民間事故調まとめ(2) 有料化問題と関係者コメント

当初のまとめ「2012年2月27日発表、民間事故調報告書報道を中心に」http://togetter.com/li/264995 が複雑になってきたので、主に関係者のコメントと有料化をめぐるやりとりを別立ててでまとめました。
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下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/6】この部分、他の証言も総合して、報告書はこうまとめている。「菅首相の強い自己主張は、危機対応において物事を決断し実行するための効果という正の面、関係者を委縮させるなど心理的抑制効果という負の面の両方の影響があった。」 この評価、私も同感。《以下明日以降》

2012-03-04 00:55:58
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/7】報告書P.77「官邸が電源車を用意手配したにも関わらず、11日夜から12日にかけて電源車に繋ぐコードが無い等の報告があり…」⇒これ、私も見ていた通り。この文から2つの事が判る。つまり、総理室詰めの技術陣は電源車の手配にも即応できず(だから「官邸」が手配)、更に…

2012-03-05 01:58:31
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/8】「電源車が現場に到着したら、電気を原発側に送るコードが要る」ことにも前もって1人も気付かなかった。この後も、こうしたトホホは信じ難いほど続く。当時の私のノートの走り書きより:「うつむいて黙り込むだけ、解決策や再発防止姿勢を全く示さない技術者、科学者、経営者」

2012-03-05 01:58:46
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/9】一方でノートにはこんな殴り書きも。「Kに冷却水が必要」…Kとは菅さんのこと。危機が刻々募る中、技術陣の無様さに、次第に総理のテンションが高じていったのも事実。あそこは優しく彼らの硬直を解いてあげるのがリーダーの務め。…私がその立場でも、それができた自信は無いが。

2012-03-05 01:59:02
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/10】自分だけ冷静だったように振り返るのはフェアじゃないから、正直に言う。私自身、あの時は人生最大の緊張状態にいた。眼を合わせない専門家さんに、「頼むから、1つの作業が始まったら、次に何を備えなきゃいけないか、先回りして考えて下さい!」と懇願したのを覚えている。

2012-03-05 01:59:16
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/11】当時の激動の渦中で、私を含む当事者は皆《自分が体験したアングル》だけであの時の出来事を一面的に認識し、それが真相だと銘々に信じている。しかし、仮に1人も嘘をついていなくても、その証言は至る所で食い違う。我々は誰もが、全貌が見えぬ相手と闘う蟻でしかなかったのだ。

2012-03-07 02:21:25
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/12】だから、色々な立ち位置にいた“蟻”達の証言を後で総合し全体像をつかむことは、《何があったのか》を知り再発防止策を作る上で、決定的に重要だ。私が事故調のヒアリングに全面協力したのも、今こうしてツイートで補完しているのも、そういう理由から。続いて報告書P.79⇒

2012-03-07 02:21:48
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/13】震災翌朝。福島の現場では、東電本店との電話で「吉田所長が首相の突然の訪問予定に…『私が総理の対応をしてどうなるんですか』と激しいやり取りをしていた。」これは、来る菅への怒りか?(世間の見方) “総理対応はそっちの役割だろう”と本店を怒ってたのか?(私の見方)

2012-03-07 02:22:09
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/14】なぜ私が後者の見方をするかと言えば、それが当時官邸にいての実感だったから。目の前にいる面々にいくら訊いても情報も判断も出て来ないなら、直接現場に行くしかない。で、実際、菅・班目氏らと現場に行って感服した。吉田所長は、総理を迎える態勢など、何も取っていなかった。

2012-03-07 02:22:24
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/15】この視察は儀式ではなく、状況把握作業だ。どうか本末転倒な歓迎準備になど人手を割いていませんように、と案じながら到着してみると、歓迎の人垣の代わりに建物内で総理を迎えたのは、毛布にくるまって廊下にゴロゴロ転がる疲れ切った人の群れだった。我々は、その隙間を進んだ。

2012-03-07 02:22:38
下村健一 (&令和メディア研スタッフ) @ken1shimomura

【民間事故調/16】間近な最前線での闘いから時間交代で戻って来て、ぐったり仮眠しているその人達は、10cm横を今総理が歩いていることなど、全く気付いていなかった。その《総理扱いの放置ぶり》に、「ああ、これなら作業のお邪魔は最小限で済んでいる」と私は安堵した。そして会議室へ。

2012-03-07 02:22:50

--民間事故調・官邸部分を担当した信田智人氏(国際政治学)のコメント

信田智人 @shinoda48

私をはじめ、秋山、塩崎、山口の4人がUSJLPからワーキンググループに参加しました。 @konotarogomame  民間事故調の報告書について

2012-02-29 14:22:24
信田智人 @shinoda48

民間事故調の報告書では、菅総理の過剰な介入を批判。スリーマイル島事件でカーター大統領の介入が問題になり、現場に任せるのが国際基準。他方、菅総理の危機感の強さ、統合本部設置については高く評価。評価の部分はほとんど報道されないなあ。

2012-03-04 08:27:10
信田智人 @shinoda48

第1章の改訂が終了。まずは順調な仕上がり。ヨーヨー・マのCD、Goat Rodeoが届く。アコースティック・クロスオーバーと呼ぶべきか。僕の趣味にぴったりの音楽。

2012-03-01 17:19:10
信田智人 @shinoda48

民間事故調で官邸部分を担当しました。官邸を研究する政治学者として、石原信雄さんや古川貞二郎さんが官邸にいたら、展開は違ったろうと想像します。 @ken1shimomura そんな事まで一国の総理がやらざるを得ないほど...の有様に、「国としてどうなのかとぞっとした」

2012-03-05 10:16:14
信田智人 @shinoda48

3月23日(金)18:30から南魚沼市の国際大学で『福島原発事故に対する官邸の対応』という公開セミナーを行います。民間事故調で官邸部分を担当した私が話をします。お近くの方はご参加ください。

2012-03-05 10:27:01
信田智人 @shinoda48

民間事故調の報告書を見もしないで、批判している人が多い。我々、学者にはできないこと。人のツイットを読み間違えての批判には、ただ呆れるばかり。

2012-03-05 20:19:42
信田智人 @shinoda48

こちらのことですか?官邸検証チームには元官房長官秘書官がいます。騙されていると思われている点があればご教示ください。 @kazuhisa_ogawa それは首相官邸の実態や実務を知らない人たちが当事者の聴き取りを十分にできず、問題によっては騙されている点。

2012-03-06 07:12:19
信田智人 @shinoda48

私の持っている情報では、結局使用されませんでしたが、中央建設のM52 Multi-Zは福島県の待機場所に21日には着いていたとなってます。違う情報をお持ちですか? @kazuhisa_ogawa なぜ3月22日に中央建設の2台のキリンは現地にいたことになっているのでしょうか。

2012-03-06 11:31:53
信田智人 @shinoda48

報告書では22日までに中央建設のポンプ車2台が現地に届いていたとしか書いてませんので、間違いではないはずです。最初2台の不使用について検証が必要だというのはおっしゃる通り。この頃こういった決定をしていた統合本部への切り込みが弱いのは反省材料です。 @kazuhisa_ogawa

2012-03-06 12:30:45
信田智人 @shinoda48

おっしゃる点については、私たちも調べてみましたが、裏付けはとれませんでした。 @kazuhisa_ogawa 聴き取り対象の政治家が意図的に中央建設のキリンだけを無視した印象が強い

2012-03-06 15:01:37
信田智人 @shinoda48

3月15日以降はポンプ車使用などの具体的方策の決定は、官邸から統合本部に移ってます。官邸からの政治介入の証拠はみつかりませんでした。@kazuhisa_ogawa  悪しき政治介入が再発しないようにするのが検証作業の目的でしょう

2012-03-06 17:52:46
信田智人 @shinoda48

民間事故調の報告書が全ての疑問点を網羅したとは考えてません。が、発表後ワーキンググループは解散しました。報告書が今後の議論の出発点になればと、希望してます。

2012-03-07 06:26:18
信田智人 @shinoda48

民間事故調・思い出の瞬間:「最大の苦渋の決断は」という私の質問に、「危険の中にとどまり対処する要請をしたこと」という答え。怒鳴り声の背後にあった最高決定者の苦悩を垣間見て、菅総理を身近に感じました。

2012-03-07 11:10:03