ネタ化の果てまで
だから何度も言ってるけど、後期クイーン問題って、「フーダニットに対するマニアのいちゃもん」をそれらしく理論化したもんなんですってば。でも、だからこそ論駁が難しい。小説家たるもの、踏まえておかなきゃいけないんでは?
2012-02-18 02:08:21フーダニットを書くとき、「あ、こういういちゃもん(こいつが犯人でも成り立つやんけ!)が来るかもな」と作者が身構える、それを理論化したのが後期クイーン問題。ぼくはそう捉えています。
2012-02-18 02:13:29.@toru_hikawa 「~から始まる」というのはそうかと思いますが、法月さん経由笠井さんの論では、『シャム』で「挑戦状」を挿入できなかったことや、『Y』でのラストにみられた内在的問題が、『十日間』の不思議で顕在化するという論旨なので「正しくない」というのは少しいいすぎかと。
2012-02-18 02:26:48@tsuruba ああ、『十日間』で顕在化したという見かたはわかります(いいすぎというご指摘も甘受します)。でも、ぼくが言いたいのは国名シリーズに最初からつきまとってた問題でしょ、ってことなので……これはむしろ「読者への挑戦状」問題なのかもしれません。
2012-02-18 02:33:41@toru_hikawa 本格ミステリファン的には「読者への挑戦状」問題であっていると思いますし、クイーン論としてもその通りかと思います。ただ、本当に問われるべきは、法月さんや笠井さんがなぜ「このこと」に固執するのか、だと思っています。その意味では法月・笠井問題だと思っています。
2012-02-18 02:36:10@toru_hikawa そうですよね!すみません! つぶやき書きながら僕も冷や汗かいてます! あと、氷川さんの新作が出れば、ひょっとすると法月・笠井・氷川問題になるかもしれません!
2012-02-18 02:42:20(RT言及)法月・笠井両氏が後期クイーン的問題に固執する理由って個人的にはそんなに関心がないというか……「言い出しっぺは固執してるけど、書き手はみんな後期クイーン的問題をネタとして消費してるじゃん」(意訳)みたいな諸岡卓真氏の身も蓋もなくドライな見方が一番腑に落ちる。
2012-02-18 02:44:49@sengaiakiyuki それは……確かに多くの人がその通りだとは思います。個人的には「ネタ」としては食傷気味で、今後のミステリシーンの展開としては「本気で取り組むか」「スルーするか」のどちらかのほうが、いいんじゃないかなとも思っています。
2012-02-18 02:48:57@tsuruba 本気で取り組むこと自体を否定する気は毛頭ありませんが、ネタ化の流れは止められないんじゃないかと予想しています。「アンチ・ミステリー」という言葉が、そこに含まれるさまざまな要素の一般化によって特権性を喪失したのと同じように。
2012-02-18 02:55:47@tsuruba 更に言えば、「終わらない伝言ゲーム」でデビューした私としては、私は後期クイーン的問題のネタ化の果てが見たいです。クイーンも法月・笠井両氏も下手すると怒るような、とんでもない伝言ゲームの終着点を。
2012-02-18 03:02:42@sengaiakiyuki なるほど。確かに「ネタ化の果て」は見てみたいです。あと書き手が実際は「本気」かどうかはともかく、「ネタ化の果て」に「本気っぽい作品(実は天然ないし別種の才能)」が見られるかもしれませんね。たとえば『ディスコ』のような。
2012-02-18 03:07:27@tsuruba 「私としては、私は」って明らかに文章として変でしたね、やはり酒を呑みながらツイートすると文章が乱れますw 『ディスコ探偵』は本当に不思議な作品ですね。本気で書いたのは間違いないのですが、作者自身が自覚しない「天然」性があるのも事実でしょうし。
2012-02-18 03:11:07@sengaiakiyuki いえいえ、ご指摘はとてもありがたかったです。「終わらない伝言ゲーム」(何度も原稿で使わせていただいています)や「模倣における逸脱」「本格コード」といった言葉にある継続時のゆらぎがいつも気になるので、ちょっとこだわってしまいました。
2012-02-18 03:21:44先日の千街さん(@sengaiakiyuki)と蔓葉さん(@tsuruba)に引きつづき、きょうは笠井さん(@kiyoshikasai)と巽さん(@kumonoaruji)のやりとりがスリリング!
2012-02-19 19:46:07ツイッターの世界では(てか、笠井さん@kiyoshikasai、巽さん@kumonoaruji、千街さん@sengaiakiyuki、蔓葉さん@tsurubaに限っての話だけど)「後期クイーン的問題はネタ」で決着したのかな。それならそれでネタとして真正面から扱いたいと思うけど。
2012-02-20 18:14:50ああ、納得。ベタで行きましょ~ RT @tsuruba 僕は違いますね、ネタもあるし、本気(ベタ)もある、です。おそらく笠井さんもそういう意図と思われます。
2012-02-20 18:58:03@toru_hikawa 笠井は違いますけど。21世紀の探偵小説が20世紀と同じような力を持続するには、ネタ的消費ではなく、後期クイーン的問題の正面突破が必要だという立場なので。それができなくても21世紀的な謎々小説としては延命するでしょうが、あまり関心はもてそうにありません。
2012-02-20 19:41:01あ、なるほど、たいへん失礼いたしました。ぼくも正面突破をめざしたいと思います。 @kiyoshikasai 21世紀の探偵小説が20世紀と同じような力を持続するには、ネタ的消費ではなく、後期クイーン的問題の正面突破が必要だという立場なので。//
2012-02-20 19:46:29まだ続けるのか、と思われる方もいるかと思いますが、「ネタ」と「本気」の話をします。というか、誤解を受けそうなことをつぶやいていて、それが喉にひっかかった小骨のようなので、とりたいなと。
2012-02-22 00:05:46というのも、ある作品で使われているモチーフが「ネタ」なのか「本気」なのかは、その作品におけるモチーフの扱われ方(クオリティ)、作り手の姿勢、その作り手の過去の作品との比較、業界内の同一モチーフの作品との比較などから類推されるものでしょう。
2012-02-22 00:09:33