ドイツ現代史学会シンポジウム「復興!…でもどこへ?」(2012年9月23日:於:立命館大学・朱雀キャンパス)

ドイツ現代史学会シンポジウム「復興!…でもどこへ?――ドイツからの提言」(2012年9月23日:於:立命館大学・朱雀キャンパス) 報告(10:30~12:30) ・趣旨説明 ―― 高橋秀寿(立命館大学) ・社会学の立場から ―― 伊藤美登里(大妻女子大学) 続きを読む
11
前へ 1 2 ・・ 5 次へ
noby @nob_de

『3・11に問われて――ひとびとの経験をめぐる考察』への言及 #ドイツ現代史 http://t.co/0i3as376

2012-09-23 11:04:40
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)ベックによれば、福島原発事故に象徴される安全神話の崩壊は、そのまま成長神話の崩壊につながる。そうしたなかで個人や社会は「自分がどう生きれば良いのか、社会はどうあるべきか」という問題をつきつけられることとなる。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:05:42
noby @nob_de

伊藤:科学の合理性と社会の合理性:福島の許容線量を巡る問題。原発再稼働問題を考える上で役立つ→科学の合理性:数量化し表現/社会の合理性:核エネルギーの潜在能力そのものを問題視。人為的ミス。自己影響の持続性。不可逆性。 →しかし、両者は依存 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:07:14
noby @nob_de

伊藤:科学の合理性と社会の合理性の区別が困難に。自分の生き方や方針は「文化的価値」という非科学的なもので判断する。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:10:55
noby @nob_de

伊藤:第二の近代における科学のあり方:単純な科学化の段階から再帰的な科学化のあり方。行政、政治、公共性などが社会的妥当性を有する「認識」の生産に関わる。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:15:23
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)今後どうすべきなのか。第一の近代において科学の受け手でしかなかったわれわれは、第二の近代においては公共性や科学知識などを通じて科学にはたらきかけることが可能となる。第二の近代において、科学と個人・集団との関係はインタラクティヴ化するということだろうか。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:17:10
noby @nob_de

伊藤:最後に政治の問題へ。第一の近代:民主主義は、技術経済の領域は政治領域外(進歩・発展の名のもとに)。第二の近代:従来政治的領域ではなかったものが、サブ政治に。技術経済の発展、メディア公共圏、親密圏、医療も政治領域に。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:19:09
noby @nob_de

伊藤:最近のデモ活動もサブ政治。法令議会を通じてではなく、サブ政治のコントロール。ベックの提案:サブ政治を育てる。従来の政治は、サブ政治以外の重要な役割を果たす(監視、象徴など)。両者の分権、分業。これを1986年の時点で述べていた。現在、グローバルな調整の問題も #ドイツ現代史

2012-09-23 11:21:58
noby @nob_de

②小野一氏(工学院大)(日独の原子力政策/独政治学の立場から震災復興のあり方を問いなおす):政治学研究の学問的知見以外からもドイツの観点から報告したい。ドイツの脱原発(2022年まで)を焦点に報告。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:24:55
朝守飛阿弥 @heero108

引き続いて、ドイツ現代史政治分析の第一人者である小野一先生のご報告:"政治学の立場から"という形での報告の機会をいただいたが、自分は政治学でも非常に周辺的な存在。なので自分の考えが政治学全体のそれを代表しているわけではない。あくまでも私見として聴いていただきたい。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:25:42
noby @nob_de

小野:脱原発を決めたドイツの政治制度などの話を簡潔に。その後、諸論点に関する私見を述べる。/ドイツ原子力政策の推移。メルケル政権、3.11を受けて、原子力政策を転換し、2022年までに停止を決定。この前史はドイツ脱原発関係略年表(見たかったら会場に来て下さいw) #ドイツ現代史

2012-09-23 11:28:00
noby @nob_de

小野:メルケル(CDU)の脱原発政策は目新しいことではない。シュレーダー政権(SPD)時で脱原発の取り決めがなされており、それに対応。1989年以降、ドイツでは新原発は動いていない。2022年は、1989年の最後の原発の耐用年数起源。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:29:42
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)3.11後のドイツにおけるエネルギー政策の転換=脱原発にはきちんとした前史がある。メルケル政権が掲げた脱原発政策は、10年前のシュレーダー政権の原発に関する取り決めと一致する。実はメルケル政権、2010年9月にはむしろ原発運転期間の延長を決定していた。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:30:30
noby @nob_de

小野:メルケル(CDU)は、2010年9月では原発運転期間延長を決定していた(産業界の意向を受け)。保守政権なので当たり前の決定。その半年後(3.11以後)の大胆な政策転換が驚き。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:31:55
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)3.11前、CDU系のメルケル政権は前政権であるSPD系のシュレーダー政権が取り付けた脱原発合意を掘り崩そうとしていた。しかし3.11後、メルケル政権はそうした方向性に一気に変更を加えた。産業界と蜜月関係にある保守派政権の「転向」に最大の衝撃があった。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:33:42
noby @nob_de

小野:ドイツの総発電量。2010年、21.7%が原発依存で会った。18.0%が再生可能エネルギー。またドイツの原発政策は一国では語れない(原発大国フランスからの電力輸入)。2000年当時、日本の原発推進論者も引用。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:36:10
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)2000年当時、日本の原発推進論者はシュレーダー政権が示した脱原発政策を猛烈に批判した。「ドイツは結局、大量の電力を原子力大国フランスから輸入している」という批判。この点はやはり押さえておかねばならない。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:37:04
noby @nob_de

小野:ドイツの政治制度(政党政治)。日本との違いはどこから来るのか?/政党政治:選挙制度が違う(実質的比例代表制(+小選挙区)ということ/5%条項など)。日本は違う(小選挙区の比重が高い)。ドイツの政党政治の推移の図(これもご覧になりたければ、会場にお越しやすw) #ドイツ現代史

2012-09-23 11:40:48
noby @nob_de

小野:ドイツの二大政党(CDU、SPD)。二大政党なら当然単独過半数は無理。FDP(自由民主党)等と連立を組む(ある時代までは)。1980年に緑の党登場(5%条項をクリア)。これで4党制に。現在メルケル政権は、中道保守(CDU/CSU,FDP) #ドイツ現代史

2012-09-23 11:44:45
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)ドイツの政党政治においては、少数政党の参入が容易。比例代表制で単独過半数をとる政党が出てこない。80年代にはSPD、CDU/CSU、FDPという三党制に、Grüne(緑の党)が加わる。こうしたなかで成立した赤緑連立政権こそ、自分の研究のメインテーマ。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:45:19
noby @nob_de

小野:最新の調査では、キリスト教民主・社会同盟:37%、社会民主党:29%、緑の党:12%、左派党:6%、海賊党:6%、自由民主党:5%。海賊党も政権に入る可能性もあり、無視出来ない存在に。 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:49:17
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)統一後はPDS、つまり現在のLINKE(左翼党)が加わり五党制に。最近ではPiraten(海賊党)が台頭している。正直に言って「わけのわからん政党」。政治的な立場や主義主張も判断しかねる。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:50:05
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)日本ではドイツに関する情報が過度に理想化されて伝えられているという現状がある。「ドイツには緑の党があるから…」という人が多いが、緑の党があれば上手くいくというわけではない。社会運動から政権党へと姿形を変えるなかで、緑の党の主義主張は著しく変貌していった。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:53:06
noby @nob_de

小野:日本とドイツの脱原発運動の相違点(本田ひろし著):ドイツは敷地選挙が裁判との連携/緑の党の注目度は高いが、日本では過度に理想化されている場合がある(緑の党があればうまくいくなどの言説はおかしい)。緑の党の変質や妥協に注目。例:90年代、党内新自由主義が影響大 #ドイツ現代史

2012-09-23 11:53:07
朝守飛阿弥 @heero108

(承前)緑の党の支持者層(高所得・高学歴)は、FDPの支持者層と近接している。未だに80年代のイメージで緑の党を見ている人がいるが、こうした見方は改められるべき。#ドイツ現代史

2012-09-23 11:55:45
前へ 1 2 ・・ 5 次へ