黒猫亭(chronekotei )さんが解体するバリアフリーと例の話
たとえば、銀座でなくても幡ヶ谷だっていいじゃないか、そっちのほうが物件が安いから便利な店舗が借りられますよ、と謂う話なんだけど、「銀座で店を出す」と謂うことにはある種価値観的な部分が関係してくる。そこは無理せず譲りましょうよ、と謂う社会的交渉は出来ると思うんだよな。
2013-05-24 06:20:40@chronekotei もちろんアメリカの法律を日本にそのまま持ってくることも出来ないしその必要もないわけですが、理想を実現するための「現実的な障害」云々の以前に、そもそもああいう理念自体が拒否されるというのを目の当たりにして驚愕しました、私は。
2013-05-24 06:21:32@kuri_kurita ちょっと失礼な言い方になるかもしれませんが、あれは多分理念が拒否されたのではないんですよ。理念の主張のされ方が拒否されたのだと思います。
2013-05-24 06:22:41@kuri_kurita そこは非常に文化的な要件になってしまうんですが、政治的な正しさのあり方ってやっぱり文化依存的なんだろうと思います。
2013-05-24 06:23:27@chronekotei いや、乙武氏のこととは関係無く。 もしかしたら、最初のきっかけがあれだったから、それに引きずられた人が多かったのかもしれませんが。
2013-05-24 06:24:03@kuri_kurita 最初の頃に言ったことなんですが、賛同を得ると謂う方向の議論になっていかないのが問題なのかな、と思います。何と言うか、やっぱり人間って他人に裁かれるのはイヤなんですよ。
2013-05-24 06:28:15@kuri_kurita つまり、一口に「差別」と言っても、障害者差別の場合は権利の不均衡を公平方向に押し上げる問題ですから、これは倫理的な問題ではなく社会的公平性の問題なんですが、同じ「差別」と謂う言葉を用いることによって倫理的な断罪の性格を帯びるわけです。
2013-05-24 06:33:18@kuri_kurita 権利の不均衡を社会的コストを費やすことによって公平方向に押し上げていこう、と謂う話ですから、不均衡状態そのものは倫理的な善悪の問題ではないんですが、「差別」と謂う同じ言葉を用いることによって倫理的な糾弾と混同されてしまうんですよ。
2013-05-24 06:35:28@chronekotei あぁ、先ほど、日本だと差別の解消は「道徳」の問題として扱われるから、と言われて、なるほどと思いました。 むしろ(バリアフリーの問題は)「都市設計」とか、そっちの方で対処すべきなのに。
2013-05-24 06:36:21@kuri_kurita つまり、権利の不均衡は当然のこととして是正されたほうがいいに決まっていますが、それは社会的コストをどのように使うかの問題の一側面でもあるわけで、本来それに費やす社会的コストがなければ不均衡なのはしょうがないことなんですよ。
2013-05-24 06:37:55@kuri_kurita 日本では、まあ異論もあるでしょうが、それはしょうがないことだと思われているわけだし、しょうがないことだった部分もあるわけです。だから、「そのほうが公正な社会だから、それを目指しましょうよ」でいいんですが、どうしても差別を糾弾するほうに話が流れます。
2013-05-24 06:39:35@kuri_kurita まして、今回の件は最初の最初から「どっちが倫理的に悪いのか」と謂う話になってしまっていたわけですから、これにバリアフリーの話を載っけるとどうしても倫理的な糾弾の話としか解釈されない。だからオレはこの話にバリアフリーを絡めないほうがいいと言っていたんです。
2013-05-24 06:40:46かなり最初のほうに言ったことだけど、バリアフリー社会を目指すかどうかと謂う問題を議論するなら、それは理念の問題であると同時に実践の問題なんだから、大前提として社会からの受容を目的としたアジェンダがあるべきで、一番誤解されやすいタイミングで議論するのは現状を後退させると思っている。
2013-05-24 06:45:07@chronekotei 私はむしろ、倫理も差別もどうでもいいので、バリア解消の問題に絞ればいいのに、と思いました。(あの店に固有の事情などどうでもいい) ところが、バリアの解消を目指そうとすることそれ自体を非難する声をあちこちで見かけて憂鬱です。
2013-05-24 06:56:57飲食店の店舗立地条件、例えば「銀座に店を構える」ということの「ステータス」は、単なる矜持的なもの以外への関与もいろいろあったりするよね。来るであろう客層、彼らが支払いする金額あたりにも土地ごとの相場みたいなものがあって、そういうものが釣り合うかどうかとか(続
2013-05-24 06:39:14承前)あと喫茶店なんかでよく言われるのは「人通りの多い立地かどうか」で、飲食店でも店のスタイルによってはその点を重視する人もいるだろう(続
2013-05-24 06:42:29承前)ただ今はもう、都内で店を出す/出さないというのは、店主個人の裁量の問題ではないと漏れ聞きます。いくらその店が繁盛していても、バックについてる運営本体がコケれば店をたたまざるをえなくなる。
2013-05-24 06:46:17@y_tambe そこだけ反応するのもアレなんですが(笑)、大資本が附いていると割合話は簡単ですよね。そうなるとこれは純粋なコンプライアンス案件になりますから。
2013-05-24 06:54:36都内では個人が開業してる店であっても、開店・運営資金を個人で調達するのはほぼ不可能で、そういうのを企画するところが後ろ盾になってる。企画側から見ると、関わってる店同士が潰し合うのはまずいかも、とか自分たちの利益が増えるよう巨視的な経営戦略を採る。店主個人より上に決定権がある。
2013-05-24 06:55:00@chronekotei まあそうなると今度は、店の個性なんてどうでもよくて、マーケティングだとかトレンドとか、そういうのが全てを決定する世界が先にあるのですけどね。「文化を育成する」というのとは無関係な世界が。そういうのを犠牲にしてもいい、というのも一つの選択肢だけど。
2013-05-24 06:59:34@y_tambe ええ、そうなりますね。だから、大資本と小資本の話を分けたほうが現実的なのかな、と思いますね。先ほどのお話だと、個人でも大資本から資金提供を受けていると謂う話ですが、都心みたいな集積度の高いところでは今後小資本が活躍するのは難しくなるかもしれません。
2013-05-24 07:01:22@chronekotei 飲食業界については、今はもう実質的に無理だと聞いてます。小資本に見えても、実質的にはフランチャイズ的だったりとか。
2013-05-24 07:04:49@chronekotei 具体的な事例は個別に違うとは思いますが、基本的に、飲食店は開業時からの借金を返済しながら営業してる店ばかりで、銀行融資だけで厳しいときその面倒を見るところがいる。そこが「もう面倒みないよ」と言ったら潰れる。一等地だと抱える借金も膨大で面倒みる方も必死。
2013-05-24 07:14:41