「デイドリーム・オブ・ジ・インフェクション」その1・その2

ニンジャスレイヤーの二次創作。インフェクション視点でソウカイ・シンジケートの歴史を振り返る話です。続きはコメント欄。
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hatikaduki @hatikaduki

0101011010000010001111イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」 1

2013-11-27 23:53:53
hatikaduki @hatikaduki

「イヤーッ!」「グワーッ!」タツジン!激しい攻防の中わずかに甘く入った突きを捉えたサラマンダーは鮮やかな背負い投げを打った。「ハハーッ!イポン!」吼えるサラマンダー! 2

2013-11-27 23:55:00
hatikaduki @hatikaduki

だがドージョーの床をバウンドしたインターラプターは空中で身を翻すとネコめいて着地した!ジュー・ジツの秘奥ウケミによりダメージを最小限にとどめたのだ。イクサは佳境である!3

2013-11-27 23:57:46
hatikaduki @hatikaduki

ソウカイヤとドラゴン・ドージョーの五本勝負は既に4戦が決していた。肉を裂き血反吐を吐く激戦の末4戦全てが引き分けとなり、両陣営の首魁ラオモト・カンとドラゴン・ゲンドーソーは座したまま静かに怒気を放つ。4

2013-11-27 23:59:12
hatikaduki @hatikaduki

ここはゲンドーソーの持つドージョーのひとつ、窓の外は雷雨である。8人の重傷を負った代表ニンジャとそのほか両陣営の多くのニンジャが正座して大将戦を、双方にとって最強の戦士による戦いを見守る。その中にインフェクションの姿もあった。5

2013-11-28 00:01:46
hatikaduki @hatikaduki

投げられながら距離をとっていたインターラプターの体がわずかに沈み込み、次の瞬間その巨躯がサラマンダーの目前へと出現する!爆発的な突進をサラマンダーはかろうじて捌く!「ヌウーッ!」再び始まる激しい攻防。「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」6

2013-11-28 00:04:03
hatikaduki @hatikaduki

「イヤーッ!」インターラプターの腕を跳ね上げるサラマンダー!ワンインチ距離の攻防を制すニンジャ器用さにはサラマンダーに分があった。「イヤーッ!」致命的打撃を放つサラマンダー。だがなぜだ!?サラマンダーは攻撃を中断するとかえってインターラプターの間合いから後退した。7

2013-11-28 00:06:24
hatikaduki @hatikaduki

このときインターラプターは奇妙な中腰の姿勢を取っていたのだ。これぞ絶対防御カラダチ!対手の動きを封じるこの恐るべきカラテをサラマンダーは責めあぐねていたのだ。だがその目に恐れや苛立ちの影はない。8

2013-11-28 00:08:36
hatikaduki @hatikaduki

「カラダチとタタミ・ケンに敵はないと言ったな。ふふ、実際2度喰らって攻略法を思いつかん」サラマンダーは不敵に笑った。「だが感謝する。それでこそ貴様は我が礎となるに相応しい!」9

2013-11-28 00:12:12
hatikaduki @hatikaduki

インフェクションは戦慄した。このニンジャは確かにカラダチとタタミ・ケンを破るだろう。方法はわからぬ。けれどこの男がそう確信しているのであれば、きっとそうなるのだ。そしてインターラプターもそれを感じ取っていよう。10

2013-11-28 00:17:32
hatikaduki @hatikaduki

この恐るべき強敵を眼前にして、インターラプターはごろりと喉を鳴らした。おそらく彼は笑ったのだ。激しい怒りと共に。「若造、何をしようがすべて叩き潰すぞ。ソウカイヤのイクサオニをあまり舐めるな」両者の闘気が膨れ上がる!11

2013-11-28 00:18:50
hatikaduki @hatikaduki

決着はすぐにもつくだろう。そして結果はどうあれその瞬間から両陣営の全面戦争が、この場所で始まる。雷鳴が響く。インフェクションは正座したままブルリと震え、その瞬間に備えた。だがその時である。「双方鉾を収められませい!」突然の入場者…バンディットであった。12

2013-11-28 00:22:19
hatikaduki @hatikaduki

(バンディット?シックスゲイツの中では比較的地味でドラゴン・ドージョーとの戦いにも選ばれなかったバンディット=サンが今更何を?)訝しむインフェクションの前で、バンディットはフトコロからマキモノを取り出し、正式なプロトコルに則った所作でゲンドーソーとラオモトの両者に献上した。13

2013-11-28 00:24:43
hatikaduki @hatikaduki

垣間見えるショドー・スクロールにはショドーのタツジンの手によるものと思しき格調ある達筆が連なっている。目を通していたゲンドーソーは大きく息をつくと言った。「サラマンダー=サン、引くがよい」ラオモトもだ。「ムッハハハ!インターラプター=サン、オヌシもだ」14

2013-11-28 00:27:40
hatikaduki @hatikaduki

…ソウカイヤとドラゴン・ドージョーのイクサはネオサイタマの長老であるオークボ老の介入により政治的決着を見た。休戦協定やサラマンダーのキョート行きも決まり、どちらかと言えばソウカイヤに分があるとさえ言えるだろう。だがインフェクションの胸中にはわずかなわだかまりがあった。15

2013-11-28 00:30:38
hatikaduki @hatikaduki

バンディットはかつて手ひどく追い詰められた相手であったが、今ではソウカイヤの中ではさほど強力なニンジャではないということが分かっている。16

2013-11-28 00:33:16
hatikaduki @hatikaduki

ジツを持たず、強靭な脚力と正確なスリケン程度しか売りがなく組織の伝令役を任されることの多いバンディットによって、あの壮絶なイクサが水入りとなってしまったことに、インフェクションはなにか納得のいかないものを感じていた。17

2013-11-28 00:36:05
hatikaduki @hatikaduki

と、当のバンディットが庭先に佇んでいるではないか。「…!これはバンディット殿。本日はお疲れ様でありました」たじろいで声をかけたインフェクションは違和感を思えた。何かがおかしい。18

2013-11-28 00:37:49
hatikaduki @hatikaduki

「ありがとう、インフェクション=サン」言って縁側へあがるバンディット。インフェクションは気づいた。(外は大雨だ、だが彼は水に濡れていない…。フーム、何かのジツか?地味な…)そしてインフェクションは再度震えた。 19

2013-12-04 22:50:16
hatikaduki @hatikaduki

(雨に濡れないジツだと?そんなことにニンジャソウルの力を注ぎこんだというのか!密書を、密書を運ぶために!)20

2013-11-28 00:42:43
hatikaduki @hatikaduki

インフェクションは驚嘆し、そして恥じ入った。戦闘能力だけでは図れぬプロフェッショナルの生き方がそこにあると思った。(これがソウカイヤのニンジャ…!これがソウカイ・シックスゲ0101010001100100000 21

2013-11-28 00:44:17
hatikaduki @hatikaduki

0000010101001100101111アバッ!アバッ!アバーッ!」「このように脳に埋め込まれた電極が前頭葉にあるジツ野を刺激しソウル適正を引き上げるという試みなのだねェー。今のところ上手くいってはいないが」22

2013-11-28 00:47:36
hatikaduki @hatikaduki

リー先生の指示でインフェクションの脳に刺激を与えるトリダ助手の様子を興味深げに眺めるのは、数人のクローンヤクザを引き連れた痩せてスーツ姿の目付きの鋭い中年女性だ。23

2013-11-28 00:48:47
hatikaduki @hatikaduki

「先生、それでこの方は」「彼女はユージェニー・オムラ。サイバネティクス・デザイナーだよ。非合法な仕事ばかりで名前はあまり知られていないがね」24

2013-11-28 00:50:08
hatikaduki @hatikaduki

「キョートとネオサイタマを行ったり来たりで君も大変だねェ」「でもおかげで面白いものを見れましたわ、先生。電子戦争期のサイバネ兵士ですとか。あのサイバネ強度!まさにオー・パーツと呼ぶにふさわしいですわ。体内に畳み込まれたマニュピレーターがワッと飛び出てくるのもカワイイで」25

2013-11-28 00:52:24