『ギルガメシュ叙事詩』を読む ★7月9日完結★
#ギルガメシュ叙事詩 ウトナピシュティムは要するにたまたま不死になったのであって、彼自身ギルガメシュに、「誰がお前のために神々を集わせ得ようか」と言う。不死にな(れ)るかどうかを決めるのは神であって、ギルガメシュの努力とかでどうにかなることではない、ということなんだと思う。
2012-07-08 22:21:23#ギルガメシュ叙事詩 と言いつつこの直後ウトナピシュティムはギルガメシュに試練を課すんだけど、私はこれは多分、「生命を見出しうるため」と言いつつも一種の否定であって、達成不可能な課題を不可能と知りつつ与えているのだと思った。その試練とは、「6日と7夜、眠らずにい」ることである。
2012-07-08 22:25:26#ギルガメシュ叙事詩 回想ターンに入る前の、ウトナピシュティムとギルガメシュの問答で出てきた「眠り」というキーワードがここで再登場するわけだけど。「神々は眠らずに、見続けている」一方で「なぜ、お前は眠らずにいたのか」と言われる、あの「眠り」です。
2012-07-08 22:30:56#ギルガメシュ叙事詩 明らかに、人間は眠るべきなのだし、ウトナピシュティムもそう思っている。ここで「眠らずにいる」ことが課題として与えられるのは、だから、単に不可能なこと、ありえないことというだけではなくて、
2012-07-08 22:33:13#ギルガメシュ叙事詩 いわば、人間の領域から逸脱することができるのか、という課題なのではないかと思えるわけです。そしてそれは明らかに不可能なわけです。眠りにすら打ち勝つことのできない人間が、死に打ち勝てるはずもないわけです。ましてや神々から与えられた運命には。
2012-07-08 22:33:28#ギルガメシュ叙事詩 そしてこの課題にチャレンジしたギルガメシュ、即寝ます。即寝です。 まあね、長旅のあとだと言っていたし舟も漕いだしウトナピシュティムの話は長いし、そりゃまあ疲れていたんでしょうよ。それにしても即寝、そして七日間寝続ける。延々と。なんだそりゃ。
2012-07-08 22:36:05#ギルガメシュ叙事詩 関係ないけどギルガメシュ叙事詩には「7日間」がしばしば出てきますね。エンキドゥとシャムハトがヤり続けたのも7日間。ギルガメシュがエンキドゥの遺体を、腐るまで見守っていたのも7日間。ギルガメシュが眠り続けるのも7日間。正確に言えば「6日と7夜」。
2012-07-08 22:37:38#ギルガメシュ叙事詩 そうそう、抜粋し忘れていたけど、勿論それもすごく大事>眠り=死 「眠る者と死ぬ者は等しい」とウトナピシュティムははっきり言っているわけです。神々は眠らないし死なない。人間であるギルガメシュは、眠らずにいようとしてもどうしたって眠ってしまう。
2012-07-08 22:42:50#ギルガメシュ叙事詩 それを自分で知って、「死せる人間」の運命を自ら悟……らなければならないんじゃないかなー、と思うのですが、ギルガメシュ往生際が悪いw 7日後にウトナピシュティムに起こされて「え、俺寝てないよね?いや一瞬うとうとっとしたけど、それだけだよね?」とか言い出すwww
2012-07-08 22:44:23#ギルガメシュ叙事詩 しかしそこはさすが賢者と呼ばれた男、ギルガメシュが言い訳をかますのを予想して、一日一個のパンを彼の額の上に置いておくことで、「これが証拠だゴルァ」と突きつけるのです。ってなんかこのへんもとんちじみていて面白い。
2012-07-08 22:48:14ギルガメシュは案外ガチで気付いて無かったのかも、寝てたことに 我々だってあるやん、15分のつもりが3時間寝てたときの絶望 まあ7日はさすがにやばいわ 並の人間ならそのまま眠り続けて死んでる #ギルガメシュ叙事詩
2012-07-08 22:50:26#ギルガメシュ叙事詩 自分がしくじったことを知って、ギルガメシュが嘆く台詞もなかなか美しい。「わたしがどこに顔を向けようとも、そこには死があるのです」。しかしウトナピシュティムはこれに答えない。どうも欠損しているわけではなくて、応えははじめから書かれていないよう。
2012-07-08 22:53:26#ギルガメシュ叙事詩 ただこのあとで、ウトナピシュティムが舟師ウルシャナビに命じてギルガメシュを洗わせるのが意味深く思われる。けどよく理解できていない。「(ギルガメシュの)よき肉体は潤った。~活力の衣を、身に纏った。彼は自分の町に行けるまで、~薄汚れず、真新しくあり得たのだった」
2012-07-08 22:55:47#ギルガメシュ叙事詩 ここには再生や復活が描かれているように見えるんだけど、それは主題にそぐっているだろうか。あんまりよく飲み込めていない。
2012-07-08 22:56:32アー私も身体洗わせる意味わかんないと思ってた 古バビロニア語版のシドゥリの台詞と繋げられないかな? というか普通に7日も寝てたら風呂はいれやなんだけどな……もっと深い意味あると思うよう #ギルガメシュ叙事詩
2012-07-08 22:57:55再生に関してはエジプトやその影響を受けたフェニキアの方が再生再生してるよな オリエントの他の国々にとったらそれは到底手の届かない理想でしかなくて、「人間」にはあり得ないことでしか無かったんだと思うよ #ギルガメシュ叙事詩
2012-07-08 23:28:02【訂正】 #ギルガメシュ叙事詩 ともかくギルガメシュ(とあとウルシャナビも)はそうして「遥かな河口」から追放されそうになる。が、そこでウトナピシュティムの妻がとりなしをするのです。なにか手土産を持たせてやれ、みたいなことを言って。
2012-07-08 23:02:29