ヤマトの語源について

にるば氏のヤマトの語源についての発想をまとめました。 枕詞と漢字の古音から考える所がおもしろいです。
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にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

ふと、「ヤマト」という名前について考えていました。

2013-05-13 08:25:08
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

大前提としての想定:日本語は北方系言語(ツングース系?)や南方系言語(漢語系?)の混合言語であり、(特に)弥生時代移行と共にピジン言語的に形成され、それを基盤に発達した結果の言語。語彙範囲とかが安定するまでの状態をプロト日本語とか仮称する(原日本語とか言うと縄文語?みたいになる)

2013-05-13 08:27:44
Mitchara @Mitchara

@nirvanaheim プロトというと異なる同系言語どうしの比較で再建された祖語という意味になります。

2013-05-13 08:32:48
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

祖語がプロト-であるのは知っていますが、日常トークの範囲での名付けですのでどこかに出す時なんかがあったら避けますが、そこは深く考えてません。 ≫@Mitchara: @nirvanaheim プロトというと異なる同系言語どうしの比較で再建された祖語という意味になります。

2013-05-13 08:34:14
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

もとい比較言語学がまともに日本語を扱えるようになってから以下激しく略

2013-05-13 08:34:54
Mitchara @Mitchara

@nirvanaheim なるほど。失礼しました…

2013-05-13 08:34:57
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

印欧祖語とPIEどちらが略語として使いやすいか考えた上で、字数自体は変わらないし打鍵時間も多分大差ないし分かりやすさは当然格段に違うので前者でいいかくらいのことは考えます。

2013-05-13 08:36:21
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

ていうか日本語で印欧祖語のことをプロト印欧語とか言わないですし。 #言い訳モード

2013-05-13 08:37:00
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

あ、でも専門家の中ではプロトなんとか語って日本語普通に使ってそうですねとふと思った。そこは失礼。

2013-05-13 08:37:43
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

ともあれ小前提としての想定:「飛ぶ鳥のアスカ」「春の日のカスガ」といった古地名の所謂「枕詞」は、プロト日本語時代に定着した地名が、語彙範囲の変遷によって日常語彙では意味が分からなくなった結果、確立期日本語の日常語彙によって解説しなおされた言葉。

2013-05-13 08:37:56
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

なお語彙範囲の変遷というのは、混合言語として各母体言語があると想定するわけですが、その各言語の語彙が、混合・発達の過程で忘れられたり捨てられたりして取捨される過程みたいなのをとりあえず想定。

2013-05-13 08:40:25
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

.。oO(比較言語学の話をしたら、混合言語とか言い出してる時点で、こう……)

2013-05-13 08:40:54
Mitchara @Mitchara

しかし活発な交易も植民地化や奴隷制もないところでそう簡単に言語がクレオール化起こすかっていうとよくわからん。アメリカなんてあんな多言語状況なのに数千年間あんな感じだし…

2013-05-13 09:21:43
Mitchara @Mitchara

まあ地域特徴くらいなら1000年もあれば十分広がるとは思うけど。

2013-05-13 09:22:30
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

まあ以上は単に「普段考えていること」で、先程の「考えていました」ということ自体の内容は単純なのですが、「そらみつ(虚見都/通/津)ヤマトノクニ」という定型表現で、ヤマトが空から見るという意味だったりしないかなーという発想から、ふと思い立って古音をちょっと調べてたという程度の話です

2013-05-13 08:46:28
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

まあ天孫と認知されたところの物部氏(ニギハヤヒのミコト)の名付けということになっているわけですから、これはいわゆる弥生人で長江系の民族にルーツがある集団が、漢語系の南方語の言葉でつけた固有名詞が残っていたりするんじゃないかなと、そんなことを思ったりするわけです。

2013-05-13 08:57:08
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

天孫が空から見たわけですから後世の編纂で天と充ててもいいのではと思われるところ(また紀では空をちゃんとソラの意で使っている箇所もある模様。虚空でオオゾラと読んだりもしてますね)、虚をソラに充てていることにはちゃんと意味があるのではと思いつつ、とりあえず素直に虚の古音を見てみる。

2013-05-13 09:05:45
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

郭錫良氏によると、虚の上古音はxĭaと再構する。このxはIPAのxで、無声軟口蓋摩擦音、カタカナに対応を求めれば要はハ行の音で、つまりヒア、ヒャのような音。このような喉付近を使う音は日本でのピジン化によって消失したと思われるので、無理なくヤマトのヤに対応できると思われる。

2013-05-13 09:11:46
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

で、ミツは見る。マトとほど近い音なのでこれは同源で同語なんじゃとか思われたりもしつつ、「見」自体は音読みケンから類推されるようにkian、ɣian辺りで再構され、対応はできなさそう。近い音には「目」があり、日本語ではメですが、郭氏は上古音をmĭə̌ukと再構している。

2013-05-13 09:23:18
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

これの語尾が脱落して「メ」になったという想定も可能そうですが、それはそうと、少なくともマに対応させることはできそうです。トに関する想定としては、まず「ミツ(見つ)」のツと同様に現地民の言葉に影響を受けたとかでついた接尾語という可能性と、もう一つが、最後のkがtに転訛した可能性。

2013-05-13 09:29:16
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

kがtに転訛したという可能性は、同じ無声の破裂音ですし類例もあると思いますから十分にありうることかと思います。

2013-05-13 09:34:52
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

親族にあると思われる言語を見てみると、南方の言葉としては上海語は(日本語同様と言っていいのか)韻尾が落ちているようで、広東語や閩南語はkを残しているらしく、tになったような例はパッと見ないですが、ベトナムの北部方言で目をmụtみたいに言うようです。転訛の一例かもしれません。

2013-05-13 09:37:59
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

弥生人(長江系水稲農耕民を想定)は、縄文人とでも言いますか、旧住民に対して比較優位的な形で共同体ごと混合したようですから、奴隷制についてはさておき植民地化的な現象は想定してもいいかなとは思います。まあ奴婢の存在や身分の上下があることは魏志倭人伝から察っせられますが。

2013-05-13 09:46:11
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

あと、考古学的資料から、鳥越憲三郎氏の高床式住居の論を容れるなら、支配階級としての弥生人(高床式住居)と被支配民としての縄文人(竪穴式住居)という差が見られるとか……

2013-05-13 09:48:58
にるば@冬コミ1日目・東ポ15ab @nirvanaheim

ベトナム語の「目」、三地方。 >http://t.co/5USurulk55   「漢越音」ではちゃんとと言いますか、mụcと読むらしい。

2013-05-13 09:53:18