学研まんが人物日本史シリーズの思い出~11年の時を越えて読み直す~

小学校の図書館で日本の偉人を取り扱った伝記漫画が良く置かれていたことを覚えている方もいるのではないでしょうか。小学5年生の頃に学研まんが人物日本史と出会い歴史に興味を持ち、10年ちょっと過ぎた今、もう一度読んでみようかと思いました。そこで小学生時代に読んでいたころの記憶を掘り起こして作家別に分けた全37冊(とはいえ2冊程読んでないし、記憶にない作品もありますが)の感想を作家の傾向を含めてまとめてみました。小学生時代に歴史に興味を持った20~40代の方ならなんとなく覚えがある方もいるかもしれません。 そして11年ぶりに手に取って読んでみる。
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七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

特に大阪の陣での淀君は本当に凛々しい。別の偉人伝や日本の歴史では秀頼の出陣をヒステリックに反対したり、大砲による恫喝に関して講和だと泣きわめいている姿が見られたが、この本ではまず無縁ではないだろうか。

2012-07-08 22:11:24
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

冬の陣で薙刀を片手にする淀。本編のラストナレーションに戦国乱世の中で最も華やかに咲き、最も悲しく散って行った女性と評された彼女の作品を、今初めて目にした気がする。

2012-07-08 22:14:48
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

【春日局】……昨日言った通り1度も読んだ事がない作品。大河ドラマの関係で発売された訳で、家光と被ってしまいそうだがその心配はなく、それ故に家光と一緒に読んでほしい所である。

2012-07-08 22:16:04
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

序章の父・斉藤利三の磔を前に母から負けてはいけないと教えられた事から、春日局は負けず嫌いとして描かれ、人によれば少々悪女に見えてしまわないかは少し心配。

2012-07-08 22:17:56
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

家光誕生から長幼の序の流れに関しては春日局主体で描かれているが、シチュエーションは「徳川家光」と似ている物が多い。だがその後、徳川家光でまともに描かれなかった忠長の凋落と死を扱った点が最大のポイントだろう。

2012-07-08 22:21:51
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

あと、家光が流石に男色家とは描いていなかったものの、女性にはあまり興味がない故に世継ぎが生まれない所も取り扱っていたのが良い。

2012-07-08 22:23:15
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

【西郷隆盛】……絵柄への抵抗感は今となればあまりなかったのはうれしい。久光との確執を現すシチュエーションや寺子屋シーンが3回も続くネタで「作者が登場して史実だから飽きずに見てください」と弁明するシーン等太田先生のギャグセンスの良さに感心せざるを得ない。

2012-07-08 22:26:36
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

また西郷隆盛と明治政府の確執の原因について今一つ分かっていなかったので、東洋か西洋かとの交流で亀裂が入ったと知る事が出来たのはうれしい。

2012-07-08 22:28:21
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

大久保利通は明治時代に西洋かぶれした悪役になっているが、そこは同シリーズの「大久保利通」をもう一度読み直したいところだ。主役が良識的な人物となる事で、1つの時代を多角的な見方が出来るのは嬉しい。

2012-07-08 22:29:34
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

【福沢諭吉】……人物が人物だけに隆盛よりもギャグ描写が多い。諭吉の少年時代のいたずらや適塾時代に色々でたらめもしていた(本文より)描写がエキサイトしている。

2012-07-08 22:32:15
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

他としてはやはり、諭吉を売国奴として襲い掛かる曰くつきの男が改心するシーン。そこでナレーションでの「さて、この男こそ誰であろう。後の……誰でもなかった」なんてお茶目すぎる。

2012-07-08 22:34:46
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

というわけで約3時間で8冊を読んだが、殆どが今読んでも十分面白いもの。内2冊は初めて読んだので思い出補正ではないと思いたい。

2012-07-08 22:35:39
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

この面白さに関しては、意外と悪名高い人物も主人公なら良識的に扱う点、ギャグ描写は今でも意外と冴える事が多い(ムロタニ、田中、太田先生の作品に顕著)、オリキャラの存在(田中、伊東先生の作品とか)、意外と本格的な内容だったり(さかぐち、広岡先生)といったところだろうか。

2012-07-08 22:38:17
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

特に、オリキャラの存在は大きい。武家社会の人物の作品で登場する事が多く、そのような作品は小粒ながらも良質な架空軍記マンガじゃないかって思ってしまう。

2012-07-08 22:39:58
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

おそらく狂言回しや親近感を湧かせる目的もあったが、殆どがそれだけでは留まらないだろう。また伝記よりも漫画らしいエンターテイメント性が強い作品が多い所も人物日本史ならではの見どころだろう。

2012-07-08 22:41:22
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

伝記シリーズではこのようなイフストーリーは殆ど見られなかった。歴史の大筋には関わらない小粋なイフストーリーが名無しの心を掴んでいたのかもしれない。今度人物日本史のオリキャラを纏めてみようかなと。

2012-07-08 22:42:27
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

また、ページが限られた伝記漫画では、実際の出来事のどれを本編に採用するかという取捨選択があるが、これは放送期間きっちしのアニメのコミカライズに通じるものがあるのではないだろうか。

2012-07-08 22:43:38
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

どの出来事を採用して、そこからどう盛り上げるかで作者の腕の見せ所。知らないことに関して感心する一方で、知っている側としてもこの事柄を選んだかと楽しむことだって出来るはずである。

2012-07-08 22:44:48
七井史門(そういえばあったを探して) @7ishimon

ひょっとしたら今もイフストーリーが存在する伝記漫画があるのかもしれない。小学生向けの伝記漫画にも案外大人をうならせる作品も多かったりして。

2012-07-08 22:46:00
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