丹生谷貴志ツイートまとめ(2013年12月)

丹生谷貴志氏の2013年12月分のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

CDを整理していてカラヤン指揮のモーツァルト『レクイエム』・・・演奏の良し悪しではなくて、何とも言えない懐かしさ?に襲われる。カラヤン=ベルリンの音は小中の隣人だったコウちゃんが四六時中かけていた音で、それが染み付いていたようだ。カラヤンの指揮は何を演奏しても「同じ音」なのだ・・

2013-12-01 23:51:13
nibuya @cbfn

下らない私事。僕はあらゆる点でいい加減ですので、せめて約束、とりわけ時間だけは守るというオプセッションがあり、ですから何かのミスでそれを破ってしまうと、冗談ですが一瞬死んじまおうかと思うことがあり(!)ですから、遅刻で自殺するという小学生の気持ちが少し分かります・・・ってね。

2013-12-02 11:15:25
nibuya @cbfn

以前も書きましたが吉田健一さんが「明治以降の文学の功績は近代日本語を練り上げたことそれ以外のことは問題にならない」みたいなことを書いて物議をかもしたことがある。しかし「近代文学の内容」など実際上たかが知れているのでその意味では吉田さんは最上級の賛美を残して言っているのだと思います

2013-12-02 11:21:22
nibuya @cbfn

何だか不意に懐かしくなって・・・というのは頽廃傾向ではあるけれども、中井さんの『虚無への供物』を作品集で見つける。世評はともかく僕は昔っから冗長な小説だと感じてますが、しかしさっき不意に、西荻だったかを泥酔で蹌踉と歩く中井さんを待つように歩いた記憶がやって来たのですね、これが。

2013-12-05 01:11:07
nibuya @cbfn

"The night was young and so was he. But the night was sweet, and he was sour."知る人ぞ知るアイリッシュ『幻の女』の冒頭で、大岡さんは俘虜収容所でこれを読んで心底震撼されそれを内地に持ち帰ったそうです

2013-12-06 01:20:00
nibuya @cbfn

むろんそれを読んだ環境とどん底の心境に関わって、という意味が大きいわけですが、確かにこの短い英語文は様々な意味で英語でしか有り得ない簡潔な詩情と意外に複雑な動きを持った一文・・・嫌みにならずにニュアンスを捉える翻訳は難しい・・・

2013-12-06 01:23:21
nibuya @cbfn

ネルソン・マンデラさんが亡くなった。その施策その他に色々評価はあるだろうが、ともかく、「ごくろうさまでした」と言いたくなる政治家の死はいよいよ稀になって来た気がします。

2013-12-06 09:49:04
nibuya @cbfn

最後に『珍説弓張月』を上演した三島さんは、台本の出来も失敗作と言ってよいものだったのはともかく、その演出の経過の中で、もう歌舞伎は救い難いという散々な感想を抱いたと口にしていた。本来「歴史的展開性」の内包を持たない「日本−芸」はその内包の不在そのものに沈潜する以外ない筈で・・・

2013-12-06 10:01:36
nibuya @cbfn

あくまでも象徴的な意味?でだが、先代の海老蔵さんが団十郎の名跡を継いだとき「ああこれで歌舞伎も終わりなんだな」という感じに襲われたのでした。故団十郎さんは真面目な努力家でしたが・・・象徴的な意味で・・・。江戸歌舞伎を背負おうとした勘三郎さんは孤軍過ぎた・・・

2013-12-06 10:18:47
nibuya @cbfn

私事。僕のバイクはリモートのサス調整装備で一番緩い設定にするとピッチングが強く出て敬遠しましたが最近逆にこのピッチングの揺れが気に入ってこれに固定してます。これで加速する時の旧バイクみたいな感じはいい。DOHC空冷ボクサーエンジンは余り評判はよくないようですが、僕は結構好きです

2013-12-07 00:55:42
nibuya @cbfn

何ヶ月かに一回気が変わるので、今は何やら戯曲ばかり周囲に置いています。ジロドゥ全集を持っているのを忘れていた。シェイクスピアはクローデルやらと同じで、要は原語以外で読むもんじゃないと、今更空しい確認。でかい一冊本全集を持ってるんで、まあ辞書片手に立ち向かいましょう。

2013-12-07 01:01:14
nibuya @cbfn

もっとも、舞台というのが余り好きではない、というか興味が薄いので、僕には戯曲はもっぱら「特異な読み物」です。夜四時間ほどYouTubeで「現代ダンス」をランダムに見続け、おおかた「分かりました」・・・と言えば叱られるか。もう充分、「手は分かりました」・・と言えばもっと怒られるか。

2013-12-07 01:07:30
nibuya @cbfn

加藤周一『日本文学史序説』を読み返す必要があるのですが、明治以降になるや叙述がひどくつまらなくなる、という記憶があるので、なんとなく敬遠。テーヌ風、クルチウス風、アウエルバッハ風、何でもいいからそんな感じの日本文学史はないのか・・・あるんでしょうが・・・探すの面倒

2013-12-07 01:14:47
nibuya @cbfn

畑正憲さんは、噛み癖のある犬への対処として、例えば腕を噛まれたら引くのではなく逆に腕を犬の口に向けて「さあもっと噛め、その程度か? もっと噛んでみろ」という具合に押しつけて行くことが大切と言っている。犬は自分の無力に気圧されて噛むのをやめる・・・これがマゾヒスムの技法である。

2013-12-08 01:06:47
nibuya @cbfn

カフカの『皇帝の使者』を読み返して・・・と言っても一ページ程度しかない短章ですが・・何となく陶然とする。因にカフカの邦訳には好みがあって、僕はもっぱら原田義人さんらの筑摩世界文学大系版と仏訳。他は処分してしまった。研究的には新しい池内さん訳なんでしょうが研究するわけじゃないんで。

2013-12-08 08:00:45
nibuya @cbfn

大岡昇平さんの柳田国男への疑念は「常民」という概念の架空性に対するものですが、例えば野川あたりを歩いたと言う柳田の文章に歩行する者の地勢学的繊細さが欠けている、そのことに疑義を申し立てているのは重要でしょう・・・

2013-12-08 08:16:13
nibuya @cbfn

民族誌学者は自分の研究が地区の実効管理を意図する為政者官僚の資料となるだろうことを痛みをもって自覚すべきだ。少なくともその予感に繊細であること・・・この繊細さを持たない民族学者を僕は好まない。

2013-12-08 08:46:14
nibuya @cbfn

藤枝静男さんの文章を読んでいたら「サン・ヴィクトワール山」という記載があった。ヴィクトワールは女性形名詞だからこれは「サント・ヴィクトワール山」じゃなくてはいけないんですが、まあ、だからって、「聖なる勝利」が「勝利無し」に変わるだけのことで、何てこともない、ご愛嬌で・・・・

2013-12-08 18:18:09
nibuya @cbfn

三木成夫『生命とリズム』文庫版が届く。三木先生から新著が届くはずもなくただ相変わらず先生のあの喩えようもない姿が浮かぶ。昔野暮用で一度だけ御相談に伺ったとき「君はあの不思議な絵を描いてくれたんだよね? よく覚えとるよ」とこちらが驚くような記憶力で僕を思い出してくれたこと・・・感謝

2013-12-08 18:52:17
nibuya @cbfn

相手が芸大生だからでもあろうが三木先生はレポートを文字でも絵でもよいと指定なさった。学生たちは先生がただならぬ真面目さを潜めた方だと直感していたし尊敬してもいたので、皆恐ろしく必死で先生のレポートに取り組んだのだった。芸大では珍しいことだった・・・

2013-12-08 19:14:49
nibuya @cbfn

何かが分かりそうな気がする、と、何かがさっぱり分からなくなる、とは殆ど同じ感覚なのですが・・・このところ間歇的にその奇妙な感じに襲われるのですが・・・例えば「音楽が嫌いだということ、分からないということは僕にとって重要な利点だ」というカフカの言葉をどこで読んだ気でいるのか、とか

2013-12-09 08:20:03
nibuya @cbfn

夢疲れってえのがあるもんで、まあ一般にはウナされ続けていたってことになるのか、今朝は疲れ切って起きました。ま、つまらない報告です。

2013-12-09 08:51:33
nibuya @cbfn

おそらく所謂「金縛り」よりも一段階かそこら夢に浸食されているような感じで「眠り−起き」の状態。明らかに現実の部屋を見ているのに、同時にそこに夢が完全に入り込んでいる状態。だから、誰もいないのが分かっているのに、夢の登場人物がどっさり隣室や扉にいるのも疑えないという厭な感じがある

2013-12-09 11:37:01
nibuya @cbfn

所謂「大津・ロシア皇太子刺傷事件」に絡んで京都府庁前で自害した畠山勇子さんについて延々とした記述を読んだ記憶があるのに、誰のものだったか。藤枝静男さんのとも司馬遼太郎のとも違う人・・・ああ、後藤明生さんだったかな・・・不意に・・・・

2013-12-09 12:37:20
nibuya @cbfn

「夢見がちなアンテロープは、虎の腹の優しい和毛を愛撫することを夢に見る」と訳してしまうとバカみたいだが、ミショーの『子供の原理』の一つ。或いは「雀蜂は僕らがどんな風にジャムを作るのかを偵察に来ている」「角を失ったカタツムリはさっそく獣に成るのだ」等々・・・

2013-12-09 16:50:12
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