20130130 #NHK クローズアップ現代「原発事故 進まない“不動産賠償”」
#NHK クロ現「原発事故 進まない“不動産賠償”」福島第一原発事故後、避難区域の住宅は荒れ果てていく一方。その住宅への損害賠償が大きく遅れている。今月、福島復興本社を作った東京電力だが、個人情報の多さもあり、不動産賠償は手続きすら始められていない。
2013-01-30 19:31:27#NHK クロ現。飯舘村から福島市に避難している大谷さん。自宅の放射線量は20mSvを超えている。ローンの残高は3000万円。2DKの借り上げ住宅に避難。10数年間は自宅に帰れないと考えている。今年4月には新たに子供が生まれる予定。別の避難先を見つけたいが。
2013-01-30 19:35:29#NHK クロ現。東電に問い合わせても、賠償の見通しがはっきりしない。不動産賠償基準が発表されて半年。賠償担当の部署。スタッフ1万人以上。1日に3万件の書類を見るが、個人情報の入手が遅れていて賠償を始められない。賠償額の根拠に、固定資産税のデータを使うという。
2013-01-30 19:37:43#NHK クロ現。総務省は、資産に関する情報はより慎重に扱うべきとして、自治体から東電への情報提供はなしに。そこで、住民から情報を送ってもらうことに。これが決まるまで、何も始められないまま4ヶ月が過ぎた。
2013-01-30 19:38:43#NHK クロ現。実際に住んでいた人と、登記上の名義が異なるケースがおよそ2万件。親が死んだ後も名義をそのままにしていることが多いという。相続について整理がつかない限り、賠償を始めることはできないと東電。
2013-01-30 19:39:49#NHK クロ現。賠償を受けられる時期に差が出ると、地域がバラバラになると心配する自治体も。東電、国、自治体、それぞれの事情がからみ、不動産賠償が遅れている。
2013-01-30 19:40:42#NHK クロ現。住宅の持ち主の名義が実態と異なるケースは、全体の3分の2。法律的には問題ないが、賠償を進めようとすると困難な壁になる。祖父の名義のままで賠償を受けようとすると、親族数十人の同意を受けなければならないことも。司法書士がサポートできないか検討している段階。
2013-01-30 19:42:38#NHK クロ現。福島県浪江町。2万人の住民が避難。郡山市に家族と避難した板倉さん。不動産賠償基準は地域の実情を反映していないという。町の中部に住んでいたが、隣町は帰還困難区域、板倉さん宅は居住制限区域。賠償額は帰宅困難区域に比べて減額となる。
2013-01-30 19:46:06#NHK クロ現。板倉さんの家の近くには、線量の高い森がある。それぞれの家の事情に合わせて反映させるべき、と板倉さん。原子力損害賠償紛争解決センター。被害者と東電の間に立って、賠償問題を解決する。センターが示した和解案を、東電も尊重するという。
2013-01-30 19:47:16#NHK クロ現。検討グループのリーダー、小笠原さん。「不動産の土地だけでなく、周囲のことや、使用される方の目的、それらを考慮しないと」40代の夫婦が申し立て。自宅周囲の線量だけでは賠償額が減額となる可能性があるが、戻れないのだから減額はおかしいと主張。
2013-01-30 19:48:47#NHK クロ現。センターが示した和解案。駅や病院など施設周辺の線量が高いことを見て、自宅周辺だけでは生活できない、自宅は社会的な効用を失った=全損と判断した。東電もこれを受け入れ、約2200万円の賠償金が支払われた。このように和解したのはまだ数件のみ。
2013-01-30 19:50:08#NHK クロ現。賠償をスムーズに行うため、福島復興本社を立ち上げた東電。不動産賠償でセンターの考えを尊重し、地域の事情にあった柔軟な考え方ができるのか。
2013-01-30 19:51:13#NHK クロ現。ゲスト、大阪市立大学大学院准教授・除本理史氏「紛争解決センターは、個別事情を考慮して問題を解決するもの。東電が自発的に、賠償基準のなかにそれを取り入れていくことが求められる」
2013-01-30 19:53:01#NHK クロ現。除本氏「次に進むために早く賠償してほしい、と。ただ、生活再建は将来のために立て直していくということ、損害賠償は過去に起きた損害をどう償うか、違う役割のものが一体になってしまっている」
2013-01-30 19:54:22#NHK クロ現。除本氏「これまでの公害事件でも、被害者が納得しないやり方で進めても、紛争が長期化する。金銭的な価値だけでははかれない思いが、故郷にはある。国民が被害地域をどう見ていくか、という視線に関わること」
2013-01-30 19:55:59