「田舎」も人工物なんだよなあ

五十嵐泰正 @yas_igarashi

@moriokahiguma 全然疎い領域なんですが、そういうもんなんですね…素人考えですが、イギリスとかフランスって国土の大半は本当に自然が穏やかなので、そういう国で発達した近代農業土木が自然をコントロール下に置こうと発想し（実際にできてしまう）、それを日本も受け継いでるとか？

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi 一昨日までドイツにいたのですが、日本の林業関係者がみたら呆れるくらい植生のコントロールが簡単です。間伐すれば勝手に林業対象樹種が生えてくるので「近自然的林業」もらくらく。これに対して日本ではバイオマス量は各段に多いですが目的通りの状況への誘導には　続

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi 承前　かかりすぎます。このあたり和辻哲郎の「風土」の通りです。コントロールしやすい自然と人間の関係の中からは「自然とはコントロールしうるもの」という思想が生まれ、コントロールしにくい自然との関係の中からは「自然と折り合いをつける」思想が生まれる。続

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi 承前　環境倫理の鬼頭秀一さんや哲学者の内山節さんの本に詳しいですね。近代とはヨーロッパローカルの思想が世界全体を覆った時代なのでしょう。近代を否定するものではありませんが、それの適さない部分を峻別し、ローカルなあり方に置き直す必要はあろうと思ってます

五十嵐泰正 @yas_igarashi

@moriokahiguma やっぱりドイツは楽なんですね！専門家に言われると説得力ありますw 確かに和辻的な話ですよね。日本含め、非西欧人は欧米由来の体系的な学問を学ぶわけですが、一方で仰るようなローカルから練り上げられた知は体系化できない、という非対称性が根本にありそうですね

ママサン @mamasan_h

サッカー場の芝の手入れの手間。欧州と日本じゃ全然違う。RT　@yas_igarashi やっぱりドイツは楽なんですね！@moriokahiguma

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi 自然資源管理の場面では科学知とローカルナレッジは敵対するものでなく併用すべきものと思うのですがさじ加減が難しいです。眼前にある自然がローカルな自然と人間の関係の産物であり、じつは農山村ローカルの人々の振る舞いは遠隔都市の消費者との関係に規定されます。続

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi 承前　僕自身は「人と自然の関係が眼前の自然を創り、人と人の関係が人と自然の関係をつくる」と説明します。そもそもの自然が持つ特性とそこでの人の暮らしが合わさったものが風土であると和辻は言いますよね。　続

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi ただし和辻の言う風土はヨーロッパとモンスーンアジみたいな大きなくくりに限定されますが、僕自身はもっと入れ子状に集落単位まで小さく区分できるのが風土であり、そのように自然は取り扱うべきと考えています。続

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi 　自分自身が科学者である以上、近代科学を否定するつもりは毛頭ありませんし、その一般的法則からみちびき出すことができた物質的豊かさは大事なものです。しかし、その一般化がぬりつぶしてきた多様性についてもっと中を払うべき時代が来たということなのでしょう。続

moriokahiguma @moriokahiguma

@yas_igarashi 最後に「人と人の関係が人と自然の関係をつくる」とすれば電気の消費地としての大都市と過疎地という人と人の関係が東北の海辺に原子力発電所という人と自然の関係をつくらせたのは実に悲しいことだと思うのです。都市も村もともに豊かになる関係がつくれないのかと…。

moriokahiguma @moriokahiguma

ゴルフだって羊も放牧によってできた「半栽培」の土地でおこなわれるものですしね。わざわざ競技のためだけに作ろうとすれば大変でしょうね@mamasan_h @yas_igarashi サッカー場の芝の手入れの手間。欧州と日本じゃ全然違う。