コーピングとしての自傷は自分を助ける試みであり、それを否定も肯定もしてはならない。
コーピングレパートリーのリストを作る作業を研修で皆さんによくやってもらうが、これが皆さん、本当に楽しそう。ポイントは「しょぼいものでいいからたくさん出してみよう」ですね。そして認知のコーピング(頭の中の言葉やイメージ)と行動のコーピングの両方を考えてみることです。
2012-08-19 22:35:32さらにコーピングレパートリーをシェアするグループワークをすると、これが本当に盛り上がるんだなあ。私自身、他人のコーピング話を聴くのは本当に楽しい。しょぼいものは特に。「なるほど、その手があったか」と思うこともたびたびある。
2012-08-19 22:38:22ちなみに今日一番ウケたのは、コーピング的(すなわち確信犯的)妄想で、行動に直結しなければオーケーという話。私自身の最近のマイブーム妄想は、自分が三浦春馬君のお母さんになったというイメージ。想像するだけでうっとりする。
2012-08-19 22:55:55ただ実際には確信犯でも妄想的コーピングの可否は微妙で、それぞれの現象の機能を検証するしかない。誰かを殴るイメージをあえて持つことが、実際にその誰かを殴ることに繋がることもあれば、殴ることを抑止することもあるから。
2012-08-19 23:03:23ちなみに解離状態で行われる以外のリストカットは、ほとんどがわかっていてやっているコーピングだ。コーピングとは良し悪しは別にして、何らかの形で自分を助ける試みである。そのことを認め、共有しない限り私たちが彼女たち(時には彼ら)とセラピーに取り組むことはできない。
2012-08-19 23:26:02@emiemi14 あえて聞きたいのですが、リストカットなどの自傷行為をコーピングとして(一面)肯定する時に、それが強化となってその自傷行為を増やしてしまうことがあるようにも思うのですが、どうでしょうか?肯定する時に、何か工夫を入れているのでしょうか?
2012-08-19 23:45:47@KABA0115 コーピングとして「肯定」するのではなく、「認定」するだけです。認定したうえで、必要があれば、当事者と共に別のコーピングを探します。回答になっているかな。
2012-08-20 00:23:52@KABA0115 これは単なる私の経験でしかないのですが、このような対応が自傷行為の増加につながったことは、ありません(知らないところで増加している可能性は否定できませんが)。
2012-08-20 00:31:24@emiemi14 「肯定」ではなく「認定」ですね。ここのニュアンス、感じ、枠組みの違いを意識しておくということですね。肯定は「認める」+「奨励する等」になるので、「認める」だけで、それ以上でもなくそれ以下でもないように取り扱い、他のコーピングへ選択肢を広げるんですね。
2012-08-20 00:34:37自殺を「止める」よりも「延期」することの方が響くということ。
- コーピングの「否定」でも「肯定」でもなく「認める」事が大切、という話と共通すると思い、収録させて頂きました。
若者の自殺については当然深刻な話だが、診療上「カラオケボックス的に、生きていくのを1年延長しても悪くはないと思う」などと伝える。「死ぬな」ではなく「生きるのをちょいと先延ばししていい」というメッセージを伝えるほうが響く。止められるより後押しするほうが、若者には響く。
2012-08-16 20:33:22大人のセラピーでも「死なない」約束よりは「次回まで生き延びる」という“とりあえずの課題”のほうが、よほど効果的な気がします。RT@sweets_shocho 若者の自殺については(略)「死ぬな」ではなく「生きるのをちょいと先延ばししていい」というメッセージを伝えるほうが響く。
2012-08-16 21:02:02死にたい気持ちが盛り上がったクライアントには、とにかく次のセッションまで生き延びてほしいとお願いする。その根拠は、そうやって生き延びた人々が、「あのとき死ななくて良かった」と言っていること。ただそれのみ。
2012-08-22 22:21:17クライアントに自殺されたことがない、と誇らしげに言われたことが何回かあるが(幸いなことにほんの数回、でも業界的には相当に偉い人)、それって人の命を軽く見て、さらに自分の存在を重く見る典型例だと思う。人の生き死にに対して自分ができることなんて、あまりにもわずかだ。
2012-08-22 22:30:50臨床の現場か否かに関わらず、他者の生き死にに対してできることなんて、あまりにもわずかだ(もちろん自分の生き死ににだって)。なので、このような話題について、私には語る言葉がないのです。
2012-08-22 23:04:49関連まとめ紹介
自傷に対してできること - Togetterまとめ togetter.com/li/734136 良いまとめですよ。実践的な、自傷したくなったときの対処法の紹介です。依存先の分散の視点で読んでも興味深いです。すぐに止められなくても良いのだ、というメッセージもちゃんと入ってます。
2017-05-12 19:10:56NHK福祉ポータル「ハートネット」
- これって“依存症”? ―“やめたいのにやめられない”あなたへ―
http://www.nhk.or.jp/heart-net/izonsho/
“このサイトでは、依存症を理解する上での基本的な情報と「大切なこと」をまとめました。
「自分は依存症かもしれない」と悩んでいる方、「やめたいのにやめられない」と苦しんでいる方、家族や恋人、友人の「依存症かもしれない行動」に困っている方…どんな方でも歓迎です。このサイトの中に、何か一つでも、あなたが楽になるきっかけが見つかることを願っています。”
※上記HPでは自傷を含む依存症について扱っています。
【依存症者支援機関メモ】
- 日本ダルク:http://darc-ic.com/
- 川崎ダルク:http://darc-kawasaki.org/
- 女性サポートセンターIndah(インダー):http://indah-sos.com/index.html
※ダルクは薬物依存専門の支援機関です。自傷の一種であるODの関連情報として収録。