かおるさとーさんの『氷菓』#7 解説

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かおるさとー @kaoru_sato

窓の外から聞こえてくる太鼓の音。隣の部屋から聞こえてくる怪談話。外に出て行く人影。細かく情報がちりばめられています。が、特に謎は提示されず、Aパート終了。ここまでは平和な日常パートでしたね。しかし一話完結のミステリなのに、謎が出てくるのが遅い……。つくづく難しい作品です。

2012-06-09 22:34:44
かおるさとー @kaoru_sato

ひょっとしたらそういう目で観てない人の方が多いのかもしれませんけど、『氷菓』はミステリです。少なくとも私にとっては。なので今回のように伏線と手がかりの見せ方が巧い話はとても感心する一方で、ちょっと残念に思います。都合上、視聴者に考える時間を与えてくれませんから。

2012-06-09 22:38:31
かおるさとー @kaoru_sato

Bパート。いきなり里志の寝顔のアップから始まります。千反田さんとはまったく別の意味で、奉太郎に迷惑な接近。しかし寝ながらもどこか楽しそうですね、彼は。さすがです。

2012-06-09 22:39:49
かおるさとー @kaoru_sato

髪の毛を手櫛で整えながら一階に下りると、顔が青ざめた摩耶花の姿が。話を聞くと、夜中に首吊りの影を見たとのこと。あんな怪談の後にそんなものを見てしまったら、確かにちょっと不気味ですね。千反田さんに抱きついたり、早口になったりする摩耶花がかわいいです

2012-06-09 22:42:36
かおるさとー @kaoru_sato

奉太郎はその摩耶花を珍品と評しますが、千反田さんにとってもその様子は珍しいものだったみたいで、ちょっと困ったような笑みですね。

2012-06-09 22:45:57
かおるさとー @kaoru_sato

嘉代によれば、昨夜の怪談はしてはいけない話だったようで、姉をとがめます。梨絵は別にいいじゃない、まや姉ちゃんなんだしと相手にしません。……親に注意されるほどの怪談話だったなんて。

2012-06-09 22:46:43
かおるさとー @kaoru_sato

もしかして、本当にあった話なのでしょうか。それとも変なうわさを立てるものじゃないという、客商売をする上での単なる注意なのか。個人的にはそちらの方が気になります。

2012-06-09 22:47:08
かおるさとー @kaoru_sato

それはともかく、千反田さんも首吊りの影を見たそうです。複数の目撃証言があるなら、錯覚の可能性は低くなりますね。奉太郎は幽霊の正体見たり……と一蹴しますが、では二人は何と見間違えたのでしょう。千反田さんだけじゃなく摩耶花にも詰め寄られて、奉太郎はたじたじ。さあ、謎解きの時間です。

2012-06-09 22:49:46
かおるさとー @kaoru_sato

摩耶花は夏休みの宿題を見る約束があったようで、探偵役は奉太郎と千反田さんに任されます。ここでいったん部屋に戻りますが、奉太郎が「やらなければいけないことは手短にだ」とやや諦め加減に一人ごちます。これは彼の変化を表した重要な言葉だと思います。

2012-06-09 22:51:48
かおるさとー @kaoru_sato

千反田さんの好奇心に答えることは、奉太郎にとって「やらなくてもいいこと」だったのに、いつの間にか「やらなければいけないこと」になっています。千反田さんの好奇心に慣れてきたのでしょうね。もちろん慣れたからといって、面倒でなくなったわけではありません。ただ、対処法を覚えたみたいです。

2012-06-09 22:53:15
かおるさとー @kaoru_sato

千反田さんのまっすぐな好奇心に抗うのは、多大なエネルギーを消費することにつながります。それならば、さっさと彼女が納得するような答えを見つけた方が、よっぽど省エネにつながるというもの。そういう理由から、あの言葉は出てきたのでしょう。重要なのは千反田さんが納得することです

2012-06-09 22:56:16
かおるさとー @kaoru_sato

そういう意味では真実でなくとも全然かまわないわけですが、結果的に真相に近い説を構築してしまうのが奉太郎なんですよね。そしてそのことがますます千反田さんの信頼に結びつくことになります。キュリオスの輪から抜け出せなくていくつもの大罪を繰り返す折木奉太郎です。あ、逆シャア好きです。

2012-06-09 22:56:45
かおるさとー @kaoru_sato

ちなみに、千反田さんがいる状況に慣れていない奉太郎は、1話のBパートではっきり描かれています。あのとき拒絶しなかったことが今の状況につながっていると言えるでしょう。でも、なんだかんだでなじんできていると思います。

2012-06-09 22:59:04
かおるさとー @kaoru_sato

千反田さんと(仕方なく)協力して、奉太郎は謎の解明に乗り出しますが、千反田さんも千反田さんなりにいろいろと考えています。これは奉太郎に頼りっぱなしなわけではないことを表しています。千反田さんはきちんと自助する人間です。むしろ奉太郎に頼っていることの方が珍しいのです。

2012-06-09 23:00:34
かおるさとー @kaoru_sato

残念ながら、彼女はパーツを組み合わせて真相を構築するための手段を持ち合わせていないので、どうしても解けない謎に関しては奉太郎に頼らざるをえなくなっていますが。

2012-06-09 23:04:26
かおるさとー @kaoru_sato

嘉代と話す際に、千反田さんが背をかがめて目線を嘉代と同じ高さに近づけています。よくやりますよね、子供相手に。対して、奉太郎はそんなことしません。知らない男の人に、(文字通り)上から目線で話しかけられたら、ちょっと怖いですね。でも質問にちゃんと答えてくれました。いい子です。

2012-06-09 23:05:02
かおるさとー @kaoru_sato

(折木さんも悪気はないんですよ?)

2012-06-09 23:05:30
かおるさとー @kaoru_sato

姉妹のボールとラジオ体操のカードを見つける二人。嘉代は毎日通っていますが、梨絵はけっこうサボってますね。カードにもボールにも「梨絵」の名前が。梨絵は自分の持ち物にきちんと名前を書く子のようです。

2012-06-09 23:07:06
かおるさとー @kaoru_sato

そして千反田さんから衝撃の発言が。中学2年までラジオ体操に通っていたそうです。なんと真面目な。省エネ主義者じゃなくても驚きますよ。

2012-06-09 23:10:02
かおるさとー @kaoru_sato

現場検証ができないので、外から7号室を見上げる二人。地面が濡れている事に気づいて確認すると、夕べは少し雨が降ったそうです。裏手からも見上げますが、二人が同じように腕組みをしているのがおもしろいですね。これは伊達ではなくて、千反田さんなりに考えているのでしょうね。

2012-06-09 23:14:01
かおるさとー @kaoru_sato

ひょっとしたら、奉太郎のような推理をするために、まずは形から入ってみたのかもしれませんね。

2012-06-09 23:15:47
かおるさとー @kaoru_sato

昼食は冷やし中華。摩耶花に「仮説はある」と言う奉太郎。この時点で彼にはだいたいの真相が見えているようです。しかしこの時点ではまだ不十分らしく、はっきりとは答えません。

2012-06-09 23:18:48
かおるさとー @kaoru_sato

浴衣を着た梨絵が見せびらかしに来ます。ああ、浴衣とか買ってもらうと、うれしいですよね。見せたくなる気持ちわかりますよ。

2012-06-09 23:22:03
かおるさとー @kaoru_sato

奉太郎が千反田さんを温泉に誘います。昨日と同じように二人で並んで歩きますが、昨日とは違い、千反田さんは奉太郎に話しかけません。彼が推理をしていることに気づいているのです。そして、その能力を信頼しているのです。

2012-06-09 23:28:35
かおるさとー @kaoru_sato

奉太郎は考えをまとめるために温泉に来たのでしょう。千反田さんを誘ったのも、彼女に説明して納得させるためです。そのことをわかっているからでしょうか、「一緒に出ましょうね」と言う千反田さん。何気ない発言のつもりなのでしょうが……あざといさすがちーちゃんあざとい。

2012-06-09 23:31:50