ただ、その点で以前偶然見つけて驚嘆したのが月溪の三十六歌仙偃息図巻の中務で、彼女の覗き姿と覗かれた遠景は絵巻のなかでゆるやかに繋がっていながら、同時に遠景=円形すなわち中務自身の視界としても表現されている、という仕掛けになっている。しかも添えられた句がまた良い。
2013-02-22 00:18:52なぜこの絵に描かれた、空中に浮かぶ文字がどの角度からも読まれ得るかと云えば、1.観者から見てこの文字は正しく読める。つまりこの文字面は画面に平行している 2.王もまた正しく文字を読んでいるように見える。つまりこの文字面は王に対しても平行している
2013-02-22 00:24:07添えられた二句は季吟「地主からは木の間の花のみやこかな」と嵐雪「ふとんきてねたるすかたや東山」で、「東山→みやこ」と「みやこ→東山」の視線がこの二句で交差している。
2013-02-22 00:25:063.さらに言えば、どの画中の人物からも、この文字は正しく読まれ得る(各人に対してこの文字面は平行している)。かつ、この文字面は絵画空間中に確かに点としての位置を占めている・
2013-02-22 00:25:28@kasuho @nt1chk こんなものが >雲学:雲の科学的写真の6局面 文・構成:ヘルムート・ヴェルター 六つの科学者の事例を通じてみた雲の表象史。 http://t.co/Jab0hU04Qz
2013-02-22 00:25:54そこに行き着く前にルドンのグラン・ブーケに気をとられてしまいます!RT @rob_art: こんなものが >雲学:雲の科学的写真の6局面 文・構成:ヘルムート・ヴェルター 六つの科学者の事例を通じてみた雲の表象史。 http://t.co/Y0uGGAa0aR
2013-02-22 00:30:21あと雲でいうと、「雲気」ってことばもありますよね。歌舞伎で使う舞台セットで。ググったら雲気八幡神社とかもあるみたい。
2013-02-22 00:30:45ただ今挙げたレンブラントの例は、望遠鏡のフキダシとは異なるが、雲座には似た定在感がある・ 雲座が実在しないものの表象であれば、雲が確かにそのようなかたちで存在するように描かれている、と云うのもやはり不確からしいからだ・
2013-02-22 00:31:22うお、凄い。これ、フキダシというか、もはやマンガのコマ同士の布置ですね.RT @kasuho: 図版うp http://t.co/qXW1hXTA2r
2013-02-22 00:36:27宇野 瑞木 | Members | University of Tokyo Center for Philosophy http://t.co/u6l8JkF1F4 「後漢墓の祠堂における孝の表象――扶桑樹と雲・風のモティーフをめぐって」『表象文化論研究』8号 2009年3月
2013-02-22 00:38:32@nt1chk 凄いですよね。月溪が応挙のもとへ身をよせた1788以降に描かれたものですが詳しい制作年は分かりません。この前後に類似の表現は他の絵師にも見当たらず、突出した表現だと思います。
2013-02-22 00:45:23@kasuho 雪舟『秋冬山水図(冬景)』の上部分、縦線でズバッと分けられた左右の空間のどっちつかなさに似ているなと。いや、言い過ぎかもしれませんが・
2013-02-22 00:49:50@kasuho アップして頂いた画像だと、この二つの空間が画面上でどう配置され収まっているのか分からないので、全景で見てみたいですね。画像からは、二つの空間は完全に断ち切られず、線を隔てて越境性があるような感じもします・
2013-02-22 00:51:49@nt1chk もう少し前段まで含めた画像ならあります。低画質のせいなのですが、実際には画巻で二つの空間は連続しています。紙を継いであるわけでもなかったはず。 http://t.co/va6IANDw70
2013-02-22 00:55:40空也上人像の念仏が仏になるあのイメージは、不確かさを無理やり形に留めようとした結果とは言えないんだろうか。あれはエピソード先行か。
2013-02-22 00:59:07@nt1chk そこでおしまいです。三十六歌仙が酒飲みつつ色んな遊びをしてて、最後に中務がぼっちで「乾坤の外」を覗いてる、という感じです。
2013-02-22 00:59:31