詭弁を暴くために ― 麻生発言の真意と効果

bcxxx @bcxxx

中国や韓国のメディアだけじゃなくて、欧米はじめあらゆる国のメディアで、麻生のスピーチはたった一つの解釈で捉えられ、報道されている。内容も詳細に伝えられている。応酬のメディアは、日本語のできる特派員も置いている。彼らはスピーチ全文ももちろん読んでいるし、音声も聴いているだろう。

bcxxx @bcxxx

日本のマスコミが歪曲して海外に伝えた、やれ朝日がやった、共同通信がやった、とネトウヨたちは言う。しかし日本国内のマスコミだけ取っても、産経や読売含め、解釈の足並みは揃っている。国内、海外、全てのメディアが麻生のスピーチをちゃんと解釈している。それができないのはネトウヨだけだ。

直立演人 @royterek

この点私はもっと悲観的です。今回の麻生発言を擁護している（少なくとも非難に当たらないと表明している）人は、ネトウヨよりも「普通の人」の方が圧倒的に多いような印象です。@bcxxx：国内、海外、全てのメディアが麻生のスピーチをちゃんと解釈している。それができないのはネトウヨだけだ。

直立演人 @royterek

そもそもネトウヨはナチと親和的であることを憚らないようなタイプが少なくないですから、少なくとも手口発言がナチ擁護であるはずがないという形では擁護するとは思えないのです。@bcxxx：国内、海外、全てのメディアが麻生のスピーチをちゃんと解釈している。それができないのはネトウヨだけだ

直立演人 @royterek

今回私が忌々しき事態だと思ったのは、日頃からリベラルな発言で発信力のあった何人かの論客が、麻生発言を積極的に擁護こそせずとも、非難に値しない発言だと考えていたり、マスコミを断罪したりしていたことです。@bcxxx：国内、海外、全てのメディアが麻生のスピーチをちゃんと解釈している。

直立演人 @royterek

そうしたリベラル派の論客でさえ麻生の二枚舌にまんまと騙されていたぐらいですから、ネトウヨとはほど遠い人たちの一部（とくに日頃からマスコミ批判の傾向が強い人など）が、麻生発言を「中立」的に解釈し、特段問題視していなかった（少なくとも初期段階では）のではないかと察します。@bcxxx

直立演人 @royterek

たとえば、小田嶋隆氏の「麻生さんの「真意」のゆくえ」（https://t.co/90VSwFcXjI）などは、最初は全文読めたんですが（今は残念ながら読めなくなってます）、結局、支離滅裂で理解不能だから「判断停止」といったような趣旨でした。@bcxxx

直立演人 @royterek

もう一人、これは批判というのとは少し違うのだが、麻生批判の部分が抽象的に過ぎたこともあり、かえって擁護論者の論拠を補強してしまったのではないかと思えたのが、平野啓一郎氏の次の二つの発言。https://t.co/QT3d75PeUu／https://t.co/K7JqCvcWui

平野啓一郎 @hiranok

麻生は民主主義は衆愚政治的でそのいい例がナチス。自民党は改憲案を自信を持って作った。マスコミを始めとして国民に議論させたらナチスみたいになると言ってるのでは？「民主主義を否定するつもりはまったくありませんが」と断りつつ。【麻生発言詳細 http://t.co/JLiBPO6EFp

平野啓一郎 @hiranok

僕は自民党の改憲案に反対だし、前のツイートのように理解してみても、麻生発言は認められない。事実誤認があるし、民主主義軽視の思想も酷い。論理もグチャグチャで、誤解される余地は多分にある。しかし、今回の騒動は、ハッキリ言ってマスコミもレヴェルが低い。どっちにもウンザリしてる。

直立演人 @royterek

麻生が過去に民主党をナチに喩えていたことに鑑みると、「マスコミを始めとして国民に議論させたらナチスみたいになると言ってるのでは？」という平野氏の解釈は当たってると思う。だが、この指摘は麻生発言のむしろ表層の意図を明らかにしたに過ぎず、深層の意図を隠蔽する解釈として読まれかねない。

直立演人 @royterek

麻生発言は実に奇妙である。「マスコミを始めとして国民に議論させたらナチスみたいになる」という部分は、麻生発言の「表層の」メッセージであるはずなのに、かなり婉曲な形で表現されている。一方で、「ナチの手口に学ぶ」という「深層の」メッセージと思える方は、臆面もなく公言しているのだから。

直立演人 @royterek

この数日、麻生発言が気になってしょうがない。麻生の思考回路とその表現は、言葉の真の意味での詭弁の最たる例だと思うのだが、なぜそうなのか、いかにそうなのかということが万人に理解できる形で提示できなければ、いつまで経っても騙され続ける人が後を絶たないと思うと、夜もおちおち眠られない。

直立演人 @royterek

平野氏は、麻生の言動を酷評しつつも、「今回の騒動は、ハッキリ言ってマスコミもレヴェルが低い。どっちにもウンザリしてる」と締めくくっている。今回の一件について「どっちもどっち」論の余地はあり得ないと思うが、一方で、詭弁の批判者が詭弁を説得力のある形で批判できなければ、見通しは暗い。

直立演人 @royterek

もしかすると、詭弁家の真意と詭弁の効果とをとりあえず区別することが重要なのかもしれない。

直立演人 @royterek

今回の麻生発言において焦点となってきたのは、圧倒的に発言の「真意」である。発言がどう考えても失言である限り、そうなるのもまったく無理はないし、発言の真意を徹底して問うのはもちろん重要だ。しかし真意はむしろ、発言が狙っていた修辞的効果の緻密な分析からこそ浮き上がってくるものだろう。