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日販総量規制の噂の何が問題なのか?~佐々木俊尚氏が解説~

日販に総量規制をするという噂があるようです。実際に実施されると出版社にどのような影響があるのか佐々木俊尚氏が解説! 出版のことに詳しくない人でもスッとわかります。 最近の日販は返品を極度に嫌がっていて、配本数を減らされる出版社が多いと出版営業の方に聞きました。 うちの会社でもトーハンに比べて日販は厳しいです・・・・。
トーハン 佐々木俊尚 日販 出版
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magonote @magonote
RT @kohyu1952: @sasakitoshinao佐々木さんどうも。日販が総量規制する話、知ってますか?資金繰りの為に出版社が新刊を出せなくなりそうです。どこまで進むかどうか分からないけど。いずれにしても今年の出版界は政治と同じように動乱の年になりそうです。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
取次が総量規制をはじめると何がたいへんなのか、出版業海外の人にもわかるように説明します。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
書籍は委託制で販売されています。つまり出版社は本を取次に委託し、取次は書店に委託する。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
たとえば卸値500円の本を1万部刷って、出版社が取次に卸します。この際重要なのは、売れた分だけ取次からお金をもらうのではなく、取次に委託した分すべての金額をいったん取次から受け取れること。つまりこのケースでは500万円収入。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
でも仮に1万部のうち書店で5000部しか売れず、残り5000部は返本されたとします。そうすると出版社はこの5000部分の代金250万円を、取次に返さないといけない。これはたいへん!
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
そこで出版社はあわてて別の本を1万部刷って、これをまた取次に卸値500円で委託します。そうするといったん500万円の収入になるので、返本分250万円を差し引いても、250万円が相殺されて入ってくる。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
これこそが永江朗さんが言っている「本の金融化」といわれる恐ろしい状態。出版社は返本分の返金を相殺するためだけに本を刷りまくるという悪のスパイラルへと陥っていくのです。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
ここで取次側が総量規制をするとどうなるか。出版社の側は返本分をカバーするだけの新刊本を取次に卸せなくなり、これによって取次に返金しなければならなくなる事態が、ついに到来してしまう。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
自転車操業だった出版社の中には、返金できなくて資金ショートするところも出てくる、ということです。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
取次はこれまでは書籍流通プラットフォームとしてお金が集まっていたので、なんとかこのバブルを維持できていましたが、出版業界全体が縮小する中でそろそろお金を回せなくなってきている。
佐々木俊尚 @sasakitoshinao
もう「本の金融化」を維持させるだけの体力がなくなりつつあるということです。これがバブル崩壊。バン!で出版社が次々に倒れていく最初の兆候。以上、説明終わりです。

コメント

あたしンちのおとうさん @atasinti 2010年1月31日
とってもよくわかりました。解説してくれた @sasakitoshinaoさん、まとめてくれた @kamihiiii さん、ありがとうございます。
富田 満 @tomita3 2010年1月31日
出版業界がそんな仕組みだったとは。。よくわかりました。 @kamihiiii さん、まとめありがとう。
d_d(おんせん) @d_chro_2nd 2010年1月31日
業界外の方が誤解のないように書きますが、全ての出版社がこの返品スパイラルいう状況という訳ではありません。こういうこともあるという話だと思います。
わんわん!@96=4日目リ11b @wanwanko 2010年1月31日
ややこしくしてるのは、大手は取次の株を持っている関係で、支払が最短で1ヶ月、普通は3ヶ月ぐらいで金が入ったりするわけだけど、中小は半年締めの翌々末払いになることかな?
内山正之 @masa2002 2010年1月31日
版元を経営しています。取次から商品を搬入しただけでは入金はありません。委託で商品を入れてから半年後、返品をさっぴて支払いがあります。ただ、古参の版元は、例外的にうち払金という形で委託後すぐ入金がある場合はありますが、多くて半分というのがほとんどです。
内山正之 @masa2002 2010年1月31日
加えて言うと、今まで、取次は配本希望部数をほぼ満数で仕入れてくれていました。すると、これは売掛ですから、銀行などの融資の際には役にたちます。総量規制になるとこの売掛を立てることができなくなるのです。 ちなみに、日頃お付き合いしている出版社でうち払いのあるとこは、ほとんどないです。おそらく創業40年以上の会社だけでしょう。
TOSH @takashimt 2010年1月31日
内払いが自転車操業を招いているように書かれていますが、実際には内払いのない新興の出版社でも自転車操業の社はある。内払いの有無ではなく、売上の見通しの立たない新刊の乱発がこの事態を招いているのですが……。
TOSH @takashimt 2010年1月31日
仮定の数字です。返品率が30%だとすると、1の売上のために1.5の納品と0.5の返品が発生する。つまり、1売るために全体で2動かすわけです。これが50%の返品だと2納品して1返品。1売るために3動かすことになる。
TOSH @takashimt 2010年1月31日
出版社の人間であれば50%の返品が常態化すれば経営が苦しくなるのはわかるはずです。
TOSH @takashimt 2010年1月31日
取次にとっても、50%の返品が常態化したとしたら、そのために返品の物流システムを確立しなければならない。が、出版社が本気で高い返品率を回避する方向に動けば返品物流への投資は無駄になる。
TOSH @takashimt 2010年1月31日
取次に返品のリスクは無い、という方は「出版社は返品になっても改装してまた出すのだからリスクは無い」と言われたときのことを考えてみて欲しい。「そうだけど?」と思う出版社の方がいたとしたら返品のコストと手間をもう一度考えてみて欲しい。改装手数料とか倉敷料という言葉を知らなければ調べてみて欲しい。
TOSH @takashimt 2010年1月31日
新刊委託と見計らい配本は書店に無理矢理押し込むような営業力が無い零細出版社であっても全国の書店に見本的な要素も含めて本を陳列できるという手段でした。が、店頭を訪れるお客さんのニーズと合わない本を無理矢理並べるための手段ではない。
TOSH @takashimt 2010年1月31日
新刊配本については、抑制以前の問題として「出版社による希望配本って何だ?」という点だけは、出版社の人間には、考えてもらいたい。希望配本数の根拠は何ですか? 「今までこれぐらいだったから」ではない答はありますか?
TOSH @takashimt 2010年1月31日
出版社にとっての返品増は売上の問題だけでなく流通や在庫面での無駄なコスト増に直結してるのだがわからん人にはまったくわからんのが恐ろしい。新刊配本の抑制は、もしかしたら無駄なコストを減らすチャンスかもしれないのだが、新刊配本は多ければ多いほどいいと思い込んでいる人がいて困る。
内山正之 @masa2002 2010年2月1日
同感です。 ただ、取次さんの仕入れ数の根拠も分かりにくいように思います。 雑誌やムックのように、印刷前に部数交渉ができればいいのですが。
hatabon @hideaki_28go 2010年2月3日
もし、この総量規制が実施された場合、その後の出版社のとる行動とはどういうものでしょうか?経営危機をまぬかれるために考える方策あれば教えてください。
tx @urashinjuku 2010年2月10日
そもそも日販のためだけに金策に走るような出版社は出版社として成立していない。総量規制の影響が大きいのはたしかだけどさ。
p&q @occhoko 2010年3月20日
しらんかった… RT @sasakitoshinao: これこそが永江朗さんが言っている「本の金融化」といわれる恐ろしい状態。出版社は返本分の返金を相殺するためだけに本を刷りまくるという悪のスパイラルへと陥っていくのです。
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