生物化学2課題の解答例
【散在反復配列】は、ゲノム中によく似た配列が散らばって何度も現れる。トランスポザーゼの働きで切り出されて移動する【DNAトランスポゾン】と、転写後に逆転写によりDNAとなりゲノムに組み込まれる【レトロトランスポゾン】に大別される。
2013-05-15 21:13:43DNAトランスポゾンは【トランスポザーゼ】と両末端の【逆方向反復配列】よりなる。 大腸菌ゲノムの挿入配列(IS)【抗生物質耐性因子】のTnなど原核生物で重要である。
2013-05-15 21:14:45レトロウイルスは【LTR】, 【gag】, 【pol】 envをもち、感染性のある【ウイルス粒子】を構成できる。ERV(Endogenous retrovirus)はLTR, gag, pol, envのうちどれかに欠損がある。
2013-05-15 21:18:23LINE(長鎖散在性反復配列)はgag, polをもつがLTRをもたない。SINE(短鎖散在性反復配列)は遺伝子を含まず100-400bp程度でヒトの【Alu反復配列】が有名。
2013-05-15 21:18:36クロマチンはDNA、RNA、【タンパク質】よりなる複合体で、主にゲノムDNA(二本鎖)とタンパク質の【ヒストン】よりなる。長大なゲノムDNAを核内に整然と収めるために何段階にも凝縮される。
2013-05-15 21:21:57【ヌクレオソーム】はクロマチンの単位となる基本構造を指し、ヒストン8量体のヌクレオソームコアに約150bpのゲノムDNAが2周して 【ヒストンH1】が留め金となり、約50bpのリンカーDNAが数珠のようにつなぐ。
2013-05-15 21:30:07ヒストンタンパク質はH1, H2A, H2B, H3, H4の5種類で、生物による種差が極めて少なく、比較的低分子量で【塩基性タンパク質】の比率が高い。さらに、6つのヌクレオソームを束にして【ソレノイド構造】をとり、さらにループ構造を形成しそれらが連なってひも状の構造となる。
2013-05-15 21:30:34【ヘテロクロマチン】とは、間期染色体の10%程度を占める【高度に凝集】した領域をいう。セントロメア、テロメア周辺に多く遺伝子はほとんど含まれないか、含まれていても発現しない。【ユークロマチン】は凝集度が低く、遺伝子が発現している領域である。
2013-05-15 21:31:28DNAポリメラーゼは【DNA】を鋳型にヌクレオチドを【ホスホジエステル】結合でつなげる鋳型依存性DNA合成反応を触媒する。この活性を【5'-3'ポリメラーゼ】活性といい【デオキシリボヌクレオシド三リン酸】を基質とする。
2013-05-27 22:49:563’-5’エキソヌクレアーゼ活性は、【3’末端】のヌクレオチドを1つ加水分解で外す活性で、ほとんどのDNAポリメラーゼは【プルーフリーディング(校正)】のためにこの活性をもつ。
2013-05-27 22:51:065’-3’エキソヌクレアーゼ活性は【5’末端】からヌクレオチドを1つずつ加水分解で外す活性で、DNAに生じたニックを【3’方向】に移動させる。
2013-05-27 22:51:35複製が始まるゲノム上の決まった場所を【複製起点】といい、ひとつの【9】から複製されるDNAの単位を【レプリコン】という。
2013-05-27 22:52:10大腸菌の複製開始は、【9】に【DnaA】とよばれる開始タンパク質が結合する。二重らせんが開き、【ヘリカーゼ活性】をもつDnaBがATPを消費しながらDNA鎖に沿って動き【複製フォーク】を移動させる。
2013-05-27 22:52:56DNAポリメラーゼは、3'末端にヌクレオチドを付加する前に、ひとつ前のヌクレオチドの塩基対を検証し、正しい場合は【5’-3’ポリメラーゼ】で次のヌクレオチドを付加する。誤っている場合は【3’-5’エキソヌクレアーゼ】でそのヌクレオチドを取り除くことで複製の校正を行う。
2013-05-27 22:53:56DNAヘリカーゼは【ATPの加水分解エネルギー】を消費して二本鎖DNAの相補的塩基対間の【水素結合】を外す活性をもつ。DNAプライマーゼは【RNAポリメラーゼ】の一種で短いRNA鎖をプライマーとしてDNAポリメラーゼに提供する。
2013-05-27 22:55:14ポリヌクレオチド鎖(DNA)の間に新たな【ホスホジエステル結合】を形成し2つのDNA鎖を結合させる酵素を【DNAリガーゼ】という。ATPの加水分解のエネルギーを利用する。
2013-05-27 22:55:54複製フォークの移動にともない二重らせんは巻き戻され【超らせん】を生じる。【トポイソメラーゼI】は二本鎖DNAの一方の鎖のみを切断し、超らせんを解消した後に再結合しDNAの【まつわり数】を変化させる。
2013-05-27 22:58:001A型は【鎖通過機構】により、 1B型は【制御回転機構】により超らせんを弛緩させる。【トポイソメラーゼⅡ】は【ATP】を消費しDNAの二本鎖を同時に切断し切れ目に他の二本鎖DNAを通してつなぎ直す。
2013-05-27 23:00:40新規複製された環状DNAゲノムはカテナン(連環)を形成し、原核生物の【Ⅱ型トポイソメラーゼ】の【DNAジャイレース】がカテナンを外す。【ナリジクス酸】やシプロフロキサシンなどの【キノロン系】の薬剤は【DNAジャイレース】を阻害することで抗生物質として用いられる。
2013-05-27 23:02:47ドキソルビシンは真核生物のトポイソメラーゼⅡを阻害し抗がん化学療法剤として使われる。【イリノテカン】などのカンプトテシン類は【トポイソメラーゼⅡ】のDNAの再結合活性を阻害し抗がん作用を示す。
2013-05-27 23:03:56直鎖状ゲノムの末端部分はプライマーゼが働かず複製できない。【テロメア】は1000回以上のTTAGGGの繰り返し構造となっている。【テロメラーゼ】が短縮したテロメアに【テロメア配列】を付加する。
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