20121020「『社会を変える』を仕事にする!」フローレンス駒崎弘樹氏 福岡講演まとめ

福岡県男女共同参画センター あすばる での講座実況中継をまとめました。 http://www.asubaru.or.jp/seminars/detail/327
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ジンat永田賢介 @gine_joybox

こちらに来てます。>>10/20(土)「社会を変える」を仕事にする!駒崎弘樹氏 公開講座 「ソーシャルビジネス」 - 講座・セミナー情報 - 福岡県男女共同参画センターあすばる http://t.co/oteWLZBz

2012-10-20 10:07:14
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駒崎氏「現在33歳、前職のITベンチャーを辞めて起業した時にはまだ妻も子どももおらず、病児保育を仕事にしたことをいぶかしくも思われました。きっかけはベビーシッターの母親から、子どもが熱を出して会社を休まざるを得ず、クビになってしまう親がいるという話を聞いて、不条理を感じたこと。」

2012-10-20 10:10:47
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駒崎氏「子どもが病気になるのは当たり前のこと、誰もが子を育てながら働いていける世の中にしなければと感じました。では自分の小さな頃はどうだったか?近所の『マツナガのおばちゃん』がいたから助けてもらえた。現在では、下町ですらもこのような支え合いの機能は失われている。どうすべきか?」

2012-10-20 10:14:19
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駒崎氏「この問題は『病児保育』という分野の公的サービスが日本では圧倒的に遅れていることが原因だと感じました。調べてみると、病児保育サービスは施設はあるものの全国に845箇所だけ、国や自治体が補助を出しているにも拘わらず、補助金のジレンマで経済的に自立できていませんでした。」

2012-10-20 10:18:31
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駒崎氏「そこで私は、『非施設型・共済モデル型の、子どもレスキューネットという仕組みを考え出しました。いうなればマツナガのおばちゃんが、病院とタッグを組んで地域それぞれの家庭に派遣されるイメージです。子育て経験のある主婦を資格者として捉え、病児の保育者としました。」

2012-10-20 10:21:20
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駒崎氏「また、子育て中の医師を往診に派遣する制度も作りました、医師も子育てしながら無理なく働き、サービスとしても相互に安心のシステムを構築しました。共済型モデルにより、一時間いくらでは成り立たなかったサービスが、発病率に応じた月会費を掛け捨てにすることで提供可能になったのです」

2012-10-20 10:24:52
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駒崎氏「フローレンスはソーシャルビジネスですが、NPOでも企業でも、きちんと収益をあげることは重要です。NPOがボランティアを活用することはありますが、それぞれは別のものだと思ってください。ただし当たり前に必要なコストをまかなうためであり、目的は収益を増やすことではありません。」

2012-10-20 10:28:30
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駒崎氏「当初は、この保険型とも言えるようなフローレンスのモデルは、エクセル上の机上の空論でした。専門家に話を聞いても難しいだろう、できるわけがないとの声。しかし、保育園の前の保護者待ち伏せアンケートから地道に活動を広げ、多くのニーズと手応えを感じました。」

2012-10-20 10:30:44
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駒崎氏「二年間経って事業が軌道に乗り他地域への水平展開も動き出すと、厚生労働省がヒアリングに来ました。そして気がつくと政府がフローレンスと全く同じ公的サービスを展開し始めたという記事が新聞に掲載されるという事が起きたのです。」

2012-10-20 10:34:32
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駒崎氏「この、ビジネスで言えばパクりだとも言える動きを最初は不快に感じたものの、先輩に諭されました。NPOのミッションは自分たちが創り上げた優れたサービスが多くの人に届き、沢山の家族、子どもたちの力になる事。そう考えると行政が広く展開するのは良い事であると思われます。」

2012-10-20 10:37:04
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駒崎氏「このような事も起きながら事業は順調に拡大していたものの、一つの出来事が壁として立ちふさがりました。ひとり親家庭はこのサービスの利用料すらも払う事ができず、これが貧困のスパイラル、教育格差につながると考えられます。そこで格安のパックを作り、寄付でまかなう事にしました。」

2012-10-20 10:40:19
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駒崎氏「当初は外資系の金融企業から寄付を集めようとし、実際に動いてみたらうまくいきましたが、その直後にリーマンショックが起きてしまいました。そこでヒントを得たのはアメリカのオバマの寄付集め戦略です。インターネットを駆使し、小口の寄付を個人から集めるという手法を始めました。」

2012-10-20 10:43:01
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駒崎氏「そこで、ほし組・つき組・おひさま組という区分で金額によってひとり親家庭のサポーターを募ると、あっという間に寄付が集まり、今では400人ほどの会員に支えられています。これはクレジットカードの自動引き落としなので、寄付者にとっても手間がなくとても便利です。」

2012-10-20 10:45:31
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駒崎氏「次に私は、このように社会的な事業を行政にパクらせることが出来ないかと考え、別の課題に取り組みました。待機児童問題の解決のため、都市部に小規模な保育所をつくるべきということを、内閣府と厚労省に提案、試験的な枠組みを作ってもらうことが出来たのです。」

2012-10-20 10:48:44
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駒崎氏「おうち保育園という仕組みを立ち上げ、家の近くの公園を園舎とするごく小規模の保育園をスタートすると、非常に反響がありました。これはきっとうまくいくと考え内閣府に売り込み。紆余曲折ありましたが先日国会を法案が通過し、2015年からは全国でおうち保育園を実施できることに。」

2012-10-20 10:53:56
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駒崎氏「東日本大震災の時、妻が福島県出身である私にとっても、非常に大きな影響がありました。妻の実家も半壊、福島の方々からは『放射性物質が怖くて子どもを外で遊ばせられない、ストレスが溜まっている』という話も聞こえてくる。そこでインドアで遊べる施設を作ることにしました。」

2012-10-20 10:57:21
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駒崎氏「しかし、実際は東京とは全く異なる環境で課題の連続でした。NPOが理解されづらく、ヒアリングするにも一苦労。一番大変だったのは場所の確保でしたが、これを解決したきっかけはTwitterでした、RT経由でSEIYUが支援を申し出くださり、テナントを借りる事が出来ました。」

2012-10-20 11:00:46
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駒崎氏「企業が持っている膨大なリソースを社会変革に活用する時に、NPOとの協働により、単体ではなし得ないような、新しい、より効果的な価値を生むことが出来ます。また、希望のゼミという名前でベネッセとの連携により、困窮世帯中高生800人に進研ゼミを無償提供出来ました。」

2012-10-20 11:03:35
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駒崎氏「希望のゼミには『どこでも先生』という仕組みもつくり、メールやファックスで勉強や進路の相談に乗る体制も作り上げることができました。事業を通したこれらの経験で分かったのは、子どもたちの力、やる気、彼らに対する社会的投資が、これまで足りなかっただけだと気づいたのです。」

2012-10-20 11:08:03
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駒崎氏「魅力的な大人が、頑張っている背中を見せること、これが何よりのキャリア教育だと私は考えます。被災地の事業には多くの資金が必要になりましたが、孫正義さんを始め寄付者のおかげで新規展開をすることが出来ました。寄付は決してネガティブなものではなく、社会参画であり投資なのです。」

2012-10-20 11:10:57
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駒崎氏「今後、国の公的サービスは縮小の一途です。民間が公共を担っていくためには、まだまだ少ない私たちNPOの人間が立ち上がり、やる人になること、またやる人を支える人になっていく事が必要です。皆様一緒に頑張りましょう。ご静聴ありがとうございました。」

2012-10-20 11:14:30
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質疑応答:参加者「ソーシャルビジネスのビズネスモデルを考える時にどのような事を意識すべきでしょうか?」駒崎氏「何よりも自分の問題意識が明確である事、解決したい課題、救いたい人、内発的なモチベーションこそが重要です。そして切実な思いに必要な、現場に足を運ぶ事をオススメしています。」

2012-10-20 11:17:53
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質疑応答:参加者「行政が社会起業家を支援するのにはどうしたら良いでしょうか?」駒崎氏「重要なのは、NPOにとっては行政をリソースだときちんと考えること、行政側はアフター5でNPOに関わり、それぞれ異なる言語のバイリンガル、トライリンガルになっていくことが必要だと考えます。」

2012-10-20 11:22:22
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質疑応答:参加者「フローレンスの九州への事業展開はお考えですか?」駒崎氏「直接拡大ということではなく、のれん分けという仕組みで、地元で自分がやりたいという方がいらしたらフローレンスで半年~一年間受け入れて、給与も出さない代わりに教育料も受け取りません。熱意ある方を待っています。」

2012-10-20 11:26:04
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質疑応答:参加者「最近NPOを立ち上げたばかりですが、最初に気をつけるべきことはありますか?」駒崎氏「まずあれこれと手を出さず、やるべきことを一つに絞るべきでしょう。あとは、課題を明確にするために、受益者になるであろう人には100人くらい話を聞いた方が良いと思います。」

2012-10-20 11:28:36