ももの連載まとめ

もも @momomoga

【元カレ13】「結局、来てしまった…」練習試合。だって降旗に頼まれたし…ちゃんと差し入れも持ってきたし…うん、大丈夫。ていうか土曜日なのに朝から試合って…みんな頑張るなあ。恐る恐る体育館に入ると、既に選手たちはウォーミングアップを始めていた。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ12】「いたら頼んでねーよ！また振られたんだよ！気使えよ！」「あはは。ごめんごめん。まあ考えとく。」「え、まじ？やった。」降旗との会話は楽しくて、でも頭では、黒子くんは試合出るのかとか、見に行ったら怒られるかなとか、そんなことばかり、考えていた。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ11】そこに妙な繋がりを感じてしまうなんて本当、どうかしてる。「あ、そうだ。今度ウチで練習試合あるから見にこいよ。もちろん差し入れ付きで。」「それただの差し入れ目当てじゃんか。」「だってさー。女の子からの差し入れって箔つくじゃん。」「彼女に言え。」 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ10】「そういえば、降旗って何の部活やってんの？」「え？バスケだけど。」ふーん。…ん？バスケ？「バ、バスケって、バスケ部？」「そうだけど。」「あ、そうなんだ…。」そっか…。別に黒子くんと降旗が同じ部活だからって、私には関係のないことなのに。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ9】「今日俺ら日直じゃん？だから放課後先生の手伝いしろってさ。」「えー…やだ。降旗一人で行きなよ。」「なんでだよ！俺だって部活あんの！お前も手伝え！」降旗とは、同じクラスということもあってか入学してすぐに仲良くなった。なんか喋りやすいんだよね。彼。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ8】「おい。」「…」「おーい！」「…え！？あ、なんだ、降旗か…」「なんだって…何ぼーっとしてんの？」黒子くんに会ってから、昔のこと思い出してぼんやりすることが増えた。気がする。「なんでもない。で、どうしたの？」「先生の話も聞いてなかったのかよ…」 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ7】「黒子くん！…バスケ、続けてる？」彼は足を止めこちらを振り向く。「…はい。」それは優しい、でも少し照れ臭そうな笑顔で、そうだこんな風に笑うんだった、と思い出した。「そっか、よかった。」じゃあね、と手を振る。出会ったのは、好きだった頃のままの彼。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ6】黒子くんを見ていると、中学時代のことが色々と思い出されて…なんか恥ずかしくなってきた。「じゃあ、僕は行きますね。」「あ…うん。じゃあね。」「はい、また。」また…か。そう言って彼は教室方面に歩いていく。その背中に、思い出したことを聞いてみた。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ5】そんなにあっさりされちゃうと、色々と考えてしまうじゃないか。あの頃、付き合ってた頃、本当に私のこと好きだったのか、…とか。今更そんなこと気にしたって仕方ないんだけどね。久しぶりに見る黒子くんは、以前と全然変わらない。髪はちょっとだけのびたかな。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ4】そういうわけで、黒子くんと会うのは振られて以来初めてになる。「…お元気でしたか？」「え、うん。」「そうですか、あ、僕も元気です。」「はあ。」…普通に答えちゃったけど、振った元彼女に対する態度ってこんなものなの？あっさりしすぎでは？ #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ3】黒子くんとは中学3年の夏まで、付き合っていた。というのも実際はもっと曖昧で、中学3年の夏に一方的に振られ、そのまま彼は姿を消してしまった。あの頃は、ちゃんと理由を聞き出そうと躍起になって探したなあ。結局、見つからなかったんだけど。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ2】「な、なん、」「中学以来ですかね？」確かに、最後に会ったのは中学の時かも…て、「え、同じ高校だったの！？」「そうみたいですね。」し、知らなかった。確かに彼は影が薄くて、簡単には見つからないけど。でも今まで見つけられなかったなんて…なんか悔しい。 #黒バスプラス #桃缶

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【元カレ1】「…！！」「どうも、お久しぶりです。」それは、ある日の廊下。何か特別なことがあったわけじゃない、いつも通りの昼休み。私は紙パックのジュースを片手に特に目的もなくだらだら歩いていて、ただそれだけで、それなのに出会ってしまった。所謂、私の元カレに。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[53]そうだといい。そうなりたい。静かに目を閉じて、彼の鼓動を感じた。黄瀬くん、「ありがとう。」ゆっくりとお互いに体を離すと、黄瀬くんは照れ臭そうに笑った。向けられた笑顔が嬉しくて、眩し過ぎて、私も泣きながら、笑った。 #黒バスプラス #桃缶 終わり

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黄瀬[52]恐る恐る、遠慮がちに、降ろしていた腕を彼の背中に回す。黄瀬くんの腕にもさらに力が籠る。その締め付けは少し苦しくて、だけど心地いい。彼の世界は、変わったんだろうか。彼の全てを形作る世界。私はそこで、彼の隣で生きることを許されたんだろうか。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[51]「……俺、アンタのこと、好きみたい。」ひゅっ、と喉から乾いた音がした。それと同時に、耐えていた涙が雫となって頬を伝う。黄瀬くんが深く息を吸って、「好きだ…」ため息をつくように言葉を零した。彼の体温が近くて、温かくて、私は涙を止められなかった。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[50]「き、黄瀬くんっ」「…」黙ったまま腕の力が強まる。「私、黄瀬くんが好きだよ。」なぜか涙が出そうになる。「…じゃあ、あんな風に笑うのは、俺の前だけにして。」あんな風…？「俺だけに、笑って。」黄瀬くんがあまりにも切ない声を出すから、黙って頷いた。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[49]「俺のこと、好きなんじゃなかったんスか…。」黄瀬くんが私の髪に顔を埋める。彼の体が密着して、呼吸さえも近くに感じられる。どきどきしすぎて爆発しそう。全身が緊張で固まっていて、動けない。不器用に深呼吸をしたら、黄瀬くんの匂いでいっぱいになった。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[48]「ぶっ」黄瀬くんが突然足を止めるから、背中に激突した。ぶって何それ。可愛くない。謝ろうとして顔を上げると、彼はくるりと振り向いて私に覆いかぶさった。「…っ」驚きで何も言えなくなる。彼の腕が背中にぎゅっと回される。な、な、なにこれ、なにこれっ！？ #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[47]「…こいつは、俺のなんで。」「あ、おい！？」急に腕を引っ張られ、外に連れ出された。黄瀬くんの足が速くて、足が縺れて転びそう。 さっきの言葉、どういう意味なんだろう。聞きたいけど聞くのが怖くて、黙って彼の後を追う。でもあんなの、期待しちゃう…。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[46]「ナンパじゃねーよ。」「どーだか。楽しそうに話してたくせに。そいつも乗り気だったんじゃないんスか？」突き刺さる視線が痛くて、思わず俯いた。「おい、黄瀬っ」「冗談は置いといて、…先輩、もしほんとにナンパなら、こいつはダメっスよ。他の子あたって。」 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[45]その笑みにつられて、私もゆるゆると頬が緩む。「うん、それならいいんだ。呼び止めて悪かった…あ。」急に言葉を止めたので、気になって先輩の目線を追うと、「せーんぱい、練習終わりに何女の子ナンパしてるんスか。」いやに笑顔の黄瀬くんがこちらを見ていた。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[44]「…へ？」「だから、その、黄瀬に…」その先は言いにくいのか、もごもごしている。「あ、えっと、大丈夫、です。」黄瀬くんと話す機会はほとんどないから、怒られたのもあれっきりだ。先輩はキョトンとして、「そうか。」安心したようにゆっくり笑った。 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[43]そうだ、この間泣いた挙句に逃げ出したんだった。「あ、あの、この間はすみませんでしたっ」冷や汗が流れて、ぎゅっと目を瞑る。「あ？…あー、そのことは別に気にしなくていい。それよりな、お前最近いつも練習見にきてるけど、その…大丈夫なのか…？」 #黒バスプラス #桃缶

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黄瀬[42]今日の練習も終わりそうだし、そろそろ帰ろう。階段を降りて出口に向かおうとした所で「あ、おいお前！」呼び止められた。周りをキョロキョロ見渡してもその場には私しかいなかったので、恐る恐る振り返ってみる。「あ…笠松先輩…。」険しい表情で私を見ていた。 #黒バスプラス #桃缶