少年サンデー編集者・石橋さんの『最近思うこと』

サンデーで『マギ』などを担当なさっている石橋和章さんが作家と編集と出版社について語っておられたのでまとめてみました。 https://twitter.com/#!/mikunikko つぶやきは個人的なもので、所属する出版社や編集部の総意ではないとの事です。
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@mikunikko

著作隣接権。出版社は駄目でTVや音楽に認められる理由。要するに一つの作品を作る際に配信者に求められる労力や役割の重要性によって決まるんだよね? TVや音楽に比べて出版社は創作において大きな役割を果たしていないという国の判断なんだよね。

2012-03-27 02:29:01
@mikunikko

で、反対する作家さん達も自分達が作品を作る際に、創造性の部分で編 集者の役割なんか大した事ないからあげちゃ駄目だ。と考えているわけだ。 とりあえずこういう認識でOKかな?まあ大抵、そう言うのは大御所さんだから実際そうなんだろうけど。

2012-03-27 02:29:54
@mikunikko

でも世の中には原作者みたいな編集者もいて、そう言う意見に腹立たしく思う人もいる。僕も一時期そんな感じのスタイルで仕事してたこともあるし。気持ちは分かる。売れた作品で作者から「全部私が考えました」って自分の存在すら消されて気分が沈んだこともある。恥ずかしいけど本音。

2012-03-27 02:32:49
@mikunikko

創造性が足りない作家を無理矢理当てさせるために、自分の創造性をプラスする事でなんとかしようとする編集者がいる。理由はそれぞれだと思うけど、単に自分が結果を残して会社に評価されたいだけの人もいるかもだけ ど、多くの編集者はそうじゃないと思う。殆どは作家への愛情からのはず。

2012-03-27 02:34:24
@mikunikko

でも、たぶん、そういう愛情は殆ど実らない。そんな作品の多くは売れない。売れないと恨まれる。例え売れても7割疎まれる。20年後ぐらいに感謝されるかもしれないけど。成功した時の多くは作家さんは舞い上がるから、口うるさく創作に関わる編集者を避けだす。ロッキー5みたいに。

2012-03-27 02:36:10
@mikunikko

例え作家さんが凄くいい人でも、7割くらい編集は成功の階段を昇る作家さんを見ると、嫉妬の感情が湧き出る。編集者の多くは会社員。大ヒット作を作っても数万円の寸志が貰えるだけ。創作に対する貢献度が大きければ大きいほど見返りが欲しくなる。

2012-03-27 02:37:21
@mikunikko

つまり95%ぐらい上手くいかない。勿論例外はあるだろうけど。前も書いたけど、僕の結論としては編集者は創作に関わりすぎちゃいけないという事。本当に関わりたいなら独立して原作者になるべきだと思う。それで成功した元編集者の原作者は多い。その人は凄い編集者というよりは凄い作家ということ。

2012-03-27 02:39:29
@mikunikko

本来、編集者の仕事は作家の持っている才能を育て、延ばし、自分で作れるようにすること。もしくは最初から出来る人だけを相手にする事。 才能が足りない人を、無理矢理なんとかするの作家さんのためにも、自分のためにもならない。非情さも時には必要。

2012-03-27 02:41:07
@mikunikko

っていうかそれが本来の編集と作家の関係だったはず。才能ある人を見つけて、書いてもらう。アイデアも編集が出すんじゃなく、作家さんのアイデアが出るようなアイデアを出す。面白い作品が書けなければさよなら。大昔の編集者はみんなそうだったんじゃないかな。

2012-03-27 02:42:00
@mikunikko

昔は今より漫画雑誌は多くないし、連載枠に限りがあるから、一部の天才しか連載出来なかったはず。手塚先生なんか何本もやるし、ますます枠は少ない。今みたいに星の数ほど漫画掲載枠があると、才能足りない無い人にも無理矢理書かせなきゃならない。

2012-03-27 02:42:51
@mikunikko

そう考えると今回の著作隣接権の問題は滑稽だ。編集が本来の編集の仕事なら隣接権など認められる訳が無い。そしてその日は来る。出版界は、今の連載掲載枠を絶対に維持出来ない。雑誌の部数は落ちているし、単行本も落ち始めている。売れる作品は売れるけど、中途半端な作品は全く売れなくなる。。

2012-03-27 02:45:07
@mikunikko

昔100万部売れるような作品は今でも100万部売れるけど昔10万部だった作品はせいぜい3万部。昔5万部だった作品は1万部も売れなくなって来ている。この傾向はさらに加速する残念ながら天才じゃない作家さんは もう漫画家を続ける事は出来なくなるだろう。電子書籍の波がこようが、関係ない。

2012-03-27 02:46:26
@mikunikko

そして編集部も生き残るのは天才が集まる所だけだろう。 天才相手の編集の仕事は創造性の付加では無い。 天才を集めること、天才を育てる事、天才を外に逃がさない事だ。

2012-03-27 02:48:48
@mikunikko

もちろん電子書籍やグローバル化に対して対応するために、何らかの権利は必要だけどアメリカのエージェント会社みたいな機能を出版社に付加すれば良いはず。ジャンプの専属契約ってそれに近いんじゃ?すごいよジャンプ。 契約の詳細見てみたいな。

2012-03-27 02:50:34
@mikunikko

超長文すみませんでした。最近滾っていた事の一つです。ごめんなさい。 もう一つ、滾っている事あるのですがまた今度。チラシ。 あ、近々天才が集まる企画始めます。多分天才、みんな天才。

2012-03-27 03:01:00
@mikunikko

一つだけ、基本作家の味方。最近の作家と出版社の対立を作ろうとする流れはホントむかつくわ。楽しくやっているこっちにまで被害が来るわ。

2012-03-27 03:08:04