと強く感じる。街を歩いて歩いて、人も犬もクルマもバイクも、全部が出会ってる感じ。路上のキャラの濃い被写体と写真家、そのラッキーなぶつかり合いのエネルギーと勢いが写真にみなぎってて、観る方も前のめりに。

2012-10-21 12:35:21
emotonoritaka @emotonoritaka

新宿。3rddg。元田敬三「strangers」。モノクロ。新宿や原宿の路上スナップ。よかった。ハーフ、6×7を使い分け、ピンナップされた小さなプリントと、その合間に貼られた全紙の特大プリントがすごい迫力!素直にプリントっていいなぁと思う。焼き付けられた街の表情にゾクッとする。続

2012-10-21 12:35:18
emotonoritaka @emotonoritaka

新宿ニコンサロン。吉江淳「地方都市」。カラー。日本各地の路上の風景。似たような建物が並び、どこか均一的な佇まい。都会でもなく、田舎でもない。地名表記はなく、写真を見ただけでは具体的な場所はわからず。そんな匿名性が、かえって地方都市という土地の曖昧さを生々しくさせてるように感じた。

2012-10-21 11:08:34
emotonoritaka @emotonoritaka

甲斐啓二郎展続き。ボールを追う祭ながら、写真にボールは一枚も写っていない。男たちは必死に何かを追っているようにも、何かから逃げているようにも見える。彼らを衝き動かすその “何か”がこの祭を何百年も永らえさせているように感じた。写真って、時々写ってない方がよく見えるような気がする。

2012-10-18 11:18:25
emotonoritaka @emotonoritaka

四谷。TPPG。甲斐啓二郎「Shrove Tuesday」。カラー。イングランドの田舎町で400年続くフットボールの発祥とされる祭の写真。衣装もなく、川を挟み、男たちが私服でボールを奪い合っている。ただそれだけ。走り、川に飛び込む。祭の初期衝動というか、原初の姿を見てる気分。続く

2012-10-18 11:18:19
emotonoritaka @emotonoritaka

トヨダヒトシ「黒い月」さらに続き。毎回スライドを再構成するのは、自らの過去を解釈し直すことだと思う。上映後、天野太郎さんとのトークでは「過去は未来と同じくらい未知があふれている」「撮った時はわからなくても、5年後に意味が見えてくることもある」などハッとするような言葉ばかりだった。

2012-10-14 01:19:56
emotonoritaka @emotonoritaka

トヨダヒトシ「黒い月」続き。トヨダさんの作品はプリントがなく、ご自身がスライド映写機を操作するライブ上映でしか観られない。毎回スライドの順番や上映時間が微妙に変わり、つまり何度観ても新しい体験になる。「黒い月」を観るのは2度目だけど、初めて観るような感覚だった。まさに一期一会。続

2012-10-14 01:19:54
emotonoritaka @emotonoritaka

武蔵小金井。シャトー2F。トヨダヒトシ「黒い月」。映像日記と題されたスライドショー。すごくよかった。2008年に撮影されたトヨダさんの日常と出会った人々が、淡々とスライドで上映される。当時の新聞記事なども登場し、カシャン、カシャンという音とともに、自分の08年も思い出していた。続

2012-10-14 01:19:51
emotonoritaka @emotonoritaka

高円寺。書肆サイコロ。奥原しんこ「そのつづき」。ドローイング、銅版画などの作品展。風景を描いたものは実際にある場所だそうで、少しパースの歪んだ感じがとても好き。ディティールまで描かれた花の小作品から2mほどの大作まで、どの作品も作家の手の痕跡を直に感じられて、ほんわかと心地いい。

2012-10-13 02:17:48
emotonoritaka @emotonoritaka

田中由起子「rest in peace」続き。人魚姫をモチーフにしたヌード写真は、生と死を強く想起させるけれど(タイトル自体が墓碑銘だし)、童話を念頭におかなくても様々な解釈ができそうな柔らかい写真だった。涙の意味も含めて、悲しそうにも喜びにも見えるところに写真の面白さを思う。

2012-10-10 08:15:21
emotonoritaka @emotonoritaka

茅場町。森岡書店。田中由起子「rest in peace」。カラー。涙を流す複数の女性の顔や人魚の衣装を脱ぐヌードの女性。感情を露わにする被写体よりも、その状況を極めて冷静に捉える作家の視線が印象的だった。優しさとは異質な、女性が奥底に秘めている勘の鋭さ、怖さを感じる。続く

2012-10-10 08:15:19
emotonoritaka @emotonoritaka

小林紀晴展さらに続き。作品解説の紙には、作品一枚一枚に小林さんの小文があって、一冊の本を読んでいるような気分。父や故郷、自らの記憶を紡いだ言葉を読み、写真を観ると、写っているものや時間を越えて、遥か先にまで意識が走っていく。写真と言葉の心地よい推進力。会場を何周もしてしまった。

2012-10-03 00:08:32
emotonoritaka @emotonoritaka

小林紀晴展続き。写真を観ながら、ふと、異形は異形ゆえに、異形のまま今に残ったのだと強く思った。異形とは非日常であって、刻々と変わる日常と隔絶されることで、時を越えた普遍性を帯びるんじゃないだろうか。街のホームレスなど“異形の人々”の佇まいが、いつの時代も変わらないのを思い出す。続

2012-10-03 00:08:26
emotonoritaka @emotonoritaka

品川。キヤノンG。小林紀晴「遠くから来た舟」。カラー。日本各地に古くから伝わる土着的な祭りの数々。よかった。小林さんの故郷長野・諏訪の御柱祭や、沖縄の泥まみれの仮面男など、祭りを執り行う異形の民、神々に、今と太古をつなぐ回路を見る思い。遠くから来た舟は、時間を越えてきたのだ。続く

2012-10-03 00:08:20
emotonoritaka @emotonoritaka

六本木ミッドタウン。TOKYO PHOTO。国内外のギャラリーが写真作品を“売る”目的で開く見本市イベント。パリ、ロンドン、中国など、世界各地の写真があったけど、改めて比べて観ると日本の写真ってだいぶ面白いと思う。買える買えないはともかく、“買う” つもりで写真を観るのは楽しい。

2012-09-30 18:28:35
emotonoritaka @emotonoritaka

中目黒。POETIC SCAPE。福山えみ×タカザワケンジトークイベント終了。記憶がモノクロで頭に残るという福山さんや、タカザワさんの日本の写真史をふまえて語られる福山作品や写真集の話などなど、すごくおもしろかった。会期は11/4までだから、また今度じっくり観に行こう。

2012-09-29 20:25:54
emotonoritaka @emotonoritaka

松江泰治「jp0205」続き。1枚、弘前城の周辺を空撮した作品があった。この春に訪れた場所で、自分が歩いた道が写っていた。瞬間的に、作品から自分の記憶へ意識が飛んだ。作家がまったく意図していない部分での出会い頭のハプニングみたいなもので、こういう体験ってとても写真っぽいと思う。

2012-09-22 02:30:13
emotonoritaka @emotonoritaka

馬喰町。TARO NASU。松江泰治「jp0205」。カラー。空撮による市街地や田畑など。jp02とは国際コードで青森県、05が秋田県を指すそう。地名を離れ、無機質な記号に変換された地表に刻まれた濃密な人の痕跡に見入る。整然と区画された農道や墓地など、人間の几帳面さに妙に感心。続

2012-09-22 02:30:10
emotonoritaka @emotonoritaka

「da.gasita」続き。この出来立ての写真集は、先日渡部さんからいただいた。昨年、今作が生まれるきっかけとなった冬青社での写真展で、ぼくがプリントを買ったからだ。人生で初めて買ったプリント。鉄塔を写したその作品は写真集には入っていないけれど、今も寝室に飾って毎日眺めている。

2012-09-21 01:19:07
emotonoritaka @emotonoritaka

渡部さとるさんの新作写真集「da.gasita」。6×6モノクロ。東北。青森やご自身の故郷米沢を撮ったロードムービー的な作品。雪深い冬から春へ。厳寒の空気が緩んで柔らかくなっていく様子が、色ではなく光で伝わってくる。印刷が抜群に美しい。雪肌の表情や春空のグラデーションにため息。続

2012-09-21 01:19:05
emotonoritaka @emotonoritaka

福山えみ展さらに続き。福山さんの写真には周到に人が省かれている。トークでその点を質問されて「人が写ればそれは“その人”の写真になる。自分の見たものを独占したかった」という言葉が印象的。写真を撮るって、世界を“所有”することだなぁと改めて思った。黒縁のシックな額装もとても素敵。

2012-09-20 02:59:50
emotonoritaka @emotonoritaka

福山えみ「A Trip to Europe」続き。一目見たら福山さんとわかる被写体との独特の間合いは、日本もパリもまったく変わらない。だから写真も同じように見えると思いきや、同じ視点ゆえにかえって異国の街のディティールが浮かび上がってきて面白かった。ヨーロッパって絵になるなぁ。続

2012-09-20 02:59:47
emotonoritaka @emotonoritaka

中目黒。POETIC SCAPE。福山えみ「A Trip to Europe」。モノクロ。窓越し、柵越し、扉の向こう。そっと覗き込むような眼差しで写される異国の町並み。よかった。視線を遠くへ誘導された後、緩やかに周囲を俯瞰する。その往還が心地よくて、1枚の滞在時間が長くなる。続

2012-09-20 02:59:44
emotonoritaka @emotonoritaka

渡部さとるWS 2B 37期「感光」続き。このWSの展示は何度も拝見してるけれど、毎回出展者の方たちの展示へかける“気合い”と受講生同士の緊張感みたいなものがあって、とても素敵だなぁと思う。写真の組み方や額装の選択、仕上げなど、細かい部分にまで注がれたエネルギーが伝わってきた。

2012-09-19 01:29:14
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