クローズアップ現代「原発運転再開“政治決断”を問う」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk
- toshihiro36
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住友電工・山口部長:電力の供給が安定するのは、いつの時点になるのか。極端な話をしますと、今年の夏と同じようなことが来年の夏も続くのか続かないのか。(政府には)きっちりした道筋を示していただきたい。
2012-06-19 11:14:10野田総理:原子力発電をいま止めてしまっては、あるいは止めたままであっては、日本の社会は立ち行きません。原発は重要な電源であります。
2012-06-19 11:18:54スタジオに戻ります
国谷:いま総理はエネルギーとして重要な電源だとおっしゃってますけど、同じように原発への依存を可能な限り減らすというふうにも言われてるんですけれども。細野さんがイメージする、脱原発依存のイメージとはどういうものですか?
2012-06-19 11:23:13細野:総理が言っている重要な電源というのは、実はそれを主な電源としてこれからもどんどん使っていこうというものではなくて、安定した電源が必要だというのがあるんですね。
2012-06-19 11:27:19細野:もちろん太陽光であるとか風力であるとかバイオマス、そういった電源はこれからどんどん増やしていかなければならないんですが、少なくとも日本社会を支えていく上でのベースの電源が必要だと。そういう考えです。
2012-06-19 11:29:27細野:ですから野田総理も含めてですね、原発の依存度をしっかりと着実に下げていくというのは、政権全体の合意になっているというふうに思います。
2012-06-19 11:31:55国谷:細野さんはエネルギーそして環境の会議の副議長を務めてらっしゃいまして、その中で2030年の電力の割合についての選択肢を出されているんですけれども。以前このうちの2番目がひとつのベースになる、つまり2030年に原発15%ということをおっしゃってますけれども。
2012-06-19 11:38:31細野:はい、そうですね。15%は2030年の数字なんですが、この15%というのは、自然体で行った場合の割合ですね。皆さんにこの全体の中で、このコージェネレーションと再生可能エネルギーのところを見ていただきたいんですけれども。この2つは徹底的にやるべきなんですよ。
2012-06-19 11:44:59細野:コージェネレーションは節電という要素も含みますが、だいたいこれで2割ぐらい。再生可能エネルギーがだいたい3割。もっと上を目指してもいいと思います。これを合わせると、だいたい半分なんです。残りの半分を火力と原子力ということに、どうしてもなってくるんですね。
2012-06-19 11:49:34細野:もちろんできるだけ原子力は下げたいと思います。しかし一方で火力というのもリスクがあるんですよ。中東から石油を持ってくるとか、LNGはどこから持ってこれるかとか。そこの見極めが現実的にこういう絵を描く時には、極めて難しいんですね。
2012-06-19 11:53:59細野:各党もいろいろ議論があったんですけれども、公明党さん自民党さんも一緒に提案していただいた法律では、40年というのを書いてます。この40年というのは、原子炉の外側の強度であるとか機械の使用回数で、元々想定されていた年数が40年なんです。
2012-06-19 12:53:25細野:もちろんですね専門家の皆さんの判断というものが、これから大事になりますので。そこでしっかり検討していただければいいと思うんですね。ただ、どなたが評価するにしても、リスクというものは0から1に突然なるわけではありません。だんだん高まります。
2012-06-19 13:03:56細野:高経年化というのは、これはなんらかのリスクを高めることは間違いないんです。そのことを考えれば、いまの日本の社会の中で40年という運転制限を定めた意味を、ぜひ専門家の皆さんにも受け止めていただきたいと思います。
2012-06-19 13:06:32国谷:大きな事故を経験した日本にとって、再稼働というのは大きなターニングポイントになりますけれども。本当に原発行政への信頼が失墜した中で、きちっと安全を最優先にできる組織を、作り上げていくことができますか?
2012-06-19 13:09:25細野:今回はラストチャンスですね。ここで原子力の安全についての信頼を国民から取り戻すことができなければ、間違いなく日本の原子力はもうやっていけなくなると思います。ですからそこは我々も心してやらなければいけないと思いますし、国民の皆さんに率直にそのことを説明をしていきたいと思います
2012-06-19 13:14:17国谷:はい。明日のクローズアップ現代は放射性物質の検出が相次いだ、福島の里山の米作りをお伝えします。今日はどうもありがとうございました。
2012-06-19 13:16:45