御宅哲学論考 無色本 ~アウラってなあに? ココロとカラダに開く「穴」

御宅哲学論考をまた続けてみるテスト。 現実と理想、実在と仮象、幻想と虚構。 そして、私たちの身体とココロに響く感性の事情。 そこに絡む「オーラ」の価値について、主に考えてみました。 http://togetter.com/li/215579 続きを読む
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難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

つまり「強引にアウラを与えて物を視る」という事自体が、アウラが亡くなった証拠としか言えず(ていうかそう言ってるんだがw)、要はアウラを視てないよ、という論者は私以外にもいるよ、しかもそちらは具体的にその説明をしてますよ、っていう批判。

2012-02-15 23:30:25
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

梅原賢一郎氏における「穴」は彼の著書「カミの現象学 身体から見た日本文化論」に登場する。ほんとうは、つねに「穴」の字の上に傍点をつけるんだけど、ここではツイッターなので「穴」と鍵かっこつけて説明する。

2012-02-15 23:31:28
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

この「穴」は強度を持った、こわばった蠱惑的な場、と説明される。強度っていうのはおそらくドゥルーズ先生のネタだろうけれど、身体に開く、ってことはメルロー要素も混ぜている(ていうかあとがきの方でメルロ読んだって言ってた)。

2012-02-15 23:32:55
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

蠱惑的な強度をもった不思議な「穴」は、はっきりと目に見えるものではないが、確かに感じられる。身体に開く。また、「自然と開く」。作為的にイデオロギーや産業で強引に「あける」穴ではない。強引にあける穴も穴ではあるが、それは重苦しい、痛々しさを伴う。

2012-02-15 23:34:19
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

痛々しい重苦しさの霊がとりついたその「穴」は、蠱惑性もないし、そして自然と消えない。自然な「穴」は、「穴」をあける作業(頂きますと言って食べる、水や炎に塗れるなど)を終えたときに、自然とふさがる。

2012-02-15 23:35:39
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

で、藝術もほんらいはそういうのを持ってて、それが権威化されることを嫌った結果、デュシャンだのケージだのでてきた、と。はるかさんが言ってた「プラットフォーム性」っていうのもその意識だと思う。権威化からの脱奔。逃走。彼もこれに肯定的だった。

2012-02-15 23:37:03
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

もち、それ以前の絵画というか、ルネサンス絵画や教会のイコンなんかにもアウラがあるわけね。「穴」開くわけね。「穴」からは外部の何物かと交通するわけだけど、それができるのね。で、それをやってるときは、権威とかどうでもよくなってるのよ。

2012-02-15 23:38:06
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

大聖堂の中でパイプオルガンが聞えてくる。体がふわっと、やわらかく、だけど力強く、音に呑まれる。梅原風に言えば「まみれ」るわけです。音に「まみれる」強度の「穴」が、私をキリスト教の世界観と交通させている。聞き終わって教会を出れば、いつも通りに戻る。ああ、素晴らしかった、と思う。

2012-02-15 23:39:31
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

こうした実感は、「愛ドール」化された産業のAKBみたいなのからは、たぶんそれが好きな人でも絶対感じてない。それは言い張れる自信がある。ライブいくのだったら、ドレファミソンと狭くて暗い代々木Labo行った方が「穴」が空く。

2012-02-15 23:40:43
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

と、こうしたものが要するに「穴」なわけです。(だから、このへんの考え方を埋めたくて今ドゥルーズ先生や円成塔さん等を調べているわけです。ブーバーの「ハシディズム」も結構面白い!!)そういう自然な「穴」が、ああ、感じられないんだな、明らかに、っていう事を、なんで東は肯定できるの。

2012-02-15 23:42:09
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

それをわざわざ「アクロバティックな所業」とまで言って強引に肯定することの、なにがええのよ、っていう、そういう攻撃なわけです。

2012-02-15 23:42:39
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

陛下…と彼は呼ばれるけれども、彼もそのへんをかなり重視しているというか、そもそもそれをテーマにしたいと思っている気がする。「幻想」というタームは、東方でも出てくるが、いわば「穴」の開く交通先のことだ。それをテーマとして描こうとするのは並大抵の努力じゃ無理だ。

2012-02-15 23:44:38
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

努力だけではなくて、爆発しなきゃいけないわけ。「藝術は爆発だ」ってよくよくいうけど、あれはまさに「穴」の所業、「逃走線」の所業、Virtuel(ドゥル、内在性・潜在性のこと)の所業を言い表しているわけ。身体全体で創作が(創作全体で身体がと言い換えてもOK)爆発しているよ、と。

2012-02-15 23:46:18
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

ドゥルーズがいう内在性っていうのがVirtuel、なのもびっくりです。ZUNも言う。「言うまでもなく、ヴァーチャル(Virtual)が人間の本質なのだ」…内的本質を重視する点では彼もまた同じ。そして、彼のテーマは「幻想」郷です。つまり「穴」の先がテーマなのです。

2012-02-15 23:47:42
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

内的・潜在的なところにある見えないものが、仮のカタチとして現れてくる幻想的な心の世界、それが幻想、っていうああいう発想が、しかもみんなに評価され今に至っている「Sound Horizon」や「上海アリス幻樂団」を視る限り、やっぱしお前ら「穴」ほしいんだな、と。

2012-02-15 23:49:22
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

それともう一個最後に。他者性の話。以前おーつきさんが、アニメから他者を感じてしまい、「誰々萌え―」と軽々口に出すのが怖くなった、という旨の発言をしたのを視た。僕が思うに、寧ろ「萌え」ってこの瞬間じゃない?っていう、そんな感動を覚えたわけですよ。

2012-02-15 23:52:39
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

エフ氏もまさにこの部分はワリと重点しているようで、彼の用語には「もえあがり一元論」っていう言葉が見えてきます。

2012-02-15 23:53:24
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

エフのオタフィジカより:<もえあがり>とは、「萌え」や「燃え」が成立する根源的な瞬間。オタクたち(享受者)の眼前でキャラクターが、世界のうちで立ち上がってくること。それらすべては<もえあがり>があって、初めて成立する。

2012-02-15 23:58:09
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

彼は哲学者でも評論家でもないので独自の感性で語っているが、ようはこんな意味。オタクは、アニメや漫画、ゲームに出会って、「もえあが」らなければ始まらない。つまり、その作品世界に、キャラクターに「であ」わなければ、萌えも成立しない、と言う事。

2012-02-15 23:59:25
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

で、今みたいな会話も、まさに<もえあがり>。こうしたもえあがりを以て、初めて私たちはオタクたりえる。そういう考え方を、もし私たちの主義とするなら、アズマは真正面から、論敵です。いや、評論という場それ自体が、論敵かもしれません。

2012-02-16 00:03:48
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

しかしこれは私たちの勝利を意味するものでは、決してないことも僕は忘れてはならない。依然、現実はこの通りの人ばかりではないという事。現実は、寧ろ彼らの言うが通りに享受…否、消費を享受ととらえる人の方が多くなっており、尚それを受け止めてしまった人の方が断然多い、と言う事。

2012-02-16 00:05:05
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

また、単なる楽しみとしてアニメやゲームなどを単純に享受することを、「罪」として排他すること自体、私たちがもしオタクとして考えるなら、倫理的によくないということ。それこそ他者の排除になる。ミイラ取りがミイラになるだけなのです。

2012-02-16 00:06:12
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

また、今の考え方は幾度も言うが、やはり東の論調、また現実がそうしたテクノクラート的な産業自然という環境状況ゆえ、それにいつでも回収されうる考えなのだ、という点。決してその事実性を否定する批判にはなりえていない、という事。

2012-02-16 00:07:51
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

今の考察で、何ができるのか。それは強引に岡田的なオタク像やエフ的なオタク像、というのを強要することではないように思われる。寧ろ、それこそ倫理で、奨励されるものとして語る程度に、その意味の良さというもの、なぜすぐれているのかを伝える程度のこと。

2012-02-16 00:10:55
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

ようは、「きみたちオタクっぽいものをどうやらオタクに楽しんでるようだけど、もっとこういう楽しみ方もあるよ、もっと濃くなれるんだぜ、するとこんなに面白いんだぜ、で、こうすると人としてもオタクとしてもよく生きられるかもだぜ」ってオススメしてあげる、その程度のことだと思う。

2012-02-16 00:12:19