2013年11月12日付け日本経済新聞記事「除染、現実路線に 規制委「1ミリシーベルト」は長期目標」をめぐって:clear_wt さんの解説
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参考
1)産業技術総合研究所 中西準子先生の講演要約:除染目標として15年累積個人線量50 mSvを提唱
2)周辺線量と1日の生活パターンから個人線量を試算できるExcelファイル:
(少しパラメータを変化させても推定結果が大きく変動するので正確に知りたければ実測にしくはなし)
まとめ公開後の追加:実測と推定(シミュレーション)、個人の線量と場の線量、それぞれに意味がある
仮定を元にした推測は実測にはかなわない. だからある人の受ける放射線量は個人線量計による実測が一番良いのは計測の技術面からは明らか. 空間線量を元にした推定から,個人線量計による実測に変更したときの数字の変化は測定精度の向上によるもの.
2013-11-16 00:17:50安全側に考えたいなら,測定方法の変更に反対するのではなくて,より精度の高い測定方法に切り替えることは認めたうえで,線引きの部分で主張される方が良い結果を得られると思う.
2013-11-16 00:20:11場合によっては実験よりシミュレーションの方が理想条件を設定できる分より正確な結果になることはあっても,仮定が含まれるものと,仮定なしに実測するのを比べたら実測の方が優れているのは理屈の上でも明らか.
2013-11-16 00:27:52このあたりの感覚は実際に自分で実験をしたことある人なら身につけているものだけど,そういう経験が無い人には分かりにくいのかもしれないと昨今の議論を見てて思う.
2013-11-16 00:30:08(昨夜の続き)個人の受ける放射線量を<危険と考えられる量より低く管理する>ことに関して言えば,実測である個人線量の方が原理的に優れているのは前述の通りであるとしても,予測も無しに人を戻し,結果として超えてしまった,というのはまずいわけで,必ず場の線量管理も必要になる.
2013-11-16 07:05:22場の線量管理も,地域の代表値という一つの値からの概算だけに囚われるのでなく,適切に行えば個人線量管理にかなり近いところに持っていける.逆に,ここを適切に行わないと,個人線量管理への移行が問題を生み出す可能性は高い.
2013-11-16 07:09:50だから,個人線量こそが正しいと,場の線量管理を軽く見るのもまた本質を外していると思う.そちらを適正に管理しないと個人線量管理で設定水準を超える人が多数出てきてしまいかねない.
2013-11-16 07:11:24また,個人線量管理に移行した場合,対策が素早く取れる体制の準備が必要.個人線量管理は精度が高いということは,逆にいえば安全余裕度が以前の方法ほど無いわけで,高い人にすぐさま適切な対策を取らないと問題ないと定めた基準を超えてしまう.
2013-11-16 07:14:59例えば,1年でXmSvを許容すると設定した場合には,1か月の時点でX/12を超えた人にすぐさま対策を取り,最終的に年間X以下に抑える体制ができていなければ安易な個人線量管理への移行は問題.対策が遅れたままXを超えてしまいました,というのは許されない(∵安全余裕度が少ないので).
2013-11-16 07:18:39場の線量管理であれば予測に基づくことから安全余裕度を高くせざるを得ず,逆にそういった問題は生じにくい. だから,個人線量管理は個人に関する計測のこ精度は上がるのは事実でも,総合的に見てそれこそが絶対に正しいというわけではないと考える.
2013-11-16 07:22:32なので,個人線量管理への移行は,留保なしに正しいというのではなくて,<一理ある>という一歩引いた表現に留めたいところ.(個人的見解)
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