「〈動物のいのち〉と哲学」読書メモ
そして死者はもまた死というものを知覚することができない。死者はすでに死んでおり、死という概念を他者に伝えることができない。そして、他者が死者に死という概念を聞き出す方法も存在しない。 #動物の命と哲学
2011-11-30 19:19:54私たちの多くはどこか弱かったり、時には病身だったりする。だが意外なことに、そういった私たちの弱い部分そのものが、私たちを助けている。 #動物の命と哲学
2011-11-30 19:37:03私たちが動物との関係を適切に系統化する仕方として、ある種の「過激な平等主義」を支持する議論を提示していると見るのである。 #動物の命と哲学
2011-12-01 08:07:46動物と人間の関係に、過去のホロコーストを見いだす人がいて、それに傷つく人がいて、その例えに不愉快な思いをする人がいる。ただ、この例えは、人間を殺すことと動物を殺すことの、道義的な違いを無視し、混同して話している。 #動物の命と哲学
2011-12-01 08:15:37私たちが動物たちにしていることのイメージとして、ホロコーストを見つめ続けるということは、その事について正しく認識し続けることを妨げるだろう。それが「現実の難しさ」のひとつである。 #動物の命と哲学
2011-12-01 18:57:24(動物愛護に関わることで)食事制限をしたり、何らかの擁護活動に参加することで、一部の人たちがそれ以外の人々に対して優位性を抱くのを可能にする方法である。人と人の関係に力学が働くために、これらの問題を正しく見つめることは難しい。 #動物の命と哲学
2011-12-01 19:04:45私たち人間は動物との間に同じような価値観を見いだそうとするが、その習性や食性、美醜や獰猛さを目の当たりにして、やはり別のものなのだと知ることになる。 #動物の命と哲学
2011-12-01 19:20:22どのような現実に対しても、正しく認知できる人とそうでない人が存在する。道徳的思考様式が考えることに抵抗するという感覚は、すべての人が一様に感じるものではない。 #動物の命と哲学
2011-12-02 08:06:19動物に対する思考と、人間に対する思考は、同じ言語で行われるが、言語ゲームとしては異なるものだと考えた方がいいだろう。 #動物の命と哲学
2011-12-02 08:25:27個々の人間でも、同じ事象に対しての受け止めかたは様々で、動物に対しての行為に対して傷を負っているものと負っていないものでは、反応は変わってくるものだ。 #動物の命と哲学
2011-12-02 08:28:00食料や毛皮、実験動物などの「動物の犠牲」を不要だと考えるのは、単に自分達が自分達の生活や倫理において不要であると論じているにすぎない。 #動物の命と哲学
2011-12-02 08:43:27文明化された人間が見せる応答の著しい相違は、私たちがどんな情報をどう入手したかの違いとはなんの関係もない。問題はよく見かける道徳上の不一致のようなものである。 #動物の命と哲学
2011-12-03 08:33:27食料のために動物を殺すことに寛容もしくは無関心な人は、この制度の目的が生活の上で最大の快楽の手段の向上が目的であると見なすであろう。しかし分別のある人ならば誰でも、中絶や拷問が快楽の増進に繋がるとは考えないだろう。 #動物の命と哲学
2011-12-03 08:38:27人間は神に似せて作られたが、神が人間に似ているわけではない。ユダヤ人が家畜のように扱われたとしても、家畜がユダヤ人のように扱われているのではない。 #動物の命と哲学
2011-12-03 08:52:21多分、普通の人の感覚としては、コステロ宛の手紙がかなり近いんだと思う。けどそうじゃないと続くみたいだなぁ。 #動物の命と哲学
2011-12-03 09:09:04傷を負うことは、人間を特徴付ける。その暴露には二つの特徴があり、ひとつは同じ肉体を持つものへ呼び掛けであり、ひとつは信仰を植えつけ、呼び起こし、信仰の共同体を作ることである。 #動物の命と哲学
2011-12-03 13:13:05農耕は今や機械化された食品工場である。その本質「つまり技術の本質はといえば」現在ではガス室や死の収容所での死体の製造と同じであり、封殺や飢餓での制圧と同じであり、水爆の製造と同じである。 #動物の命と哲学
2011-12-03 13:20:33菜食主義者が革の靴や革のバッグを持っていることを「あまり誉められたものではない」と評することはできる。が、つまるところその基準は本人の趣味、もっといってしまえば差別なのだ。 #動物の命と哲学
2011-12-05 08:10:29道徳とは怪物の振る舞いを検査する道具ではない。その種の判断は、時に他人を怪物と決めつける。その対象人物の弁明は、場合によっては、本人の怪物性を掘り起こしかねない。つまりそれらの行為は危なっかしいものである。 #動物の命と哲学
2011-12-03 12:49:02コーラ・ダイアモンドは、「ヒトがそれ以外の世界に向き合うとき、ほとんどの場合に私たちが見せる、恐ろしくも揺るぎなき冷淡さや非情さ」について攻撃の対象とする。 #動物の命と哲学
2011-12-03 12:39:43自分が無邪気な年齢であるときは、自分も自然の野生と同等で、その一部であると考え、動物的生気を感受し味わうべきであり、恐れ疑うべきではない。 #動物の命と哲学
2011-12-03 12:51:25