- karitoshi2011
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1専門家はなぜ市民・住民の「安全・安心」の判断や考え方まで指導しようとするのか③「安全」の問題について「安心」が持ち出され強調される転機となったのは、1995年のもんじゅ漏洩火災事故(これについては『さようなら、もんじゅ君』が役立つよ。もんじゅ君、謝々)でムラが動揺したこと。
2012-06-22 09:26:312専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③専門家が「安心」の宣伝・心理影響に力を入れるようになったのは1996年から―高木仁三郎『原発事故はなぜくりかえうのか』の叙述からそう言えそう(影浦さん謝々)。欧米のリスクコミュニケーション論を「安全・安心」論に置き換え。
2012-06-22 09:27:243専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③95年10月刊の『原子力白書』には「安心」などおくびにも出してない。「原子炉施設等の安全確保については「従来から国は厳格な安全規制等を行うことにより原子炉施設等の安全確保に万全を期している。」とあって、いかに日本の」
2012-06-22 09:28:124専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③高木『原発事故は…』p169「原子炉が安全性を確保してきたかということが滔々と書かれていて、国民の間に不信があるおとなどは一言半句もふれられていません」「ところが、それから半年近く遅れて出た『原子力安全白書』になると」
2012-06-22 09:28:415専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③「トーンはがらっと変わって「もんじゅ」の事故によって原子力の安全性に対する信頼感がすっかり失われたというようなことを、くどくどと述べざるをえなくなりました。そこではおおむねこういう言い方がされています。すなわち」
2012-06-22 09:28:596専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③「原子力の安全性に対する国民の大きな不信感が「もんじゅ」の事故を通じて支配的になってきており、技術的な問題だけでなくて、「情報公開等情報流通に落ち度があった」、つまり、事故隠しとか、情報公開、透明性といった問題に」
2012-06-22 09:29:147専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③「関しても非常に信頼度が落ちてきたと言われているので、国民の安心を勝ち取るためには再度徹底的な取り組みをしないといけない。このように、かなり深刻な調子で述べられています」これで政策の一貫性が保てるのかというほどの豹変。
2012-06-22 09:31:438専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③高木『原発事故は…』p170「このあとも基本的に『原子力安全白書』のほうのトーンが踏襲されることになり、原子力の「安全から安心へ」とううことが言われつづけています」「彼らの定義によれば、安全というのは技術的な安全です」
2012-06-22 09:32:119専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③「工学的な安全と言ってもいいかもしれません。つまり、工学的には原子力施設は、たとえ「もんじゅ」のような事故が起こっても別に放射能が大量に漏れて人が死ぬというようなことはなかったから、安全は保たれた。したがって」
2012-06-22 09:32:4410専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③「工学的安全ということは保たれたが、人びとを不安に陥れ、そういう意味では国民の安心感を大きく揺るがせた。けれども原子力施設はいろいろな安全審査の指針等によって基本的には工学的に起こりうる事態に対して絶対に」
2012-06-22 09:33:0411専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③「耐えられるように安全装置が作ってある。…彼らが言うところの技術的安全と、国民が考える間のクレディビリティー・ギャップ…つまり技術屋さんや原子力安全委員会が考えている安全というものと、国民が考えている安心という」
2012-06-22 09:33:3212専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導しようとするのか③「ものとの間に深いギャップが生じていることを国も認めたわけで、それをどう埋めるかという点では国の側に責任がある。この段階ではそういう対応だったのです」高木仁三郎『原発事故はなぜくりかえすのか』p170-1
2012-06-22 09:34:2114専門家はなぜ市民・住民の…安心…まで指導…③実は「安全」が揺らいだのだがそのことは直視しない。そして広報と心理影響によって「安心」を得ることを課題とし最大限重視するようになる。この頃から理工医系や放射線影響・防護系を超えて文系専門家にも「安心」への貢献が求められるようになる。
2012-06-22 09:39:43