ゴフマンが警鐘を鳴らした「原子力社会の成熟」
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(70)セシウム137ただ一種類のみを考えても閉じ込め率99.99%では不十分であることを示した。もし閉じ込め率が99.99%しかなければ、毎年数万人もの過剰ガン死が、将来の原子力社会で発生する。
2012-12-10 12:42:46そして閉じ込めが破綻したチェルノブイリ事故
(71)調査したすべての報告書に基づいて、チェルノブイリ事故による集団被曝線量(線量預託)は1億2740万人・ラドになると私は予想した。後になって被曝線量を低い方に修正しようとする動きがあるが、これらはいずれも信用することはできない。
2012-12-10 12:42:56(72)この本では年齢構成と男女について平均した危険度として268人・ラド当り1件のガン死が出ると算定している。白血病については6500人・ラド当り1件の白血病死と評価している。
2012-12-10 12:43:06(73)これはチェルノブイリの影響で47万5368件のガン死が、これから数十年間に発生することを意味する。さらに19600件の白血病死が発生することになる。この私の算定値が世界中の原子力産業に衝撃を与えたのは当然である。
2012-12-10 12:43:16(74)私以外にも多くの専門家が集団被曝線量の値を評価したが、驚くべきことに彼らの値も私の値とたいして違ったものにはならなかった。だから被曝線量の値に関しては原子力産業側は何らの慰めも見出せない。
2012-12-10 12:43:26(75)ガン死数を算定する上で残っているもう一つのポイントは被曝線量からガン死数を算出するための危険度係数である。しかしこの本の読者であれば、いろいろな委員会が出している危険度係数が途方もなく間違ったものであることをすでに知っている。
2012-12-10 12:43:37(76)だからチェルノブイリ事故によるガン死者数について、私が算定した値より1/10から1/40もの小さな数字が巷にあふれていても一向に不思議でも驚きでもない。これらはすべて被曝線量からガン死数を算出する際に誤った危険度係数を用いているからなのである。
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