ローガ妄想まとめ

例のアレ
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忍者上島 @Ninjaueshima

「貴方はどうやら外の世界から来たようだけど、今度は貴方の事教えてくれる?」 「・・・わかりません。」 「?」 「覚えていないんです、自分が誰なのか」

2010-06-20 18:50:06
忍者上島 @Ninjaueshima

騎士は、記憶を失っていた。自分の名前、どこから来たか、自分は何故妖怪になったのか。 ただ、覚えているのはこの幻想郷とは違う世界で、元は人間で、騎士であった それだけだった。

2010-06-20 18:50:18
忍者上島 @Ninjaueshima

「そう・・・ まぁいいわ。ゆっくり思い出していけば。」 「はい・・・」 「まだ体が痛むのでしょ?今はここで休んでおきなさい。」 「はい、ありがとうございます」 そしてレミリアは部屋から出ようとしたがふと、足を止めた。

2010-06-20 18:50:33
忍者上島 @Ninjaueshima

「ああ、一番大事な事を教えるのを忘れてたわ。」 「?」 「私はレミリア。 レミリア・スカーレット 吸血鬼よ。」 「吸血鬼・・・」

2010-06-20 18:50:46
忍者上島 @Ninjaueshima

黒い騎士は少し、戸惑った。 確かに背中から生える蝙蝠のような羽から人間ではないと予想はしていた。 しかしそれを除けばレミリアはどこかの貴族の娘。そう見えていたからだ。

2010-06-20 18:51:00
忍者上島 @Ninjaueshima

「・・・あなたも、吸血鬼ですか?」 「え? い、いえ私は」 「ああ、咲夜は人間よ。妖怪ではないわ。 まぁ、時を止める力を持っているけれど。」 黒い騎士は、この幻想郷に馴染めるのにしばらく時間がかかりそうだと思った。

2010-06-20 18:51:12
忍者上島 @Ninjaueshima

部屋から出た後、咲夜はレミリアに問いかけた。 「あの、お嬢様 あの騎士をどうするんですか?」 「・・・どうしようかしらね?」 「?」 咲夜は疑問に思う。レミリアの能力は「運命を操る程度の能力」である。 その力を使えばあの騎士の運命はレミリアの自由と思っていたからだ。

2010-06-20 18:51:34
忍者上島 @Ninjaueshima

「あの騎士の運命・・・操れないのよ。」 「え!?」 「だからこの先、彼が何をするか それすらわからないの。」 「それでは、あの騎士をこのまま紅魔館に留まらせるのは危険では?」 「大丈夫よ。見たでしょ?彼の態度」

2010-06-20 18:51:51
忍者上島 @Ninjaueshima

黒い騎士は確かに、紳士な態度でどことなく、やさしそうな感じがした。 だが咲夜はそれだけで彼を判断するのは危険ではないかと思った。

2010-06-20 18:52:04
忍者上島 @Ninjaueshima

「大丈夫。いざとなれば私がなんとかするわ。咲夜は心配しなくていい。」 「わかりました・・・」

2010-06-20 18:52:18
忍者上島 @Ninjaueshima

「幻想郷・・・か」 騎士は窓から外を見た。綺麗な湖、緑豊かな山、そして人里。 館の門の前で妖精らしき少女と楽しそうに話をする、中華服の女性。 平和な世界だった。

2010-06-20 18:52:48
忍者上島 @Ninjaueshima

(確かに、幻想かもしれないな、この光景は。) 騎士は少しだけ、思い出した。自分が見た最後光景を。 血が染込んだ大地、怒号、叫び、剣と剣がぶつかり合う音、地獄のような戦場。 そんな光景が頭の中に写った。

2010-06-20 18:53:01
忍者上島 @Ninjaueshima

(そうだ、俺は・・・戦場で・・・) そこから先を思い出そうとしたが頭痛が走り、やめた。 騎士はベッドに腰掛け、この先どうするか考え込んだ。

2010-06-20 18:53:18
忍者上島 @Ninjaueshima

(俺は・・・命を救われた・・・この館の主人と、住人に。) しばらく目を瞑って考えた後、決意を決めたかのように立ち上がった。 「よし。」

2010-06-20 18:53:32
忍者上島 @Ninjaueshima

レミリアは椅子に腰掛け、あの騎士は何をするのか考え込んでいた。 「ねぇ咲夜 彼、あの騎士の事どう思う?」 「私は・・・少し危険な感じがします。」 「う~ん・・・咲夜、確かに警戒するのは分かるけど警戒しすぎじゃない?」 「しかし・・・」 そんな会話をしていた時、扉を叩く音がした。

2010-06-20 18:54:47
忍者上島 @Ninjaueshima

「誰?」 「私です・・・あの、騎士です」 「・・・入って良いわ。」 騎士はそっと扉を開け、そのままレミリアの前まで歩いていく。 咲夜はいつでもナイフを刺せるように、注意深く騎士の動きを見る。

2010-06-20 18:55:02
忍者上島 @Ninjaueshima

騎士はレミリアの前で立ち止まると、そっと跪いた。そして 「レミリア様、私をこの館の、そして貴方の騎士にしていただきたい。」 「!・・・ほう」

2010-06-20 18:55:18
忍者上島 @Ninjaueshima

「私は、貴方に命を救われた。それならばその命で貴方に恩を報いたい。」 「・・・」 「貴方に忠誠を。」 「・・・わかったわ。貴方を、この紅魔館の そして私の騎士にするわ。」

2010-06-20 18:55:35
忍者上島 @Ninjaueshima

「ありがとうございます。」 「と、言っても・・・う~ん」 「?」 レミリアは目を瞑り、少しだけ考え込む。そして何かを閃いたような顔をした後、騎士に言った。

2010-06-20 18:55:49
忍者上島 @Ninjaueshima

「貴方、名前、思い出せないのよね。」 「あ・・・はい。」 「だったら私が新しい名前を付けてあげるわ。これからはそれを名乗りなさい。」 「はい。」

2010-06-20 18:56:06
忍者上島 @Ninjaueshima

「美しい三日月の夜に会ったから・・・ ローガ。 ローガ・クレセントムーン。 これが貴方の新しい名前よ。」 「ローガ・クレセントムーン・・・」 「気に入った?」  「はい。 このローガ・クレセントムーン 貴方に忠誠を。」

2010-06-20 18:56:24
忍者上島 @Ninjaueshima

東方黒狼騎 【騎士であり執事でもあり 前編】

2010-06-22 19:11:38
忍者上島 @Ninjaueshima

騎士に名を与えたレミリアはもう一度考え込んだ。 レミリア「う~ん…ローガ 貴方には紅魔館を守る騎士の役目と同時に、執事をやってもらうわ。」 ローガ「執事…ですか」 咲夜「…え?」 レミリア「幻想郷は平和だから。あまり戦うことが無いのよ。」

2010-06-22 19:11:52