続々:コーヒーのサードウェーブを正しくとらえるには?(y_tambe氏によるコーヒー史概論とQ&Aと突っ込み)

サードウェーブを知るためにはコーヒーの歴史を知る必要がある。y_tambe氏が氏の視点によるコーヒーの歴史を語ってくれました。
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Y Tambe @y_tambe

ただ、こうした「技術・思想の継承」が、日本では戦時中に一時的に途絶えたという点が、興味深いところでもある。井上誠先生とか奥山儀八郎先生、関口氏や襟立氏といった人たちが、戦後で豆すらままならぬ状況下、それをどう「復活?」させて70年代へと繋いだか、という。

2013-11-26 18:35:12
Y Tambe @y_tambe

@coffee_sen そうそう。それも忘れちゃだめだった。あと冨士珈機とかの焙煎機メーカーも。

2013-11-26 18:36:06
焙煎珈琲SEN(大庭 周平) @coffee_sen

コーノはブランドで、会社の名前は珈琲サイフォン株式会社。世界で初めてサイフォンを量産して販売した会社。戦後に、コーノ式フィルタを開発している。円錐型のペーパードリップは、コーノが初(1968年)。同じ時期に松屋式も開発されていた。

2013-11-26 18:56:19
Y Tambe @y_tambe

@coffee_sen 今の会社沿革だと、「サイフォンの考案者」と捉えられかねない書き方してあるんですけど、あれだけは、どうにかならんのですかね。

2013-11-26 19:01:03
Y Tambe @y_tambe

「コーヒーサイフォン」の歴史は、いろいろややこしくて。ナピアーが発明者と言われているけど、あれは「ナピアー式抽出器具」であって、今「サイフォン」って呼ばれてるのは、ダブル・グラス・バルーンっていう、19世紀のフランスとかドイツで考案されてたもっと古い器具で(続

2013-11-26 19:04:25
Y Tambe @y_tambe

承前)このダブル・グラス・バルーン方式の抽出器具が、1914-6にアメリカに紹介されて広まってたって話が、all about coffeeに出てたりする。

2013-11-26 19:09:08
Y Tambe @y_tambe

名門ドリッパー愛用してるだけに、あの書き方はやめてほしいんだけどなあ。

2013-11-26 19:15:54
Y Tambe @y_tambe

「1920年代に、ガラス製コーヒーサイフォンを国産できた」というだけでも、十分すごいことだと思うのだけどなあ。

2013-11-26 19:30:22
Y Tambe @y_tambe

20世紀はじめだと、外国でみたものをパクって作るというのは、そこまで問題視されてた行為ではなくて、そもそもアメリカで1910-20年代にいろいろと出てきた抽出器具のパテントも、19世紀ヨーロッパからのパクリみたいなものが多くて、そっから日本に来ただけというか(続

2013-11-26 19:37:44
Y Tambe @y_tambe

承前)そういう今と当時で、商売意識に差があるのは当たり前なので、うまい具合に軟着陸できるようにしていってほしいのだけど。

2013-11-26 19:39:03
Y Tambe @y_tambe

そうそう。思い出した。ナピアー式抽出器具の考案者で、一般に「サイフォンを発明した」と言われてるのは、ロバート・ネイピア(ナピアー)だけど、実はこれ、おそらくユーカースの間違いで。「ロバート・ネイピア」の息子が「ジェームス・ロバート・ネイピア」で、本当の発明者は息子だという話が。

2013-11-26 20:15:47
Y Tambe @y_tambe

本当、コーヒーサイフォンの歴史はいろいろとややこしいところがある。

2013-11-26 20:16:41
ヤマケン(山学校の) @gcyn

半日前のの様子だけど、y_tambeさんが喫茶店影響力史みたいなのツイートされてるの面白い。あとでまとめて読みたい。いまは眠すぎるー。

2013-11-26 20:56:42
Y Tambe @y_tambe

1950-60年代にフランスで大流行したから。 RT @SankichiMurata フレンチプレスって、なんでフレンチプレスって言うんだろう…。

2013-11-26 21:10:25
ヤマケン(山学校の) @gcyn

@y_tambe もし今回されている連ツイの視点での欧米邦の様子と、生産地側の変化とを比較しつつ見られるようなプレゼンテーションがあったら、パッチワークのコーヒー現代史がとっても理解しやすくなりそうです。

2013-11-26 21:12:35
村田さんきち(さんちゃん) @SankichiMurata

@y_tambe ありがとうございます。発明自体はイタリアのようですが、どういう発祥だったのかなぁ、と興味ありまして…。でも、ネットだとなかなか、調べるの難しく。

2013-11-26 21:15:28
Y Tambe @y_tambe

@SankichiMurata 原型に当たる物は、19世紀半ばのドイツあたりにあったとも言われてます。その後、20世紀初頭にも作られてはいたみたいなんだけど、当初は磁器や金属の外筒で中も見えなきゃ、シリンジ部分もいいかげんで微粉だらけだったらしい(続く

2013-11-26 21:17:43
Y Tambe @y_tambe

@SankichiMurata 承前)で、おっしゃるとおり、1930年代くらいにイタリア人がそこらへん改良して、ガラス製で、スプリング付の金属メッシュ使うようなのをいくつか考案して、米国特許とったりした。そのうちの一人が、1950年代にフランスで量産開始して流行した。

2013-11-26 21:19:43
GreenP's(福島) @greenps_FKS

@y_tambe @sankichimurata 殿:そんな前からフレンチプレスってあったんですね〜。

2013-11-26 21:19:47
Y Tambe @y_tambe

@smalltei @SankichiMurata 抽出器具の中では割と新顔です。とはいっても、原型にまで遡れば、他のものと同じくらいだけど。

2013-11-26 21:20:29
Y Tambe @y_tambe

ちなみに、当初フランスで製造した会社は、クラリネット作ってたマルタンSA社ってところ。ここで作られたのがメリオールやシャンボールという名前でフランスで売られて、ご家庭に一つ、レストランでも最後のコーヒーはこれで、くらいの勢いで普及した。

2013-11-26 21:23:09
Y Tambe @y_tambe

これだけの大ヒットだったんで、マルタンSA社のオーナーが、今度はイギリスとか海外向けに、自分が別に持ってたカフェティエール社ってところから販売した。日本で売られてるヤツにも" Cafetiere "って書かれてるのが多いけど、これがそれ。

2013-11-26 21:25:00
Y Tambe @y_tambe

で、あとは最近有名なボダムだけど、これは元々、デンマークのキッチンウェアの会社。70年代にマルタンSA社と提携して、デンマーク国内向けに売り出した。で、90年くらいにマルタンSAを買収したのだけど、カフェティエール社は残った。んで、アメリカあたりだと両者で商標で揉めてた。

2013-11-26 21:27:16
村田さんきち(さんちゃん) @SankichiMurata

@y_tambe なるほど~。しかし、なんでまた、フランスで量産したんでしょうね。エスプレッソやビアレッティモカに押されて、イタリアでは勝ち目がなかった?

2013-11-26 21:27:49
Y Tambe @y_tambe

@SankichiMurata そこらへんの事情はよくわからないですね。ただガラス製+金属で、少なくとも初期にはそれなりの加工技術が必要だったから、組んでくれる相手も限られてたのかも。あと、やがてフランスがいわゆるマチネッタ(モカポット)にシフトするのはご承知の通り。

2013-11-26 21:30:01
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