後期クイーン問題(第一)について、質問してみる。
@Akitsugu_Domoto 「真相はひとつである」ということとと「如何にしてロジックによって唯一解である真相を導くか」ということはまったく別物。例えば真犯人とさせる人物が自白したところで、それが絶対に偽証でないと示すのは探偵にも作者にも読者にも、そして現実においても不可能。
2013-05-24 19:50:04解決編に突入してから新たな手掛かりが出てくるの、やめてくださいよぅ。具体的には、ほら、小学生探偵のあれとか、ほら。
2013-05-24 19:50:28@Akitsugu_Domoto 同様に「作者が全ての事象を把握すること」と「読者に全ての事象を把握させること」は同義ではないのです。 独善的な読者の荒唐無稽な憶測までは作者ですら把握できません。
2013-05-24 19:53:57@rouis_ymgs それは、物語を作者から独立した世界として認めた場合ですね。僕は、物語はあくまで作者の所有物であると考えているので、作者が小説の中で「それを正しい事実として扱っていること」にはそれ以上の真相はないと考えています。或いは、そこは作者以外には立ち入れないと。
2013-05-24 19:54:21@Akitsugu_Domoto 現実に則した言い方をするなら「現実世界の犯罪の真相の絶対性を保証するには、現実世界の外に世界を認めないといけない」となります。
2013-05-24 19:55:35@rouis_ymgs 作者が想定していなかった真実は、パラレルとして扱われるべきで、その物語におけるもう一つの真実として扱うのは読者の恣意である気がするのですが、どうなのでしょう。
2013-05-24 19:55:59@rouis_ymgs 後期クイーン問題を当てはめると、ということですが、故に現実の犯罪には「当てはめるべきではない」という考えです。当てはめて考えれば、たしかに仰る通りです。
2013-05-24 19:58:23マジックと後期クイーン問題は無関係ではないが、ミステリーとの関係とは違う。それは、マジックは種明かしをする必要がなく、ミステリーには(少なくとも納得できる、読者が到達可能な)解が用意されているベキである点に起因する。
2013-05-24 20:05:16@Akitsugu_Domoto まあマクガフィンの段階でミステリーといえるか、という構造論的な、カテゴリー的な問題が出てきますが。
2013-05-24 20:06:47故に僕は、むしろこの後期クイーン問題を種の詮索に対する返答に用いることがある。「なるほど、確かにそうかもしれませんね」や「そういう方法もありますね」など。すると、メソッドを明かすことなくメソッド自体を瑣末なものとして扱うことができるので、現象にフォーカスを当てやすい。気がしてる。
2013-05-24 20:07:58解が用意されてない(多解が存在できる)構造の物語もあるので、全部が全部、そういうわけではないけども。
2013-05-24 20:09:49@Akitsugu_Domoto 結局、後期クイーン問題が「誰にとって」一番問題なのかといえば「作者にとって」だと思う。後期クイーン問題自身に対しても唯一解を与えることは不可能なので、読者の恣意性を含めどう扱うか?というのが腕の見せどころ、我々にとっては読みどころになるね。
2013-05-24 20:19:49@rouis_ymgs ですねー。読みながら、あー、意識して書いてるんだなー、みたいなのがわかると好印象だったりしますし。
2013-05-24 20:22:43逆に言えば、ノックスの十戒も後期クイーン問題も意識しなければ、ミステリーって誰にでも書けるんじゃないの、というと極論かしらん。だって、好きな角度から好きな情報量を好きなペースで提示するだけだもの。
2013-05-24 20:25:10@Akitsugu_Domoto 現実の犯罪においても真相の絶対性は保証できないのだけど、何か現実的な回答を用意しないと司法制度が成り立たないので、現代日本社会における(現段階での暫定的な)回答が「三審制」ということになるね。
2013-05-24 20:25:31@rouis_ymgs そう思います。それでもなお、やはり間違いは起きるというのは、この「真実の絶対性の証明」がいかに難しいか、という裏付けになってるのかな、と。
2013-05-24 20:29:33現実の裁判制度における真実の絶対性の保証については、裁判制度にとって重要なのは、真実ではなく、それが真実たり得るか、そして大衆を納得させる(事件を解決する)に足る説得力があるかどうかなのかなー、とか思ったりなんどり。少なくともマクロの解決としては、それで役割は果たせるし。
2013-05-24 20:34:53@bampaku ああ、ミステリーにおける、ということですね。そうですねぇ、そこもパラレルとして扱っちゃえばいいんじゃないかな、というのが個人的な考えです。
2013-05-24 20:36:18@Akitsugu_Domoto まあ登場人物についてのマクガフィンと、作者にとってのマクガフィンと、とか考え出すと泥沼なので、ざっくりと捉えていて良いかな、とも思っています。
2013-05-24 20:40:16