しかしまあ近代の歴史が同じ状況の反復に見えるのは、政治ー経済(資本ー国家)の構造に起因するのだ、というのはなかなか面白いアイディアだと思う。まあそこから「世界同時革命(世界共和国)へ」というのはほとんどオカルトというかSF的な話だけども。
2010-07-01 12:34:01@nozakitakehide そうです。ほとんど一時代を築き、いまやほぼ忘れ去られて、その時代にいろいろはじめた人間にとってはハシゴを外されたみたいな居心地の悪さをひしひしと感じています。でも、たぶんそれはいいことなんだと思います。
2010-07-01 12:40:18ちなみにフーコー、デリダ、ドゥルーズとかもベストセラー作家であって、だから過剰に誉められたり貶されたりする。まあそろそろそういう偏見もなくなって、地道に読まれ出してるんじゃないかなあとか思ったりもする。まあ柄谷とかがそうやって読まれるためにはまだもっと時間が必要だろうなあ。
2010-07-01 12:43:37@wtnbt 柄谷が一時代を築き得た「良いところ」があるとしたら、何だらう。忘れ去られて讀者が「居心地の惡さ」を覺えるのが「いいこと」であるのは何でだらう。百四十字だと説明難しいでせうか。
2010-07-01 12:44:26@wtnbt 小林秀雄なんかは未だに「ベストセラー」扱ひですよ。地道に讀んでゐる人は昔からゐるのに……。
2010-07-01 12:45:30「モラルの低下」と云ふ言葉が「胡散臭い」としか思はれないほどモラルが低下してゐる社會。
2010-07-01 12:46:58@nozakitakehide 「一時代を築いた良いところ」というのは、特にないと思います。強いて言えば、「あれは盛り上がったね」という共通体験のノスタルジーでしょうか。そういうのはちょっと楽しい(けど、まあつまらないことです)。
2010-07-01 12:49:24中村雄二郎『西田幾太郎』(岩波書店)を開いたらいきなりデリダの名前が出て來た。ポストモダンの人と日本の哲學者邊を結び附けて、讀める文章で語つてゐる人つてあんまりゐないよね。
2010-07-01 12:53:10@nozakitakehide 「居心地の悪さがいいこと」なのは、端的には柄谷の用いた概念なり思想の文脈化なりがクリシェ化したり、自明とされる状況がなくなったからです。たとえばゲーデルなどをかなり自由に利用しているので「柄谷的な意味でのゲーデル」とかがあったのですね。(つづく)
2010-07-01 12:54:52@nozakitakehide (つづき)そういう「柄谷的なXX」というのが自明化されている状況が払拭されたのは哲学や思想にとっては良いことだと思います。
2010-07-01 12:56:15@wtnbt さんくすです。個人的には、時代が遷る事によつて「自明」か何うかが變るなんて事があり得るのか何うか、疑問ですが。良く考へて讀む人なら同時代でも疑ふだらうし、考へないで鵜呑みにする人なら何時の時代に讀んでも鵜呑みにするだらうと。
2010-07-01 12:58:01と言ふか、昔であれ今であれ、柄谷は「何で受けたか」が、よくわからないです。頭が良い人だとは思ふし、文章はちやんとしてゐるけれども……言つてゐる事が左翼的だから左翼に受けた、とかなら、そんなの價値ではないですし。
2010-07-01 12:58:53@wtnbt 小林秀雄。第五次全集の補卷が出るさうです。廣告が讀賣新聞に載つてゐました。
2010-07-01 13:02:04@nozakitakehide いわゆる「哲学」や「思想」を、いまここの実存と凄く関係させて語る語り口の文学性が一番の理由じゃないでしょうか。あと、リアルタイムで試行錯誤しているのがものすごく伝わってきたんですよね当時。
2010-07-01 13:03:04「内省と遡行」という本に入っている論文は毎回ほぼ同じことを延々論じている。挙句ちょっと精神的におかしくなってこれはどうなるか、と思わせて「探究」のブレイクスルーがあるあの解放感は、非常に劇的でした。「何かとんでもないことに出会している」という感覚がありました。
2010-07-01 13:04:39「この人気が狂うんじゃないか」という気にさせられるドキドキ感は凄かったですよ。ちなみにいまそういうドキドキ感が味わえるのは作家の笙野頼子さんだと思いますが、彼女はベストセラーにはならないですね。文章が読み難いからでしょうか。
2010-07-01 13:07:20@wtnbt 多分、私と渡邊さんとかでは、感覺が違ふやうに思ひます。渡邊さんやその他の非常に多くの人逹は、理性で解ると「解つた」と云ふ感じを得るんだと思ひます。私は、理性的に理解しようとする事は同じだけれども、その先に、感情や本能で「わかる」ところがないと解つた氣がしない。
2010-07-01 13:08:11