不確定性関係と小澤不等式

ニュース等でちょっとした騒ぎになっている小澤不等式の実験的検証と、その背景にある不確定性関係について、物理関係者のtweetを集めたものです。 tweetはある程度物理分かってる人に対して書かれている(と思われる)ものが多いです。一般の方向けの解説にはあまりなっていないと思われますが、ご容赦ください。
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こひbot @kwkbtr

ハミルトニアンで時間発展するのに「短時間ではエネルギー保存しない」というのはどういうことかと悩んで、そうかフリーのハミルトニアンは保存しないってことか、こんなこと当たり前すぎてみんな理解してるのか、と思ってたけど違うのか https://t.co/7GvDrdTY

2012-01-16 23:43:58
N. Sakumichi @sakumichi

@aki_room @mac_wac QEnergyTeleportさんが「自由エネルギー」って言ってるのは、運動エネルギー項のことだと思うんだけど、それを自由エネルギーって呼ぶことってあるのかな?

2012-01-17 00:13:00
こひbot @kwkbtr

@sakumichi 普通は"free Hamiltonian"じゃないですかね。 @aki_room @mac_wac

2012-01-17 00:14:52
aki_room @aki_room

@kwkbtr @sakumichi @mac_wac ええ、文脈的にfree energyでは無いですね。"free Hamiltonian"で良さそうです。日本語では何と書くべきなんだろう…。

2012-01-17 00:19:09
こひbot @kwkbtr

@aki_room 超直訳で「自由ハミルトニアン」か。「相互作用項を除いたハミルトニアン」なら誤解なさそう。この文脈で「エネルギー」という言葉を使う利点があるでしょうか…? @sakumichi @mac_wac

2012-01-17 00:25:56
aki_room @aki_room

@kwkbtr @sakumichi @mac_wac エネルギーの保存の話をしようとしているので、エネルギーという言葉を使う利点はあると思います。

2012-01-17 00:28:37
@QEnergyTeleport

量子力学でも、エネルギーは相互作用エネルギー部分も含めた全体で保存しており、短時間でも決して破れることはない。中間子論の話は、摂動論で、エネルギーのうち相互作用部分を無視した自由エネルギーの話に対して、単なる次元解析をするだけの話。

2012-01-16 17:51:45
@QEnergyTeleport

また困ったことに、量子力学では、位置と運動量の不確定性関係のように、時間とエネルギーの普遍的な不確定性関係があると誤解している物理屋も多いのが実情。量子力学では、時間は観測量(物理量)ではなく、外部パラメータに過ぎない。従って位置と運動量の場合のような不確定性関係は導出できない。

2012-01-16 17:56:49
あ〜る菊池誠(反緊縮)公式 @kikumaco

@QEnergyTeleport 昔、阿部龍造先生の教科書で時間演算子みたいなのを導入して物議を醸したことがあった

2012-01-16 18:01:08
@QEnergyTeleport

時間演算子の議論は、現在別な角度で数学分野で議論されてます。物理では、エネルギー固有値がマイナス∞からプラス∞に連続分布していなければエルミートな時間演算子は定義できません。パウリが議論しています。@kikumaco

2012-01-16 18:04:34
@QEnergyTeleport

有名な系として、一様電場中の荷電粒子では、ハミルトニアンとの正準交換関係を満たす、エルミートな時間演算子を定義できます。しかしエネルギーに下限がある普通の系では、エルミートな時間演算子は存在しないのです。@kikumaco

2012-01-16 18:07:29
あ〜る菊池誠(反緊縮)公式 @kikumaco

@QEnergyTeleport 記憶がはっきりしないのだけど、阿部先生のは一般論としてコンセプチュアルに時間演算子とエネルギーの交換関係を書いちゃったんじゃなかったかな。ちょっと忘れました。具体的に構成できるとかいうレベルではなかった気がします

2012-01-16 18:09:24
@QEnergyTeleport

位置と運動量の不確定性関係に対して、相対論を考慮すると、時間とエネルギーの不確定性関係が出てくるのでは?という質問も、たまに出る。しかしそれは1粒子に対する位置測定の確率解釈ができる相対論的量子力学があればの話。

2012-01-16 18:15:59
@QEnergyTeleport

実際は相対論と量子力学を合成すると、必ず多粒子理論にならざるを得ない。そしてその理論の中の1粒子状態セクターに対してさえ、今度は位置演算子自体が、正確に定義できなくなる。位置演算子もないのだから、1粒子の時間演算子も相対論的量子力学に出てこない。

2012-01-16 18:19:15
@QEnergyTeleport

では、量子論的場の理論において素粒子1個の状態を用意して、無理やり幅零で特定の点に局在している粒子状態を観測しようとすると、どうなるか?実は、その測定機からエネルギーが量子場に注入されて、その周辺に他の沢山の粒子が生成してしまう。それで1個だけの粒子の位置は測れない。

2012-01-16 18:28:08
@QEnergyTeleport

相対論的量子場の理論では、時間と同様に、空間座標も単なる外部パラメタになるというのが、最終的な答え。時間演算子も位置演算子も書けない。

2012-01-16 18:41:42
北岡修二:S.KITAOKA @regedry33

@QEnergyTeleport 不確定性関係:粒子の座標のあいまいさと運動量のあいまいさ。私は粒子の座標と運動量の成分の積に関しては交換法則が成立、プランク定数は量子力学の象徴、と習いましたが・・メスバウアー効果や共鳴吸収についても再検討が必要になるのでしょうか?

2012-01-16 18:17:50
@QEnergyTeleport

@regedry33 今回の件でも、量子力学は全く変更を受けないので、再検討は必要ないと思います。

2012-01-16 18:34:34
mk @mkuze

Nature Physics読んでみた。波長1.96オングストロームの中性子って運動エネルギーいくつ(速度いくつ)だっけ。超冷中性子ってやつかな。

2012-01-16 17:38:43
mk @mkuze

誰も反応しないので自分でやった。運動量6keV、運動エネルギー20meV、速度2km/s、温度200K。熱中性子くらい?RT @mkuze: Nature Physics読んでみた。波長1.96オングストロームの中性子って運動エネルギーいくつ(速度いくつ)だっけ。

2012-01-16 18:55:35
飯泉 仁 @aquamasa

【訂正】1.96Aでした。21.3meV.。 RT @aquamasa: 1.98Aは20.9meV。普通の熱中性子。それよりこの実験がトリガⅡ型という小型研究炉で行われたことが驚き。それについては昨日のtwtsで。 RT @mkuze: ……

2012-01-17 10:06:50
飯泉 仁 @aquamasa

ハイゼンベルクの不確定性原理を覆す小澤正直不等式の確証実験はウィーン工科大学のトリガ型研究炉で行われた。立教大や武蔵工大にあった(廃炉または停止中)と同型のもの。250kW の教育訓練用原子炉。こんなしょぼい原子炉を使って画期的な実験がなされた驚き。日本の中性子屋にはショック!

2012-01-16 17:04:49
飯泉 仁 @aquamasa

小澤正直不等式の確証実験。スピン偏極中性子を使った中性子光学実験は日本にも手がける研究者はいる。日本の研究炉を使いもっと精度の高い実験が可能だったはず。おそらく研究者の目がこういう基礎物理の方向を向いていなかったか。小澤と研究者との接点がなかったのか。

2012-01-16 17:10:32
hoshi2011 @Exphysicist

量子力学の観測・解釈問題には決して手を出すなと助言してた大先生のこと、思い出す。

2012-01-16 22:20:16
mk @mkuze

似たような話は至る所で聞きますね。RT @Exphysicist: 量子力学の観測・解釈問題には決して手を出すなと助言してた大先生のこと、思い出す。

2012-01-16 22:22:08
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