司法試験受験生のガチ自民党改憲案検討　②逆に考えるんだ　「人権が公益で制約されちゃってもいいさ」と考えるんだ

huna @hunahunahunahun

逆に言えば、社会の中で問題を起こさず、他人に迷惑をかけない人間の人権こそ保障すべきといいたいのだろうが、ちょっと考えればこれは意味がないものとわかる。 他人に迷惑をかけるからこそ、選挙→国会→法律でその「迷惑行為」が禁止されるわけで、それをひっくり返しうるのが人権なのだ

huna @hunahunahunahun

人権とはぶっちゃけ「他人に迷惑をかけても国家により禁止されない権利」なのである。 もちろん、どんな迷惑行動でもそういう扱いがされたら、なるほど社会は崩壊しかねない。 そこで、それを「制約」するわけだ。その「迷惑行為」の価値や、他の人間の迷惑の程度をよく検討して。

huna @hunahunahunahun

こうして、人権保障の意義からして、社会との調和に基づく権利のみを人権とするのは、もはやほとんど人権としての意義が乏しいことになる。

huna @hunahunahunahun

そして、個人主義自体の価値。これは確かに自明の理ではない。国家全体にこそ価値がある、国家と個人の間の共同体にこそ価値がある、そういう思想もありうるといえばありうる。 あるいは、伝統と歴史にこそ価値がある、というのもなりたつのかもしれない。

huna @hunahunahunahun

しかし、現代においては、たった一人の個人の才覚・ひらめきが社会を変革しちゃうという夢物語が、単なる夢物語では終わらない時代である。 自民党としても、「イノベーション」という言葉を無下にはできまい。

huna @hunahunahunahun

社会の価値の根源は個人にこそあり。これは、近代市民社会のうんたらかんたらという哲学だかスローガンだかなんだかだけでなく、現実の国家社会の経済発展のためにもっとも最適な思想といえる

huna @hunahunahunahun

繰り返すが、これを徹底すると社会の破壊につながりかねない。そうすれば、他の個人個人はおろか、行為した個人自体の利益にもならない。 そこで、どうしても、それは勘弁してくれというところだけを厳密に考えて、そこだけ制約することになる。

huna @hunahunahunahun

ところが、自民党改憲案では、そのようなイノベーション行為が、社会に具体的な危険を発生させたか否かを検討する以前に、伝統的でないというだけで、あるいはちょっと迷惑をかけたというだけで禁止されることが正当化されてしまう。 これでは、「国家の発展」は望めないだろう

huna @hunahunahunahun

このように、自民党改憲案は、自民党の現在の優勢な状況を自らつぶすことになりかねない。 すなわち、自民党安倍政権は経済政策の成功ゆえに支持されているところ、改憲案が今憲法として成立すれば、イノベーションを抑圧し、社会・経済の発展を閉ざしたものとして評価され、実際にそうなりかねない。

huna @hunahunahunahun

というわけで、自民党関係者の方がこんな若造のだらだら文章を読んでいるかはわかりませんが。 もし、いらっしゃいましたら、即座に13条前段の「個人の尊厳」だけでも復活させて欲しいと議員の皆様にお伝えください。 できれば前文も、もう少し個人の価値に配慮していただければと思います。