2010年7月9日

戦争の違法化の歴史について

自分のつぶやきをまとめ。国際法では武力紛争法と近時いわれてるジャンルの話ですが、これは正しい。昔は戦争法とかいわれてたのが戦時国際法といわれ、現代では武力紛争法といわれるようになってるのは、歴史がわかってると納得してもらえると思う。しほーしけんじゃ問われないけどね^q^
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@MAKEPURA

それじゃー、戦争の違法化の歴史についてつぶやきます。

2010-07-09 13:59:40
@MAKEPURA

まずは正戦論。征戦論じゃーありません(念のため)。これは古くは古代ギリシアの時代に起源があって、中世のキリスト教神学者による進化を経て、近代の国際法学者に受け継がれてきた概念です。なかでも国際法の父グロティウスが「戦争と平和の法」で法的にポリッシュしたものが有名です。

2010-07-09 14:03:07
@MAKEPURA

もう少し起源から詳しく書こう。古代ギリシアにおいて、戦争を正しい戦争と不正な戦争に区別し、正しい戦争のみが許されていた。すでに正戦論の考え方自体が存在していた。古代ローマのキケロはこれを受け継ぎ、正戦(bellum justum)の概念を提示した。

2010-07-09 14:07:41
@MAKEPURA

以後、アウグスティヌスなどを経て、中世の代表的神学者トマス・アクィナスらによって理論的に深められたものが、近代の国際法学者に受け継がれてきたわけです。つまり、正戦論自体は人類の歴史的変遷と常にともにあったわけです。グロティウスが戦争の正原因(防衛、回復、刑罰)を初めて示したが。

2010-07-09 14:12:06
@MAKEPURA

でも、正戦論は近代の国際社会ですぐに困難に直面した。戦争の当事国どうしが互いに正当性を主張した場合、どちらに正原因が存在するかを判断する上位の権威者が存在しなかったからです。互いに正しいと思って戦争して、勝った方が正しい。勝者の論理に引っ張られる危険があった。

2010-07-09 14:16:16
@MAKEPURA

そこで変わって18世紀後半ころから主張されてきたのが、「無差別戦争観」。これは交戦国の立場を基本的に対等とみる考え(要するに、どっちも正しいと考えて正戦論に引き込まれないようにする)で、ただ戦争をするなら最低限のルールは定めようという考え方にシフトしたわけです。

2010-07-09 14:20:46
@MAKEPURA

大事なのは、無差別戦争観においては、国家が戦争に訴える自由は認められていたということ。たしかに、この時代に、開戦宣言をしなければ戦争に訴えることはできないという手続的規制(開戦に関する条約)などがされたけど、戦争における戦闘の手段・方法の規制をしようという態度だったわけです。

2010-07-09 14:23:34
@MAKEPURA

このような無差別戦争観においての「戦争の自由」は第一次大戦の頃まで妥当し続けた。欧州の疲弊、戦争による傷跡を目の当たりにしながら戦後設立された国際連盟は「戦争の違法化」の実現に向け動き出した。連盟規約は12~15条において、国家間の国際紛争を国際裁判などで平和的に解決することを

2010-07-09 14:29:06
@MAKEPURA

義務づけ、原則として戦争に訴えることを禁止したわけです。しかし例外として、国際社会の手による紛争の平和的解決がなされなければ、個別国家に「正義公道を維持する為」戦争に訴える権利をなお認めていたわけです(連盟規約15条7項)。このような態度は、戦争の制限に不徹底との批判がされた。

2010-07-09 14:35:05
@MAKEPURA

評価はともかく、連盟規約の弱点をフォローするために生まれたのが不戦条約(ケロッグ・ブリアン条約)です。ここでは戦争の一般的な違法化が達成されました。さて、この条約のもう一つの名前、ケロッグとブリアン。これはフランス外相ブリアンと、アメリカ国務長官ケロッグの名前からなのは知ってるね

2010-07-09 14:39:56
@MAKEPURA

現代国際法において大事なのは条約がいかに高尚でも「実施措置」がともなっているか?という点です。これが不戦条約にはなかった。すなわち、紛争解決のための戦争を禁止しながら、平和的解決手続を用意していない。さらに、自衛戦争は禁止されてなく、自衛が正しいかを判断する機関が存在していない。

2010-07-09 14:46:43
@MAKEPURA

そして、日本が証明したように、不戦条約は文言上「戦争(war)」を禁止するのであって「戦争に至らない武力行使」は禁止されていないと主張する国があらわれたこと。日本が何したかって?満州事変だよ。その後、泥沼の戦争に突入したのは歴史が証明してるでしょ?

2010-07-09 14:49:13
@MAKEPURA

以上のようにして不戦条約の理念は生かされることなく、人類は再び戦争を派手にやらかした。結果は知ってのごとく、欧州は荒廃し日本は言わずもがな。戦後誕生した国際聯合は憲章で明確に「戦争」でなく「武力の行使」「武力の威嚇」を禁止することで、戦前の日本のような主張を封じた。

2010-07-09 14:53:50
@MAKEPURA

さらに、国家が国際紛争を解決する手段として武力に訴える機会を現実に減らすために、国連自身が詳細な平和的解決の手続を準備した(憲章第6章)。そして、武力不行使原則の例外として個別的・集団的自衛権は明示に認めたが、行使に際する措置は安保理に報告する義務を課し、安保理で正否を判断する

2010-07-09 14:57:04
@MAKEPURA

仕組みがとられることになった、こうやって連盟規約・不戦条約の穴を埋めるようにして国際連合体制において戦争の違法化は達成されたわけです。

2010-07-09 14:58:26
@MAKEPURA

だいたいこれが「戦争の違法化の歴史」についてです。おしまい!

2010-07-09 15:00:32

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