~宵闇の論議~ 言語の独自性とスプレッツァトゥーラ

とあるタグから始まった、ヴェチェールさんとの会話。 それが丸々一晩をかけた論議になるとは、お互い思いもよらなかったはず?                  
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večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow この、『笑った』ところが何より重要で、つまり、カフカが描いたドイツ語のテクスト(≒楽譜)に、保坂という奏者が日本語で、つまりカフカが書いた「ここバイオリン」てとこを、サックスで、華麗に吹いて、驚かしてやった、っていうような意味合いなんだ。

2012-07-17 02:58:57
レイン @dusk_rainbow

@Shunyam_B それはすごい…!調音して、違う楽器で全く同じように(というか最適に)曲を弾ききったんですか。

2012-07-17 03:01:14
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow はぐらかすような議論で済まない…でもこれが重要なんだ、つまり、彼らは言葉のリズムを、全然別の言語という楽器で平然とあわせて、しかもどや顔しているんだ。しかも彼らはカフカではない。カフカの経験もない(と自身で語ってた)。なぜ、カフカを共有できたのだろう?

2012-07-17 03:00:01
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

こんな議論したのは、2か月前が久々だ。学会にいると、どうもこうしたフリーな開かれた議論が出来ないんだ…。彼らの文脈と空気を無視できない…それがいけないのは、彼ら自身、おじさんたち自身一番知ってることなのに…。

2012-07-17 03:00:59
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow その通り。同例を解り易くすれば、『アマデウス』っていうモーツァルトにかんする映画で、モーツァルトが娼館のピアノである一節の楽譜を、バッハたちさまざまな音楽家風に弾いてみせ、女の子たちにちやほやされるシーンがあった。保坂のやったカフカ訳はそれと似てるね。

2012-07-17 03:04:44
レイン @dusk_rainbow

そうすると、カフカのニュアンスとはその人たちに100%共有されているのか、というのも問題になるような…?

2012-07-17 02:50:23
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

これ、重要だ。なぜ100%でないのに、間違いなく共有できる、と、彼らは思えるのか。

2012-07-17 03:06:06
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

デリダを持ち出すほど、不誠実なこともない。なぜなら還元不可能性が議論を削ぐからだ。それこそ、悉若無のポルナレフで言うなら「今起こったことを話せば、一度も読んでないカフカの原文を日本語で翻訳した、何言ってるかわからないと思うが自分も何故出来たのか判らない」

2012-07-17 03:07:27
レイン @dusk_rainbow

@Shunyam_B いえ、分かりやすい比喩だと思います。経験がないとするとどうするか…。例えば、カフカの後に思想を継いだ弟子がいて(実際にいらっしゃるかは不明です)その人の考え方を知っていたとか…。ただ、そうするとカフカの意図した通りに伝わるか疑問ですが。

2012-07-17 03:09:14
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow …マルクスの思想がエンゲルスによってだいぶ歪んだなんて話もよく聞くね。あとクトゥルフ神話なんてのがあるが、あれの発見者であるラヴクラフトと、それの解釈をしたダーレスの間で、だいぶ食い違いがあるとか(善悪観が無い、というのがラヴ側にあった)。

2012-07-17 03:11:44
レイン @dusk_rainbow

@Shunyam_B なるほどそういう例がありましたか…!(具体例が出なかったのでまどろっこしくなりました) 

2012-07-17 03:14:15
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow ただ、レインさんの批判は尤もなんだ。弟子の考えを知っていたのではないか、という問い方だ。弟子とまでは言わなくても、カフカというのをどうやら、保坂は知ってるようだといえる。じゃなきゃ、いきなりカフカの一文だされてぱっと翻訳する、て活動のチャンスすらない筈

2012-07-17 03:13:01
レイン @dusk_rainbow

@Shunyam_B しかも、保坂さんの場合も即興だったからもっと驚かれたんでしょうか?

2012-07-17 03:15:56
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow カフカを訳す、という行動を引き受けた地点で、ある程度「カフカ」を持っていたといえるのに、どうやら僕は全く知らない例として出していた、と見える(それこそ、佐々木も保坂も「原典全く知らない」というわけだが)。

2012-07-17 03:14:25
レイン @dusk_rainbow

@Shunyam_B ありがとうございます!! 学会にも入らないだろうし、対談の場なんて以ての外ということですか。

2012-07-17 03:18:06
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow うん、その場即興。あの本の対談、2010年の対談そのときの即興。

2012-07-17 03:17:21
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

ここは趣味で意味のない補足だが、こういってる佐々木中もアドリブでブリューゲルの絵を説明している。ホワイトボードに。こんなとこに家があって、子供がこの辺で遊んでて、馬がこのへんにいて、と結構適当に描いている。保坂はこれを見て、「佐々木が書くブリューゲルなんて初めてだ」と笑ってたよ。

2012-07-17 03:19:07
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

ん、これは僕の独り言に対するコメントではないかな、もしや。

2012-07-17 03:19:55
レイン @dusk_rainbow

@Shunyam_B 原典を知らないのに、存在と思想は知っていたというのも不思議な話ですね。学者さんの一般常識と言われればそれまでですが…。

2012-07-17 03:20:25
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow 物凄いところで繋げたね…びっくりした。学会と子供の話は独り言だったのに。うん、そうだね、そういう学会の高度な文脈、それが鍛えた前提や常識。そういうのが判ってる人でも、つまらない翻訳をする人がいる…ちょうどさっきの話の次ページで佐々木が云ったことだ。

2012-07-17 03:21:59
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

うん、子供達が話してくれる言葉のほうがずっと新鮮だよ。そっち行くのか!ってなる。考えてもないこと言ってくれるんだけど、それを見逃すと絶対見落とすものが出てくるってものばかり聞いてくれる。ずっと、新鮮だ。でも、この新鮮さも、どこから?

2012-07-17 03:23:06
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow やや一般性をもたせて解釈してみたよ。ただの会話の場でカフカが出るなんて、なかなかないし、やはりなんらかのところでカフカの思考に触れていたのではないか。そういう意味合いを込めて、カフカの弟子、という例を持ち出したと取って、それを僕自身への批判にしてみた。

2012-07-17 03:25:36
レイン @dusk_rainbow

@Shunyam_B あ〜、すみません。自分でもどういう思考経路になっているかそこまで気にしていないので、論理が途切れると言われます。 万人に分かるような翻訳や解釈ができたら、その人は著名人と言われそうですね。

2012-07-17 03:27:34
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

@dawn_rainbow つまり、そういう意味で「対談の場で”こそ”」と、言うべきかもね。論文に出来るような素晴らしい扱い方が、学会の中よりも何気ない会話の中で出る。そういうことになる。そして、それは少なくとも、カフカに触れるチャンスがあり、それを使ってる人たちの「対談」だと。

2012-07-17 03:28:13
večer(ヴェチェール) @Shunyam_B

さて、整理してみよう…オリジナルな、独自な意見、というものを持つことは、可能なのか。その人生を経験し共有したもののみ可能ではないか、というのに対し、反証を持ち出したのが僕だ。「その経験すらない者が一発翻訳してうまくいく例がある」と。

2012-07-17 03:29:34
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