ライルの task/achievement の区別とアスペクト分類
- Zahlangabeheft
- 4913
- 1
- 3
- 1
今ではアスペクトは動詞の分類ではなく文の表す事象の分類ということになっていて,ライルの task verb は活動(activity)に,ライルの achievement verb は出来事(event)に概ね対応する,という感じかしらねえ.(注:にわかです.)
2012-10-23 01:49:59@Zahlangabeheft 山田さんとuemrさんとikdさんが酒井に教える会、というのを(数年後に)企画しますので、準備しておいてください。
2012-10-23 01:56:00@Zahlangabeheft 哲学方面だと、Helen Steward, *The Ontology of Mind*が、アスペクトの話から出来事・状態・プロセスの区別をつけてそれを心の哲学の議論で使う、というような仕事をしてますね。この本全部は読んでないんですけど。
2012-10-23 02:15:59@uwatar となるようです.ライルがkicking/scoring, treating/healing, hunting/findingといった対を,task verbとそれに対応するachievement verbと呼んでおるのです.
2012-10-23 02:03:23@Zahlangabeheft おそらくRyleのいうachievement verbというのは、vendlerの事象述語の四分類におけるaccomplishmentも含んでいますね。以下Dowty 1979からの引用です。@contractio
2012-10-23 02:17:46"[Vendler] distinguished states, activities, accomplishments (which are…Ryle's "achievements with an associated task"), ...
2012-10-23 02:18:50and achievements (which are Ryle's "purely lucky achievements" or "achievements without an associated task")" (Dowty 1979: 54).
2012-10-23 02:19:56Rのachievementとtaskというのは事象述語の分類ではなくて、事象自体の各部分の分類という感じがします。V's accomplishment = R's task+R's achievement, V's achievement = R's achievementのみ
2012-10-23 02:25:24@uwatar どもども。Vendlerの事象述語の四分類って、ライルの二分法も包摂したのでしょうけど、きっちり簡単に対応しているわけじゃないんですよね(?)。 @Zahlangabeheft
2012-10-23 02:27:54@uwatar そのへんよくわかんないと(というか、私が よくわかんないので)「ライルの議論の発展系」みたいな感じでアスペクト論を摂取していくことが、今のところ できないんですよね。 @Zahlangabeheft
2012-10-23 02:28:50@uwatar ライルがachievement verbの例として挙げたのは 'win', 'unearth', 'find', 'cure', convince', 'prove', 'cheat', 'unlock', 'safeguard', 'conceal' で,→
2012-10-23 02:35:01@uwatar →ヴェンドラーのachievement verbもaccomplishment verbも両方入っていると思われます.
2012-10-23 02:35:43@contractio ライルがどういう議論をしていたか僕は不勉強で知らないのですが、アスペクトタイプというのは言語学では事象自体の分類ではなく、事象*の述語*のタイプだと考えるのが一般的だと思います。
2012-10-23 02:33:00@contractio なぜなら、事象という固有物のあるインターバルをとりだしてみたら、終点があるのは当然で、終点があるない(R's achievementを伴ったtaskかそうじゃないか)という問いは意味をなさないからです。
2012-10-23 02:34:50@contractio そこで、事象のタイプの分類として考えると、述語Pが事象eについて成り立つとき、eのいかなる新部分e'についてもPが成り立つか否か、などといった仕方で終点がないか/あるかを定義することができる。
2012-10-23 02:38:07@contractio おそらくこういう仕方で、アスペクトを事象自体の分類ではなく(基本的には動詞句の意味に対応する)事象述語の分類として精緻化していったのが、VendlerやDowty以降の言語学の仕事だと思います。
2012-10-23 02:40:25@uwatar 事象の区別だというのは私がさっきRobert I. Binnick, "Aspect and aspectuality," (2006) の光学さん訳を読んでそう言ったのでした.主語の単複によってアスペクトが変わる場合があるとか何とか.@contractio
2012-10-23 02:41:06@contractio ちょっとライルについて何もしらないのでアレですが、僕が「ライルは事象自体の部分の分類を…」といったのはこの辺を意識してのことでした。まるっきり勘違いかもしれません。
2012-10-23 02:43:56