伊東乾先生@itokensteinの「教育受益者負担=亡国原則の導入 例えばいまもし、小中学校の義務教育に年間何十万という学費を発生させたら、日本国内ではどのようなリアクションが起こるだろうか?」
私の母校、私立武蔵高等学校中学校は理科の実験教育に一定の蓄積と伝統がある。2005年4月、母校と協力して「山川記念シンポジウム」というものを開き、ジェローム・フリードマン、トールステン・ヴィーゼルなどノーベル賞審査員の碩学も交えて「リベラルアーツの大切さ」というパネルを開きました
2013-07-06 13:09:32この山川記念シンポジウムは外来ゲストのトークの他旧制以来の物理などの演示実験装置を多数展示し、更に来場者向けに元校長の小林圭ニ先生が演示実験授業をされました。その中に冷凍庫で凍らせた缶ジュースと常温の缶ジュース二つをどう見分けるかというクイズに始まって斜面を転がす演示がありました
2013-07-06 13:15:43いまここでは、冷凍缶ジュースと常温の缶ジュース、二つを並べて斜面を転がしたとき、どちらが速く転がって先に地面につくか、答えの類は記さない事にしましょう。なんならやってみて下さい。違いが出ます。ではその違いは?と考える所から、これは剛体と流体の入り口のお話ですが本当の物理になります
2013-07-06 13:17:28例えば冬山登山のようなとき、突然天候の変化があったとして、リーダーは遭難のリスクを少なくするよう現地で得られるさまざまな断片的な情報をもとに、安全確保に務めるでしょう。そのような際基本的で重要な要素としてニュートン力学や熱力学に準拠する一般的な判断があると思います。一つ重要なのは
2013-07-06 13:19:54さっきも高校指導要領の範囲的なコメントを頂きましたが、指導要領が変に細分化してしまうので、質点は扱うけど剛体はダメとか、摩擦という現実世界では決定的な要素が取り扱いにくいとかいう状況が生まれてきます。この点僕が好きなのは高専の教科書参考書で平易な数学で使える内容が記されています。
2013-07-06 13:22:44私が武蔵で学んで幸運だったと思うのは、僕は「地学部」と「音楽部」に所属していたのですが、現実の地層、不整合とか褶曲とか、協和音とか倍音列とか、そういう実体にクラブ活動で触れながら、基礎となる物理や数学との緊密な往復を応援してくれる先生方があったことで、足腰を作って頂きました。
2013-07-06 13:25:54中学1年で地学部に入るとしょっぱなから「巡検」につれていってもらい、地層の「走行傾斜」をクリノメータというものを使って測らされます。その際「層理面」を自分のハンマーできれいに出さないと正確に測れません。測った値を考えるには直ちに三角関数が必要ですが中一でまだ二次方程式も知りません
2013-07-06 13:28:27でもまあ、実際に千葉の外房、上総一ノ宮近郊まで出かけて、ガケの砂層を削って泥(シルト)面をきれいに出し、その走行傾斜を測るという手作業の中で、正射影に相当するものが大事なのは当たり前に分かるわけでそこから三角関数があると便利という「動機」を自分自身で持つことが出来た。これが大事で
2013-07-06 13:30:27音楽も全く同じ、和声教科書の例題1から入ってゆくのではなくモーツァルトでもベートーヴェンでも、あるいはヘンデルとかバッハとか、まず先に普通に演奏する過程でいろんなことを考えますよね、これキレイだなとか、こういうのはマネできないとか。動機を持ったあと教科書を見るとスッと入ってきます
2013-07-06 13:32:31何も、高校で習う一次変換とかハミルトン=ケーリーの式から、カルマン渦列とかそんなものを独力で考えだせ、なんて誰も言わないわけで、たとえばあの魅力的なファインマンの教科書のような自在なサイエンスのフットワークの一端に中学生でも高校生でも、触れてまず興味をもって、出来れば感動して、
2013-07-06 13:35:15理科や数学で公式とか定理として並んでいると無味乾燥に思われるかもしれない内容を、血の通った理解、生き生きとした現象として把握し、まずは楽しんで欲しいと思うし、なることなればそれをあとあと使いこなせるようになったらいいと、これはもう常にそう思って、自分自身もあれこれ調べたりします。
2013-07-06 13:36:44ちなみに武蔵で行った2005年春「山川記念シンポジウム」はフリードマン、ヴィーゼルのお二人に、やはりOBの有馬朗人氏と柴田翔さんに加わって頂いて5人でセッションしましたが、40年ぶりとか言っていた有馬氏が翌年いつの間にか武蔵学園の理事長に就任してて、思わず吹いてしまいました^^;
2013-07-06 13:39:02数学で「定理」という所を、音楽なら、例えばコード進行、なんていうとぴったり来るかもしれません。定理や補題(レンマ)も必要に応じて自在に変形させるものだし、和声や対位法も目指す所によってさまざまに、その場その場でゼロから作ってゆく、そういう耳と感覚そして思考を養うのが一番大切です。
2013-07-06 13:50:41.@nari_kenkou38 世代論は信用しないけれど敢えて僕が日本の基礎を作ったと思うのは二つ、明治期と戦後で後者は生まれ年で言って明治末期から昭和初期生きてたら85歳以上くらいの人達が例えば高度成長を支えました。この世代までのファンタジーとそれ以下特に団塊66以下の落差が大
2013-07-06 17:46:35.@nari_kenkou38 さんがお幾つか分からないけれど僕は今48で1980年代にハイティーンから成人を迎えました。この時期1920年代生まれで兵士として戦争も体験した人々が順次定年、加速度的に上の世代が弱くなっていくのを目の当たりにしました。すべて突然の事でなく経過があり
2013-07-06 21:12:00.@nari_kenkou38 今言う世代で分かり易いのは手塚治虫でしょう。同世代の人々が東京タワーやオリンピック新幹線首都高といった戦後の日本を焼け跡から作った、背景には大正デモクラシーの良い時代があったと思います。その下に戦争と戦後幾重にも傷ついた世代が続き変質したと思います
2013-07-06 21:14:11.@nari_kenkou38 元より世代論に与しない私ですが、ソニーの井深、盛田あるいは本田宗一郎など先ほど僕が挙げた戦後第一世代に人材が輩出するのと比べて、確かに少し下の世代は(個人の優劣をいうのではなくジェネレーション全体として)明らかに勢いは弱い。そういう事を言っています
2013-07-06 22:38:48いま(世代は分からないけれどたぶん)若い人から問われて、世代論は普段採用していないと言いながら、やはり人物の出る頻度と言うか粒の大きさというか、なりどしみたいな世代というのはあって、例えば1930年前後に生まれた日本の作曲家の一群なんて明らかに前後と隔絶している。環境があったから
2013-07-06 22:41:24.@tesa6DS @nari_kenkou38 うーん、ある世代に属していたらみんなダメ、みたいな物言いはしたくないんです。というのも自分自身も「あの世代だからどう」とか言われたらしゃらくさいから。ただ例えば東電の経営者でも平岩外四位器量のある人がいま居たらとはハッキリ思います
2013-07-06 23:00:39.@nari_kenkou38 もう一つ頂いているのを今見ました。エコ車、携帯、スマホ、ネット、環境対策・・・これモロに俺らの世代が新卒年配からここ25年ほど取り組んで来た主要なターゲットに他なりません。で創意工夫において昔と優劣どうかと言われれば、率直に反省点が多い、が正直な所
2013-07-06 23:05:17.@nari_kenkou38 別の具体例で言うと昨年亡くなった刑法の團藤教授は戦後GHQと向こうを張りながら新憲法下での刑訴法を書き下ろした張本人であらゆる戦後の刑事判例はそこから出発しました。で60年経つと結局解釈論の粒が磨かれると同時に立法スケールの議論は衰退してしまいます
2013-07-06 23:07:31.@tesa6DS @nari_kenkou38 まあ後者の固有名詞は挙げるまでもなくて、その前任者でも後任者でも、あまり変わりはないと思います。一方平岩という器が出る環境は木川田一隆という上司が作ったという様な、ある戦後の連綿とした粘り強い力がある、これがどこかでなくなりました
2013-07-06 23:17:10.@nari_kenkou38 これもさっき書かなかったのは実はLGとかサムソンには東芝なんかを定年した従軍世代が80年代後半から人材流出、実は上の世代の日本人も指導した韓国・台湾に日本が負けた面があるんですね。人件費が安区価格競争で負けた面と共に韓国は国民皆兵で技術者も軍経験有
2013-07-06 23:30:01.@nari_kenkou38 学力試験周りも「ゆとり」を挟んで色んな議論がありますが、ここではそれはいったん措くとして、子供時代のペーパーテストの成績だけがよく、社会人のサイエンス・リテラシーで測ると先進国では最下位クラスになる日本の現状は、結局紙の上の知識が身についていない。
2013-07-06 23:31:44