公共の福祉と人権の制約について

ぱんでくてん🇺🇦@侵略戦争反対 @pandecten

在特会の例のデモであったプラカードを規制するとした場合、明白かつ現在の基準で判断する事になるでしょう。今後の立法で新たな規制法をつくる場合も同様です。

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さすがに、判例の一元的外在制約説を基に立法をするわけにはいきませんから。明白かつ現在の基準か、他の基準で立法をする必要があります。

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単なる差別的表現、ヘイトスピーチの場合は、現在はこれを規制する法律はありません。

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今後、新しく立法する場合は、定義づけ衡量などを用い厳格な審査のもとで慎重におこなう事になると思います。

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内容規制に関する話は以上です。次は、内容中立規制です。

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内容中立規制。それは表現の時、場所、方法といった表現の内容に関わらない事項について規制する方法です。

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この内容中立規制は内容規制よりも緩やかな基準が適用されます。

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中間審査基準ともいわれます。

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「より制限的でない他の選びうる手段」(less restrictive alternatives)の基準、いわゆるLRAの基準と呼ばれるものが適用されます。

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学説の通説は、内容中立規制の場合には、このLRAの基準を適用すべきとしています。

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しかし、判例はLRAの基準よりも緩い基準である、「合理的関連性」の基準を適用しています。

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LRAの基準では、立法目的を達成する為の規制は、より規制の度合いが低い方法を具体・実質的に審査して、他により規制の度合いの低い方法がある場合には、問題となる規制方法を違憲とします。

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一方、合理的関連性の基準では、規制の目的と手段に抽象的、観念的な関連性があれば合憲とされます。

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本来、合理的関連性の基準は、アメリカの憲法判例において、象徴的表現や行動を伴う表現の規制を行う場合に使用される基準であるとされていました。

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ちなみに行動を伴う表現とは、「言論の要素と非言論の要素が同じ行動の中で結合している表現行為」の事をいいます。

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日の丸を焼いたり、キジを虐殺するのは、これにあたると思います。

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アメリカの憲法判例では、時・所・方法の規制にはLRAの基準。先程紹介したような場合には合理的関連性の基準を用いていました。

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内容中立規制には、厳格度が異なる二つの基準があったのですが、日本の憲法判例ではそのうちの緩い基準である、合理的関連性の基準が主に適用される状態になっているとされます。

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当然、学説の側からは判例に対する批判が強いです。

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合理的関連性の基準を用いた判例で有名なものに、猿払事件があります。

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公務員の政治活動を禁止する国家公務員法の規定が、表現の自由との兼合いで問題になったケースです。

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判例は、勤務時間外の政治活動に対する国家公務員法上の規制も合理的関連性の基準により合憲と判断しました。

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当然、LRAの基準を適用すべきという立場からは批判がなされています。

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学説と判例では、内容中立規制で用いる基準の厳しさに違いがあるという事が重要なポイントです。