予防接種による死亡率の例から、第1種の過誤と第2種の過誤の違いについて

渡邊芳之さん(http://twitter.com/ynabe39)のタイムライン、ツイログを中心に、関連あると思ったツイートをまとめました。 渡邊芳之(@ynabe39)/2012年10月19日 - Twilog http://twilog.org/ynabe39/date-121019
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渡邊芳之 @ynabe39

@sweets_street @sankakutyuu それについては心理学でちゃんと研究があって、知能や学力が高いほど将来の利得の方をとることがわかっています。ただこれが本当に知能の問題なのか、それと高く相関する社会的資源の影響なのかはわからないと思っています。

2012-10-19 12:06:31
渡邊芳之 @ynabe39

このdelay of gratificationの研究をやったのはPersonality and AssessmentのWalter Mischelなんだぜ。

2012-10-19 12:09:03

「錯視と言われるものが事物のアフォーダンスを検出するためには実際に有利になっている例」の言及ツイート
http://twilog.org/tweets.cgi?id=ynabe39&word=錯視
2012年04月03日(火)のツイートから
http://twilog.org/ynabe39/date-120403

渡邊芳之 @ynabe39

じっさいギブソンが言ったことを要約すれば「われわれがそのように見たり感じたりするのは世界がリアルにそのようなものだからである」というだけなのだが,そのことが心理学にとってどういう意味があるのかを説明するには手間がかかる。

2012-04-03 10:37:36
渡邊芳之 @ynabe39

たとえば「錯視」の問題をどう考えるか。錯視は長い間「人間の知覚があてにならない例」「脳がリアルワールドと違う知覚を生み出す例」ととらえられていたがギブソンはそうではないという。

2012-04-03 10:47:16
渡邊芳之 @ynabe39

錯視の話。錯視では「物理量と心理量の差異」が問題にされるが,ギブソンは「もともと知覚されているのは物理量ではなく事物のアフォーダンスである」という。そして「アフォーダンスも(量と同様に)事物が物理的に持っている性質である」とする。

2012-04-03 10:54:42
渡邊芳之 @ynabe39

ミューラーリヤー錯視。http://t.co/bkvNcG3D これは「同じ長さの線が長く見えたり短く見えたりするエラー」だというのが普通の考え。

2012-04-03 10:57:33
渡邊芳之 @ynabe39

しかしミューラーリヤー錯視のような「かたち」がリアルワールドにあるとしたらどのような場合か。たとえばこういう場合。 http://t.co/QLto8vkX

2012-04-03 10:59:00
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渡邊芳之 @ynabe39

自分の近くにある事物と遠くにある事物が同じ大きさの網膜像を結んだとしたら実際に大きいのはどちらか。ミューラーリヤー錯視では「実際に長い線が長く見えているだけ」であり,それを幾何学図形に置き換えてしまったことで「錯視が実は正しい」ことがわからなくなっている,ということ。

2012-04-03 11:01:16
渡邊芳之 @ynabe39

ギブソン的には錯視図形というのは「トリックアート」のようなもので,もともと「生態学的には正しい知覚」を生みだしている知覚システムを意図的に誤動作させているだけということになる。ギブソンが「知覚は正確である」と(心理学の「常識」に挑戦することを)言うのはそういう意味。

2012-04-03 11:03:59
渡邊芳之 @ynabe39

これを見たあとに http://t.co/lC1sZAFQ これを見ても http://t.co/6JiIsUKn 同じことが言える。

2012-04-03 11:06:03
渡邊芳之 @ynabe39

錯視図形はレーニンの本にも引用されているほどの「心理学の大発見」でつまり「自分の目に見えているものがすべて事実とは限らない」という19世紀の人類の大きな「気づき」を後押ししたのだけれど,ギブソンはもう一度「目に見えているものは事実なのだ」と言ったわけです。

2012-04-03 11:16:48
渡邊芳之 @ynabe39

線路の奥側にある枕木の長さは同じだが奥にあるほど短く見える。であるなら奥にあるのに同じ長さ(大きさ)に見えるものは実際には前にあるものより長い(大きい)。人の目は「実際の長さ(大きさ)」を見ている。

2012-04-03 11:07:23
渡邊芳之 @ynabe39

ギブソンのリアリズムについてごくごく部分的にだけれど説明してみました。

2012-04-03 11:19:57
まとめ 曾我 重司、渡邊芳之、芦田宏直各氏のアフォーダンス、心の実在を巡る解説 三氏のアフォーダンスを巡るやり取りが面白かったのでまとめてみました。 6889 pv 23
渡邊芳之 @ynabe39

前に書いた第1種の過誤と第2種の過誤(ないものをあるという錯誤ととあるものをないという錯誤)のどちらの防止を重視するかという問題でも,進化的には人間は第2種の錯誤の防止を重視する(つまり危険の可能性に対して臆病である)ことを選択してきたわけです。 @masanorihikawa

2012-04-03 12:49:09
渡邊芳之 @ynabe39

いっぽう科学者は科学の歴史から第1種の錯誤を防ぐことを重視します。この二つが対立しているのが放射能問題などに見る論争です。このとき科学は正しく進化的認知バイアス(過度の臆病さ)は間違いなのか。 @masanorihikawa

2012-04-03 12:51:14
渡邊芳之 @ynabe39

「人間の認知はあてにならない」「主観より客観のほうが正しい」という「近代のテーゼ」が生み出したプラスの結果とマイナスの結果はそれぞれあると思います。

2012-04-03 12:54:45
渡邊芳之 @ynabe39

だからギブソンの主張はある意味反近代主義ととることすらできるように思います。アフォーダンスばかり注目されてそういうところが読まれないのは残念です。

2012-04-03 12:55:40
渡邊芳之 @ynabe39

何度も書いているように「第1種の過誤(ないものをあるという間違い)より第2種の過誤(あるものをないという間違い)の方を警戒する傾向」つまり「臆病であること」が不適応を生むようにになったのはこの100年くらいの「環境の制御が高度に進んだ社会」との関係においてだ。

2012-04-25 16:41:51
渡邊芳之 @ynabe39

この第1種の過誤と第2種の過誤の問題はず〜っと気になっていることだから何度も何度もつぶやく。その都度考えも微妙に変わる。

2012-05-16 15:18:59

2011年08月24日(水) http://twilog.org/ynabe39/date-110824