大罪戦闘企画

第二六公演《戴き座して背負うは》
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筋トレがんばりたい深海 @_dsea

潮騒と鈍い風の音ばかりのはずが、混ざる高い澄んだ音、きゃらきゃらと響く、謳うに似た声。 ――一つ増えた、大罪の気配。 一旦それを無視、薄茶の二色へと叫ぶ。 「どこを狙っているつもりか!」 外套を掠めるに留まった弾に、揶揄と挑発の意を込めて。 僅か、重みを増したことには、構わず。

2013-12-18 13:54:17
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

こちらへと筒状の青を向け近付くそれへ、駆け迫り上段、剣を叩きつけるよう振り下ろす。

2013-12-18 13:55:58
エメロード @actKrwz

「――さて。」 視線の先、繰り広げられるは、罪の死合い。一人は『喜悦』の『傲慢』。もう一人は、果たして。 「気配は似ておる。根は違うが――しかし、あれも同じものなれば、はてさてどうなるやら」 しゃら、と鈴が置かれ、先導に立っていた人形は片膝を付く。

2013-12-18 15:10:32
エメロード @actKrwz

神輿を担ぐ人形らは直立不動のまま。 「イアシザリアよ、また――わらわを愉しませてくれるかえ?」 笑みは深く、艶やか。翡翠は細まり、目元に引いた紅が一層映える。言葉は剣戟の間に響き、静かに波紋を広げ。 「剣振るうあれは、――」 言葉を切る。そして悦に浸る唇を、扇子の影に隠した。

2013-12-18 15:12:10
紺青ものえ @almiyy

「ははは! ほんの挨拶代わりだよ、秩序の」 弾丸の行方は知れず。抜かれている剣は細身の刺突剣。上段に構えられ風を切るように降り下ろされたそれを避けず、僅かに砂に足を滑らせて首を傾ける。肩に衝撃。痛み。 しかしそれは喜悦に染まって。

2013-12-18 16:43:53
紺青ものえ @almiyy

よろめくこと無く、笑む。 反対側に握っていた青の銃をゆるりともたげ、一発を撃ち込むように。 そして艶やかな姫へと視線を流す。 「やあ、天眼天華姫よ、此度も美しいな」 逢うのは二度目。面白いこともあるものだ。

2013-12-18 16:45:26
紺青ものえ @almiyy

「ふふ、私が喜悦に浸れるなら、応えようか」

2013-12-18 16:45:48
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

狙いは僅か逸れて肩へ。しかし確かな手応え、にぃと笑みを深めて、しかし呻くどころか笑う薄茶に眦を吊り上げる。その隙、上がった腕に気付くのが半拍遅れる、咄嗟鞘を放り棄て左腕を盾に。相応の痛みと共に、だらり、腕が垂れ下がる。見遣れば透けたそれが目に入った。

2013-12-18 17:42:30
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

――これが、『喜悦』、罪科の行使の結果か。舌打ちながら、至近で放たれる声に苛立つ。 「何を、ごちゃごちゃと――」 新たな気配、それと言葉を交わす薄茶と二色。振り返る、先にあったのは豪奢な神輿。鈍い風とは裏腹、高い鈴、玉を打ち鳴らすに似た声が耳障り。

2013-12-18 17:43:01
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

ぎ、歯軋り。睨みつけるように眼を据えて。 「お前は、何だ」 傲岸不遜に高らかに、神輿のものへ叩きつけるかの如くに叫ぶ。 「私は傲慢、秩序たる一の大罪アロガンサ!答えろ、お前は何だ!」 叫びに混ざるは苛立ちと焦燥、それと怒りと憤り。邪魔をするならば容赦はないとでも言わんばかりに。

2013-12-18 17:44:08
エメロード @actKrwz

くす、と笑う。しゃら、と鈴が鳴る。膝をついたまま、人形は其れを鳴らし、日傘が厳かと上げられ、その面が露わとなる。 「『何』と言われては、そうさなぁ。『概念に愛されし者』と告げる他にあるまい?」 飽くまで、戯れのように。ころころと笑って、口元を手元の鉄扇で覆い隠す。

2013-12-18 19:01:07
エメロード @actKrwz

怒号にも似た名乗りを聞き入れ、ほう、と息を吐く。 「そうか、なれが『秩序』の『傲慢』か」 巡り合わせとは、面白いものだ。あの蟲喰の少女を誘った『傲慢』が今目の前にいる。おなじはだめなんだって、という少女の声が記憶の中に蘇る。 「良い良い、好きにやりやれ」

2013-12-18 19:01:14
エメロード @actKrwz

「わらわは、なれの邪魔をする気は無いのでな」 翡翠が眇められる。目元と同じ紅の唇を悦に歪ませ、鉄扇をつい、と二人に向ける。 「わらわを愉しませよ、イアシザリア。わらわになれの秩序を見せよ、――『ログ』」 少女から聞いた、彼の愛称を態とらしく口にし、微笑む。

2013-12-18 19:01:25
エメロード @actKrwz

「わらわの『許容』に相応しき見世物を期待するとしよう」 言葉は連なる。朗々と。 「良い、良いぞ。わらわはぬしらの死合いを『許す』」 高らかに。名乗らずとも分かろう其れは、まさに傲慢たる言葉。

2013-12-18 19:01:34
紺青ものえ @almiyy

着弾と共に傷口から侵蝕し透かす硝子を見て、笑む。 「それを割ったらさぞ、愉しいだろうな」 舌打ちが聞こえて、相手が苛立ってることにただ喜びを覚え、秩序の傲慢、それの怒りの声を聞き、ああ、怒るというのは愉しそうだと僅かに思いながら視線を二人の『傲慢』へと向けて。

2013-12-18 22:10:39
紺青ものえ @almiyy

――見世物か。 「ふふ、愉しませてやるの一興だが、私は君とも愉しみたいものだよ、姫」 二色は喜悦をゆらりと湛え、甘く笑んだ。 銃をかしゃりと調整し、足元無意識に透けた硝子の粒となった砂を足先で浅く掻いた。

2013-12-18 22:10:45
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

白磁、陶器のような白、翠玉よりも鮮やかな翠、目尻、縁取りに塗られた焼き付いたような紅。じりと、焦燥。背が粟立つような感覚、――やめろこちらを向くな。悲鳴じみた声を上げそうになって、それを捻じ伏せ叩き出す、代わりに紡ぐは否定の言葉。

2013-12-19 18:15:30
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

「『概念に愛されしもの』?は、ほざけ不遜も大概にせよ、まるで傲慢のような口振り、」ではないかと言いかけて、止まる。――もしや、これは。ぎちと歯を軋ませる。唸るにも似た低さで吐き捨てた。 「……貴様、傲慢か……!!」 続けられた言葉に、怒号でもって返す。

2013-12-19 18:15:57
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

「煩い『黙れ』、楽しませる気は毛頭ない、お前にそれを名乗った覚えはない、それを呼ぶことを許した覚えはない!『それを呼ぶな』見世物などふざけるな、傍観者を気取るつもりならば『消え去れ』『疾く失せよ』!」

2013-12-19 18:16:26
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

鬱陶しい、緑など見たくもない、あの紅も。鮮烈な色など、目を焼かれそうだ、邪魔だ、邪魔だ、目障りだ、鬱陶しい、こちらを向くな、こちらを見るな、私を見るな、――その眼潰してくれようぞ。 「『飛べ』、『向かえ』、『翠を潰せ』!」

2013-12-19 18:16:37
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

足元、砂を踏み散らし命じる。再度、重ねて叫ぶは行動の制限。 「許される筋合いはない、不愉快だ、『見るな』、『聞くな』、『動くな』、『黙れ』 !!」 同時、至近の喜悦を剣の腹で殴りつける。

2013-12-19 18:16:48
エメロード @actKrwz

「ふふ、わらわもぬしと愉しみたいぞ、イアシザリア」 声は甘く、言葉は蕩けるように。柔らかく細められた翡翠は二色を見据え、弧を描く。 「まこと、異なる傲慢との出会いは面白い。――喚くものもあれば、悦ぶものも在る。許容し甲斐のある事だ。誰かは知らぬが……」

2013-12-19 19:05:20
エメロード @actKrwz

視線はつい、と。傲慢達から外れ、翡翠は空を仰ぐ。 「――感謝せねばなるまいな」 言葉は密やかに。そのまま、視線は喜悦から秩序へと向けられる。

2013-12-19 19:05:27
エメロード @actKrwz

「傍観者を気取っているのでは無い。わらわは現に傍観者であるぞ」 くつり、喉を鳴らして笑みを浮かべる。僅か、肌を這うような違和感を許容せず、傲慢たる姫は翡翠を細める。 「それに、ぬしに許されずとも良い。わらわはぬしの許しなぞ得ようとは思わぬ。ぬしの許しなど、要らぬ」

2013-12-19 19:05:34
エメロード @actKrwz

「わらわを赦すのはわらわのみ。  わらわに許しを与えるのはわらわのみ。  わらわを許容するのはわらわのみ」

2013-12-19 19:05:43
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