無断転載は被害が少ないので正当化されるか？の検証

紅蓮の猫 @lotusredcat

無断転載が正当化されるというロジックはこちらです。

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①無断転載で起こる被害が小さい場合 ②それによって作者が被るデメリットも小さい ③故に、無断転載によって、著作権を侵害したとしても、それによっておこる被害が小さい以上、正当化される。 ④故に、起こる被害が目に見えて酷い場合、当然罰せられる

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ここ最近よく目にしたロジックですね。今回はこれを検証します。

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［１］ ＜細分化＞ ①起こる被害が極小である場合、誰にも迷惑をかけていないことになる。（害が無い場合） ②誰にも迷惑をかけていないにも関わらず罰せられるのは公益に反する ③公益に反するが故に、被害が極小である場合、正当化される

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④商業ではない作品を無断転載しても、被害は極小である ⑤故に、正当化され得る

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［２］ 【再定義】 商業以外の作品はそれによって発生する被害が極小であるが故、否定されない。

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［３］ 【矛盾点の検索】 ①起こる被害が極小である場合、誰にも迷惑をかけていないことになる。（害が無い場合） ②誰にも迷惑をかけていないにも関わらず罰せられるのは公益に反する ③公益に反するが故に、被害が極小である場合、正当化される

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ここまでは矛盾はありません。信号無視が多くの場合見逃されるのと同一です。また、厳重注意で済む例などもこれ。逮捕は公益に属するかどうかで決められる場合があります。

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④商業ではない作品を無断転載しても、被害は極小である

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これは損益を全て貨幣価値に換算できるという前提に立っています。その場合、経済市場の情報の完全性が担保されていないといけないことになり（つまり、全ての商品の価値や質を、全ての人が共有しているとする前提）その点でまず矛盾があります。

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また、著作権の法理念は （http://t.co/m6jZMvfz）より引用 「著作権法第1条に「文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もって文化の発展に寄与することを目的とする」とあるように、著作権法の第一の目的は「文化の発展」です。

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音楽、文芸、学術、美術などの文化的な著作物を創作した者や著作物を伝えるのに重要な役割を果たす者を保護するのは、そうした人々が文化の発展に貢献する重要な役割を果たすと考えられているからです。」 ですので、この観点からも、被害の判断は困難です。

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⑤故に、正当化され得る ④にて、ロジックが崩壊しているため、⑤の結論は偽となります。

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このロジックが成り立つポイントは、①全ての人が全ての財の情報を完全に共有していること　②財の価値がすべてある一律の基準に置き換えられること　でしか成り立たないということです。

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Q.E.D

紅蓮の猫 @lotusredcat

無断転載による被害は少ないって言うには、①作者の権利がどのように運用されてるかを確認せずに②専門家でも司法機関でもない一般人が③それを転載しても被害の多寡を判断できる 必要がありますよね

紅蓮の猫 @lotusredcat

てことは、①著作物(画像)を見ただけで②被害の多寡を判断できる 必要があるってことになっちゃいますよね？ 可能ですか？

紅蓮の猫 @lotusredcat

これが正しければ、個別的に事例をチェックして、賠償にあたるかとかは判断可能だとしても、無断転載した時点で正当化不可能だなと思われます。

紅蓮の猫 @lotusredcat

つまり改めて、犯罪者と断定はされないが、違法性はあり、作者の権利侵害にあたるって説が補強されるのでは