第51回日本生物物理学会年会・1日目

 京都府の京都国際会館で、10/28~39に開催の日本生物物理学会の期間中の模様を、個人的メモとしてまとめました。毎度の如く、まとめメモを一般に公開します。今回はその初日の模様です。
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#phdjp科学と社会ワーキンググループ @sf2_jp

#bpam13 (続き)情報エントロピーを用いて行われており、その情報伝達は各種の熱雑音や薬理的攪乱に対して頑健であるとのこと。視点が生物物理らしくて面白い。

2013-10-29 12:23:31
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#bpam13 続いて初日のランチョンセミナー。1L4・理研 HPCI 計算生命科学推進プログラム「生命科学と計算科学が見る未来」に参戦&昼食確保w HPCI というと何のこっちゃ?と思うが、要はスパコン「京」を使った大規模計算の宣伝である。

2013-10-29 12:28:41
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#bpam13 (承前)登壇者は3人。1人目は阪大他・柳田さんの「大規模計算って意外と重要かも」。柳田さん自身、元々は『スパコンで力づくの計算をして生命を研究とか、芸がない』と思っていたらしい。それが今や責任者の立場にw 内容は東大の心臓シミュレータの紹介だった。(続く)

2013-10-29 12:31:34
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#bpam13 (承前)件の東大のプロジェクトは http://t.co/7yNT0ZmLbV を参照。臨床志向でもあるらしい。とはいえ、京大のこれ http://t.co/Dm1ytFVZLL とは何が違うんだろうか?

2013-10-29 12:33:20
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#bpam13 1L4 の続き。2人目は横浜市大・木寺さんの「計算生命科学における大規模計算の重要性」。筆者は学会誌編集委員の時に、木寺さんにはお世話になった。いつものニヒルな感じが魅力的。今年のノーベル化学賞が計算化学だったこと、生命現象が一般に巨大な大自由度系で(続く)

2013-10-29 12:36:23
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#bpam13 (承前)階層性を踏まえて理解する必要があること=下の階層の減少で上の階層の現象を説明する必要があること、...等々がおよその内容だった。元々、木寺さんの研究が蛋白質の分子動力学のデータベース化による情報学を志向しているので、自ずとそんな話になったか。

2013-10-29 12:39:32
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#bpam13 1L4 の続き。3人目は理研・江口さんの「スパコン『京』と HPCI へのご勧誘」。端的にプロジェクト参加の事務的な案内と、プロジェクトの全体像の紹介だった。

2013-10-29 12:41:36
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#bpam13 では、ここから初日のポスター(長丁場!)。演題番号の判例は 1P005→「1日目・ポスター・5番目」程度の意。時間の都合などにより、チェックした全ての演題でちゃんと質疑が出来なかったが、それはいつものことw

2013-10-29 12:43:46
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#bpam13 1P005「真菌由来 TRP チャンネル制御領域への Ca イオン結合の結晶学的解析」岡山大・山下さん。この山下さんも、実は学会誌編集委員会で筆者がお世話になった1人。当時は播磨の Spring-8 でX線結晶構造解析に従事。今も基本的には同じ路線。(続く)

2013-10-29 12:46:09
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#bpam13 (承前)今回の内容は、イオンチャンネルの一種 TRP の細胞内調節領域の構造解析に関する予備的な結果。TRP に関しては、例えば http://t.co/nqtoQ5rUTU を参照。

2013-10-29 12:49:44
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#bpam13 1P131~133。細菌由来の機械受容チャンネル MscL に関する3題。131「開口挙動への細胞膜厚の影響」、132「開閉に関する揺らぎの解析」、133「開口過程における機械受容と開閉機構の連動」。名大医・曽我部研。毎度おなじみの SA チャンネルの話。

2013-10-29 12:54:46
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#bpam13 会場内で電源が取れる場所に移動し、メモ再開。1日目のポスターの続きです。演題番号の凡例は 1P005→「1日目・ポスター・5番目」くらいの意。

2013-10-29 13:45:12
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#bpam13 1P027「硬骨魚類の乳酸脱水素酵素活性の温度依存性」秋田大・中川さん他。時間の都合でメモのみ。

2013-10-29 13:47:55
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#bpam13 1P034「H/Ca交換輸送体における対向輸送の分子基盤」東大・喜多さん他。細胞のカルシウム排出機構でカルシウムイオンと他のイオンを交換輸送するという仕組みがある。その実体はある種の膜蛋白質で、そのX線結晶構造解析をしたという話。

2013-10-29 13:53:04
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#bpam13 1P135「RND型薬剤排出トランスポータの阻害活性の構造的基礎」阪大産科研・櫻井さん他。薬剤耐性菌の持つ多剤排出輸送体(→細菌の膜にある膜蛋白の一種)の、阻害剤結合時の高次構造を調べたという話。

2013-10-29 13:58:34
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#bpam13 1P091「膜蛋白質の進化工学的手法『リボソームディスプレイ』の構築と実践」阪大・藤井さん他。メモのみ。それにしても、この手法名の冗長な片仮名表記はどうにかならないかね?

2013-10-29 14:01:39
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#bpam13 1P099「1分子撮像による代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)の細胞内動態」理研・柳川さん他。題名に“細胞内動態”とあるが、実際は受容体分子の膜内の側方拡散と細胞内への受容体分子の移動を扱っている。mGluR の膜表出量制御や受容体分子の(続く)

2013-10-29 14:05:33
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#bpam13 (承前)クラスター形成を蛍光イメージングで見ている。過去、量体形成までは知られていたが、3~4量体も実は存在し、一過的には8量体なども出来るらしい。生きた細胞での1分子イメージングという最先端のネタでもある。時代は進んでいるなぁ...と思わせる。

2013-10-29 14:09:10
#phdjp科学と社会ワーキンググループ @sf2_jp

#bpam13 1P102「大腸菌多剤排出トランスポータ複合体 AcrAB の結合比決定」阪大薬・林さん他。演題名からは分かりにくいが、件の膜輸送蛋白質 AcrA, AcrB の作る複合体における、その2種の結合比を求めたい研究らしい。

2013-10-29 14:13:38
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#bpam13 1P120「新期抗癌性2核白金(II)錯体による DNA の立体構造変化」同志社大・村松さん他。抗癌剤のうち、シスプラチンなど金属錯体型の物質は DNA 中の塩基を配位子にして、DNA の立体配座を変化させることで効果を発揮する。そうした物質で(続く)

2013-10-29 14:17:49
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#bpam13 (承前)中心金属原子が2つのものを作って、DNA との相互作用を見たという話。いろいろと(高分子物理の問題として)興味深い論点はあるが、医薬品として考えるに、シスプラチンの激しい副作用が2核にすれば抑えられるとは、にわかには信じ難い。

2013-10-29 14:20:00
#phdjp科学と社会ワーキンググループ @sf2_jp

#bpam13 1P126「緑色蛍光蛋白質の蛍光スペクトルに関する理論的研究」。QM/MM(量子力学と古典力学の併用)で件の蛋白質の分子動力学計算をして、その蛍光スペクトルが導けるか?という話。大変面白い内容だが、まだ十分に説明はついていない様子。

2013-10-29 14:22:59
#phdjp科学と社会ワーキンググループ @sf2_jp

#bpam13 1P131「水は蛋白質を折り畳むのか?」阪大蛋白研・丸山さん他。蛋白質の全原子モデルを書いて、その自由エネルギー計算をして、水による高次構造の安定化が見られるか調べたという話。αらせん、Βストランドは水の存在下で安定化するらしい。

2013-10-29 14:26:33
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#bpam13 1P137「幹細胞最小モデルの in vivo 実装」東大総文研・小野さん他。去年も似た話を見たかも...。要はある遺伝子ネットワークのモデルと相同な遺伝子群を大腸菌の菌体内に導入し、「人為的にネットワークを作り、生細胞撮像で観察してみた」という話らしい。

2013-10-29 14:31:52
#phdjp科学と社会ワーキンググループ @sf2_jp

#bpam13 1P138「既知遺伝子調節関係に基づいた細胞分化の力学的モデル」東大総文研・宮本さん他。去年の Biophysics 論文賞に輝いた古澤さんの仕事の、事実上の一部か続きか。この手のサイバネ的な話は、なかなか面白いね。

2013-10-29 14:34:13